[ホーム] ［月間一覧］ （本ページは劇団ページが出来次第、そちらにリンクします。）
＠渋谷・ジァン・ジァン(1998/9/18-20 5ステージ) 全自由前売り当日2500
作：大西一郎 演出：大杉祐 美術：田村雄介、春山知久 照明：阿部康子
音響：橋口修 音楽：佐野克衛 宣伝美術：立野京子 制作：NEO･G、小林範子
出演：田中麻季子、松岡洋子、猫田 直［tsumazuki no ishi］、あきやま貴子、
安部典子、清滝美保、山口雅義、出射広海、佐野克衛
1998/9/20(日)晴れ 7:05-8:25PM 前方より 客席超満員(130人）
客層：老若男女、20才代〜初老のカップルあＭで幅広く。
客入れ：間際に満員、最前列と通路に座布団席追加。誘導は適時適切。
世界の終末を描いた「渚にて」が原作。５人版で上演したものを膨らませ、９人
版としたそう。ピアノやクラリネットに生演奏もいれた舞台。
舞台。中央、木の小さなテーブルと椅子。上手前にＴＶ、奥に「空を目指すクラゲ
」と書かれたコウモリ傘がコート掛けに縛られ。下手に籐椅子、白い冷蔵庫とFAX、
黒いグランドピアノ。下には譜面が散乱。壁は白亜な色に塗られ。
お話。核戦争によってほとんどの生物が死滅した地球。放射能を含んだ雲が今日に
も迫り来る浜辺に集う男１（山口）と女達。猫を探す女、種をまく男、口がきけな
い女、盲目のピアニストなど、種々な人と出会う彼らは、常に生命の兆候に期待を
絶やさず。夕べ、浜辺は黒雲に覆われはじめ、最後の時を迎える。自殺薬を飲もう
としたその時、死滅したはずの鯨が入江に現れて・・。
異常な状況に淡々とある人々。あえて個々の背景は描かず、今生きている姿を浮か
ばせ、終末への虚無感をにじませる。沖合のなにかしらの兆候に切実関心をよせた
り、だれも受け取らないだろう手紙をいれたガラス瓶を海にながしたり。他人との
関わりなしに生きて行けない人の淋しさ、愛おしさがクール顔に覗いて、しみじみ
ねこ。ラストの感情の爆発には、素直な人らしさがあって○。
美人女優多し。されど、猫田直のかわいらしさのが○ねこ。山口さんは相変わらず
一本調子のようで、台詞の間合いやら、さりげに細かな演技あって○。