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 アンクリエイティブ制作「ダンスセレクション2006」

 @三軒茶屋 シアタートラム(2006/10/14-15 2ステージ)
 http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/
 全自由 一般3500円 当日4000円 SePT倶楽部会員割引3300円
 世田谷区民割引3400円

 照明:杉浦弘行[大庭照明研究所] 音響:前野公英[SONICA]
 舞台監督:柴崎大[アレンジメントグループ] 広報:盛裕花、高橋志帆
 制作:瀧本麻璃英 企画:永利真弓 助成:芸術文化振興基金
 共催:世田谷パブリックシアター 企画・制作・主催:アンクリエイティブ
 出演:下記

 2006/10/14(土)晴 7:05-8:57PM(内訳下記) 中段中央 客席ほぼ満員(190?人)
 客層:20歳代中心に幅広く、女性8割。
 客入れ:当日券あり、整理番号なし。開場時で40,50人列。最前列撤去、北村明子
 作品はやや引いてみた方が○。
 
 4人の振付家競演、すべて本邦初演作。

 1北村明子[レニバッソ]振付作品「RONDO」 30分
  振付・演出:北村明子 作曲:栗津裕介 映像:兼古昭彦 衣装:HEIDI BARR
  照明デザイン:SARAH HIGGINS 振付演出助手:小澤剛 振付補:堀川昌義
  出演:Group Motion Dance Company

 レニ・バッソ・北村明子、フィラデルフィアのカンパニーへの振付け作品。
 舞台。下手にテーブルと椅子、卓上を上手スクリーンにライブ投影。正面に巨大
 スクリーン。
 構成。複数のスクリーンに投影されるライブとビデオ映像。生ダンスとそれが
 シンクロまたずれながら混然と加減速感を伴いながら展開。
 ・テーブルに男女、紙に書く捨てるやコップを取るの一連とビデオが併映。
 ・椅子に並んで立ち座りがとビデオが併映。
 ・壁に四人並び、おのおのがまさぐる仕草。分解される映像の中の人々。
 ・デュオとソロが組み替えながら連綿、振りをコピーしながらつなげたり。
 ・手等で四角く構図をとる、映像で構図にとらえられる相手や自分。
  無限に連なる構図のイメージ。

 計算されつくした仕掛けと演出。重なる映像とダンサーのイメージが増殖していく
 すごさ。くらくらするねこ。複雑な振付(演出)に、ダンサーはいっぱいいっぱいの
 体。北村明子作品でよく抱く、彼女以上に要求を満たすダンサーはいない感あり。
 うーん、すごいけどもどかしいねこ。

  休憩22分
 
 2 BABY-Q「GEEEEEK」21分
 構成・演出・振付:東野祥子 音楽:RAZ MESINAI、中原昌也 映像:ROKAPENIS
 衣装:ペーロドリーノ
 出演:樋口洋子、MINGO、山本泰輔、ケンジル・ビエン、寺西理恵、田村篤史、
 ヒカリ、石井宏、北川絢香、東野祥子

 舞台。素舞台。
 構成。異形の有り様、男女がたまらなく、はぐれもの達がダンスめき。
 ・上下スポットにそろいワンピの2人立ち。下手短躯が正面向き、上手は髪(と服装)
  が後ろ前。赤ん坊の声。左右に頭を振る、手を掲げる動き、しだい速く。アフロな
  人が入り、ニュースを聞いてじたばた。前後逆が一人ぎこちなく手振り、全身を
  揺らす。歩く、転がる、四つん這い。後方から光る棒をもった一人。
 ・サラリーマン、リズムをとる。ひもを引く1人。豊満なネグリジェ女とリーマン
  の激しい床ダンス。
 ・轟音。暗がりに背中をみせる男1人。背中に手をおく女2人、座って子守歌。
  1人がギクシャクと人形ぶり。縦横に光の道を踊り、手を上にあげ、背伸び。
  冒頭2人はまたスポットの中に立ち、子守歌流れ。

 興味津々、動きを機械的に探求する北村ダンスと対照。異形達の不自由な動きに
 内省の深みを伺わせ。秘密の扉をあけるよでインパクト大。
 
 3辻本知彦「緑の愛情」9分
  振付・出演:辻本知彦

 Noismほか参加のダンサー・辻本知彦作品。
 舞台。L型に光の道。手前に花をもち座る一人。
 構成。エモーショナルにしなやかに踊る、思い出したように花を食べる。
 ・低音のメカ音。後ろに綺麗に倒れる。中腰で前進、花をもつ1人の背後に座る。
  仮面を天地逆につけている。ストリートダンス。花を食べ、後ろに倒れる。
 ・フラッシュライト。コマ送りに走り回る、わめく。
 ・光の道、手を挙げて、体をくねりながら前進。
 ・ストリートダンス、うねり。花を食べ倒れる。
 
 しなやかに強靱にダンスめき。演出よかダンサーの動きに目がゆくねこ。

 4黒沢美香振付作品「つきわ Gold Moon この月は妹が庭にも清(さや)かりけり」18分
  振付:黒沢美香 照明デザイン:Marc Parent 音楽編集:椎啓
  衣装:SAMARA McDAM
  出演:Marga

 黒沢美香、カナダ/トロントの女性デュオへの振付作品。
 舞台。素舞台。後方横に青い光の道
 構成。重なる2人、コントロールされるよな動きとアンコントロール?な結末。
 ・矩形のスポットを見下ろす1人。もう一人が腕を横にちょこちょこ、すり足で
  近より見下ろす。
 ・両手をともにあげ、かけては下ろし。また手を横。2人前後に重なり立つ。
 ・ピーンと電子音。後ろから前の人の手をとり、スロークイックと動かし。
 ・ともに手を後ろに見上げる。ベトベン月光ソナタ。静止、両手をあげ。後ろから
  前の人の腰を抱く。
 ・横へ動き、後ろに激しくそる。前の人が駆け、上下の動き、じたんだを踏む。
  残った一人は前屈み。
 ・ユニゾンの動き。抱き留めて運ぶ、引きずる。ずれながらシンクロ。
 ・2人離れて、じたんだを踏む。ちょこちょこ走り。1人残され、呆然と立つ。
 
 黒沢作品!?な抑制された動き、終盤らしく小動物化。出会い、協調、別離に
 なんか物語性。もう一人をコントロールするよな動きに内省が伺えて、繊細。
 ラストは、心は気まぐれな小動物な動きを重ね、いつもの黒沢作品らしく。

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