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 MCR「シナトラと猫(改訂版 椎名版)」

 @下北沢 駅前劇場(2008/3/11-16 9ステージ)
 http://www.honda-geki.com/aaa/ekimae2.html
 全指定 前売当日共3000円 2ステージセット5000円 3ステージセット6000円

 作・演出:櫻井智也 舞台監督:金安凌平 舞台美術:袴田長武(鴉屋)
 音響:平井隆史(末広寿司) 照明:久保田つばさ(M Light)
 宣伝美術:GEWGAW 撮影:メリケンサック 協力:あひるなんちゃら
 制作:丸山かおり(MCR)、中川加奈子(あひるなんちゃら)
 プロデューサー:八田雄一朗(MCR) 製作:MCR
 出演:
・椎名家
 黒岩三佳[あひるなんちゃら]:ミカ(次女)
 北島広貴 :ヒロ(父親)
 吉田久代[ククルカン] :ヒサヨ(母親)
 上田楓子 :フウ (長女)
 高橋優子 :ユウコ(三女)

・櫻井家
 根津茂尚[あひるなんちゃら] :虎雄(長男)
 櫻井智也 :櫻井(父親)
 伊達香苗 :カナ(母親)
 中川智明 :智明(次男)
 おがわじゅんや :オガワ(社員)

・空き地
 関村俊介[あひるなんちゃら] :猫
 福井喜朗 :フクイ

・学校
 渡辺裕樹 :渡辺(先生)
 江見昭嘉 :江見(友人)
 宮本拓也 :宮本(友人)
 小野紀亮 :小野(友人)
 山田奈々子:山田(友人)

 2008/3/16(日)晴 7:05-8:33PM(1'27)前方上手 客席7割(100人)
 客層:20才代中心、男女半々。お友達連れ多め。
 客入れ:全指定席。平床4列、後方ひな壇6列。平床はやや見難し。
 折り込みチラシそれなり。パンフ A4 1枚。挨拶、相関図、配役、
 スタッフ。 次回公演。10/21-26「貧乏が顔に出る(仮)」@中野MOMO
 物販不明。 カーテンコール1分1回。

 初見。一つの物語を主人公を変えて、3バージョン公演とか。もう1バージョンの
 幼なじみの女性編をみるねこ。中間として空き地の猫編もあり。
 舞台。お盆に皿や花、等間隔に並べて一面。背面蛍光灯でブルーに自照させて、
 きれい。

 お話。世の中が醒めてみえちゃう女子に生まれた主人公。男関係に自由な母やバカな
 周囲に困り顔、それでも甘えたい女子心が辛いところ。人じゃないけど人生悟った風
 の猫と対話でき、慰めにはならないけど理解してもらったり。受験、就職、恋愛と
 夢は見るけど、肩すかし。ふらふらと自由に過ごす生活は、なりたくなかった母親と
 一緒という皮肉。それでも愛はあるけれど、母は猫とも会話できたみたいだし。
 ついてない人生は、30才にして不治の病の床で終い、どうしよもないとサバサバと
 ちょっと切なく受け止める主人公。

 生と死をさらっとテンポ良く描いて、小気味よい一編。嫌われ松子な物語にシニカル
 な笑い多けれど、やや湿り気の人生模様を時々添えてバランス。素になったり脱線の
 自由さはわきまえ、キャラと人間関係をきちんと描き、好感。役者名がそのまま役名
 Tシャツに役柄までプリントと遊び気味にサービス。全体、会社帰りの疲れた身にも
 安心なニュートラルさ印象。

 役者。主人公母役・吉田さん。普通でない自由ぶりを等身大に演じて旨し。主人公・
 黒岩さん。自由、柔軟。作演出の櫻井さん。さらに自由。

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