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＠新宿 タイニイアリス(2000/6/1-4 5ステージ)
全自由 前売り2,800円 当日3,000円
劇団ＨＰ：http://www2.justnet.ne.jp/~bonnyatsky/
原作：手塚とおる 脚本：松本きょうじ 演出：うちだ小都知 照明：紀大輔
音響：大和田怜 舞台：田中俊宏 企画・制作：アノアル
出演：
南美沢令子 ：釘元（温厚な「男」。松下が心配。実は小浜が好き）
広野そのみ ：西田（男気に荒っぽい「男」。実は釘元が好き）
うちだ小都知：松下（朝方、指を現場で落とした「男」。実は西田が好き）
高橋由希 ：小浜（盗癖がある困った「男」） ＊(tsumazuki no
ishi)
2000/6/4(日)晴れ 2:10-3:30PM(1'25) 前方より 客席５割(40人)
客層：20才代中心にとりどり。２人連れのお客多し。女性過半数。
客入れ：場内誘導は特になし。折り込みパンフ。顔写真つき配役が親切。
名舞台・幸せの会「力こぶ」('94)。「男になることに覚悟を決めた女達版」として
元nomade女優らで上演。
舞台。プレハブ仮事務所な飯場。中央窓外に工事現場の青いビニールシート。
本水な雨だれが終始ぽたぽたと。上手、ニス色の手作りテーブル、週刊誌やジャン
プとかマンガ雑誌。隅や棚にコンプレッサーとか工事用具がきちんとおかれ。
下手角、一斗缶上にベニヤ床を敷いた休憩場所。持ち物バックやら無造作に置かれ
、壁には弁当屋のチラシ。客席手前にアルミの出入り口扉（枠のみ）、壁に雨カッ
パ、傘。殺風景で淋しげなれど、実直な有り様うかがえな、リアル装置。
お話。雨続きの飯場、今日も作業は滞りがち。作業者なんか鬱々。おまけに今朝は
事故で指を落とした者もいたりで、なおのこと。多少の軋轢しながらも、淡々と
会話を交わす彼ら。しだい、それぞれの実らない恋愛感情が浮かんできて…。
「力こぶ」のポイント抑えた好演。含めた間合いと仕草で伺わせてく、細かい自然
体の演技。閉塞感とやるせなさな、止まない雨音の演出。想い届かずにやるせなく
想いよらぬおばかな振る舞いに笑っちゃう、シニカルシリアスな味わい。キャラも
終始一貫トーンを崩さず、それぽく、いかにも。予想以上のつくりこみを楽しむねこ。
男になったけど、女な部分がでちゃうジレンマ。オリジナルの場面にその意味添え
て、より○な箇所も。贈ったライターのオイルに香水、薫る香りに私を感じさせる
エピソードとか。密かに書いていたマンガは勇気と優しい心をもつ女性の冒険もの
（オリジナルは人情もの）。憧れなモデルは思い人であるとか。
設定にはうーんなとこも。男なんだけど、どこか無理してるな違和感あり。女を捨てた
訳がほとんど語られないせいか。でも、「力こぶ」を女性キャストで上演したい志には
好感ねこ。
役者。高橋さん。一番自然体。うちださん。「シシシ」笑い○。南さん。抑制の中も
感情を伺わせてて○。広野さん。男気な役で大変。無理は感じるけど、いれこんだ
熱演には微笑みねこ。
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