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＠大阪東梅田 よしもとrise-１シアター(2003/1/17-19 5ステージ)
http://www.yoshimoto.co.jp/rise-1/
全自由 前売2000円 当日2300円
作・演出：横山拓也[売込隊ビーム] 上田誠[ヨーロッパ企画]
音響：佐藤真弓 照明：藤田奏 舞台美術：酒井善史 映像：白石貴祐
制作：ビーム企画 ヨーロッパ企画
出演：
・売込隊ビーム
山田かつろう：水野（ミニコミ誌アシスタント）
三谷恭子 ：沢登（広告制作チーフ）
梅本真里恵 ：西田（編集チーフ）
宮都謹次 ：高山（編集長）
太田清伸 ：大倉（営業）
小山茜 ：川本（バイク便）
・ヨーロッパ企画
瀬戸中基良 ：前（ぜん スーパー第２事務室室長）
石田剛太 ：工藤（ドライ担当）
諏訪雅 ：西條（精肉担当）
伊藤紘介 ：小松（バイト／青果担当）
酒井善史 ：沢村（日配担当）
永野宗典 ：北野（福袋販売）
清水智子 ：篠原（レジ係）
2003/1/19(日)曇/小雨 1:02-3:17PM（2'13) 前方より 客席ほぼ満員（140人）
客層：２０才代前半中心、女性７割。
客入れ：整理番号順に整列誘導、ちゃちゃと入場。パイプ椅子・平床に２、段に３列
後方常設段々畑ベンチ。観やすくて良い劇場なのに、寄席小屋に戻っちゃうのね。
内側の空席がないよう、移動お願い２回あり。
折り込みパンフ。A4四つ折り。相互の劇団をテーマに役者コメント掲載。小さいけど
顔写真、役柄を書いた配役が親切。次回公演。売込隊ビーム。２月芸術創造館にて
新作。ヨーロッパ企画。５−６月東京、京都、神戸にて新作公演。物販。ビデオ、
パンフ販売。新作はなし。
関西の若手注目劇団、カップリング公演。いずれもシチュエーション（コメディ）
ものを好むけど、味わいは水と油。肉体派のキレル役者芝居でみせる、売込隊ビーム
、口先三寸の軽妙会話と抜群の構成力でみせる、ヨーロッパ企画。今回、とある事件
の同日同時刻の２箇所を、売込隊→ヨーロッパの２部構成でみせるオムニバス形式。
ラストにタイトルにちなんだ、カップリングを行うオチつき。
・１部 ミニコミ・馬込タイムス 編集部
舞台。下手窓際に編集長デスク、中央と上手にデスク２づつ。上手窓際に資料ラック
お話。今日が校了、印刷所に原稿間に合うかの瀬戸際。で殺気立ってる編集部、と
思いきや、編集長を筆頭に男性スタッフは呑気顔。やり手の女性スタッフはほっとい
てテキパキ仕事。トップ記事の商店街サッカー大会、取材にいった編集長がろくに
取材せず、推定作成。そこに営業が帰ってきて、大変です！。商店会の売出セールが
ハットトリック（１人で三点得点）に決定。ええ、２−０なのに。しかも、商店会長
が得点したことに！？。最大スポンサーの要求は呑まざるを得ないと、編集長。
プライドはないのか！とやり手女性スタッフ、拒否。結局、相手チームの了解をとっ
て、３−０にその場しのぎのねつ造することに。しかし、ねつ造要求はそれだけに
とどまらず、しかもその後商店会や相手チームが言っている内容とも大きく違って
くる。日和見で優柔不断の編集長、ヘソをまげつプロの意地で必死に原稿に取り組む
女性スタッフ、独りよがりの熱血さで暴走するアシスタントや営業、クールにつっこみ
広告チーフ。まとまるものもまとまらないまま、校了〆切の時間が迫る。さあ、どうする
どうする。
・２部（１部と同日同時刻） ｅ-ストア 第２事務所
舞台。下手窓際に室長デスク。真ん中にデスク２。下手に場内案内マイク。
お話。スーパーの苦情処理係、といっても室長１人の事務室。今日も生肉で苦情。
表で売っている福袋に生肉があったという。最悪ですよと、暇つぶしをしにきていた
店員２人。ギャグのつもりで精肉店員がいれたという、世知辛いって嘆いてるけど、
ダメでしょ生肉は、しかも直で。そんなダメ店員達と、存在がばれると消されるとい
う第２事務室・室長はもう呑気に下らない面白世間話をだらだら。そこに馬込タイム
スから電話。サッカーの得点を改ざんしたい、室長了解。了解しちゃうんですか？、
まあ負けは負けだから。でも、サッカー部キャプテン・福袋担当は絶対納得できない
と譲らず。
あれこれ理由付けをみな適当に考えてると、わかりました自分がオーバーヘッドキッ
クして、３−１ならいいでしょう。それはおかしい。問いつめると持てたい、スーパ
ーの同僚に恋とか。キャプテンの恋を手伝うと店員達。負けたけど活躍したように。
商店街のチームは政治絡みでおかしいとキャプテン。敵の前ボールを取ると何もして
いないのに反則、おかしいですよ。それはオフサイド、知らないで試合やってたんで
すか。という日配担当がサッカーに詳しい。内緒だけど、国体クラス。
これはいいチームつくれるかもと思い込んで盛り上がり、作戦会議。自分たちのこと
で夢中の彼らは、もはやキャプテンの恋はそっちのけ。いいチームなのに馬込タイム
スは試合結果を改ざんしようとしている。キャプテンは抗議にいき。自分たちがいい
試合をやったかのように、あることないこと既成事実を場内アナウンス。それが大失
敗になるとは、夢にも思わずに。
・後日談 どっちも処分、室長、編集長ともクビ、とほほ。でもサッカーに夢中。
掃除のモップがボールにみえる。あのとき、自分たちは試合をしていたのかも（と
１部と２部の何気ない仕草が、実はサッカー試合のそれだったと総員で舞台。）
しょぼさが楽しい、シチュエーションコメディ。スケールが小さすぎる話題を、職場
、身内と狭い世界で展開。調子乗りまくり、悪のりしまくり、脱線ばかりのとほほさに
くすくすねこ。たとえば。お菓子のカールを食べて、ゲップがでるでないで仲間割れ。
ゲップがでることに昔憧れてねぇ…と遠い目をする理解不能の人（室長）がいたり
などのしょうもない会話とか。絡みを一点にとどめた他は、劇団に託した２部構成。
味わいが違う小鉢料理と、ちょびっとだけ珍味な美味しさ○。芝居の寒暖差、テン
ションの高低差の違いが面白いねこ。ヨーロッパ企画の細かい引っかけや伏線を
拾っていく巧みさはさすが。巧くても、しょぼいのがなんともいい感じ。愛情感じるねこ。
役者。山田かつろうさん。あざとい位に困った惚け役好演。瀬戸中基良さん。一拍
おいて、ずれてるキャラが今回もまた面白し。
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