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＠金沢 金沢市民芸術村 PIT2 ドラマ工房(2012/11/17-18 3ステージ)
http://www.artvillage.gr.jp/index.html
全自由 500円
作：中空よおい[集団＆＆＆（しゅうだんたいいくずわり）]
演出：高田伸一[劇団110SHOW] ドラマトゥルク：鳴海康平[第七劇場]
舞台美術：長山ひろのり[劇団ドリームチョップ] 照明：宮向隆
音響：吉村建彦[yun sound design] 映像技術：U-moa 衣装：team AYN
宣伝美術：高田初恵 舞台監督：金山古都美 制作：松村明子[演劇ユニットK-CAT]
企画制作：「囮」制作委員会
出演：
岡崎裕亮[coffeeジョキャニーニャ] ：廉
村本啓[劇団110SHOW] ：猿
吉田莉芭 ：花
橋のたもとの住人たち
カルロス田中[NYANCAFE-BOOKS演劇部]：鮟鱇紳士
北山久美子[押忍！手芸部] ：猿回し
番匠郁 ：猿回し
松田朋徳 ：蛭巡査
中川誠[劇団星空工房] ：蛇旦那
新宅安紀子 ：蛙婦人
千徳美喜[劇団nono] ：元外科医
片山のぞみ ：鷹匠
高僧理恵 ：鼠看守
小川雅美 ：茸舞姫
吉村恵子[劇団nono] ：按摩
東義久[劇団ひまわり金沢校]：元整体師
里美麗[劇団110SHOW] ：黒猫芸者
2012/11/17(土)雨 11:04-12:38PM(1'33)後方中央 客席満席(110人)
客層：学生〜20代が6，7割、あと中年層。男女半々。
客入れ：先着順入場 開場時で3，40人列。高低差のあるひな壇にパイプ椅子7列。
空席センター詰めのお願いあり。折り込みチラシ少々。パンフ □20cm 3ページ。
挨拶、あらすじ、配役、スタッフ。作家の挨拶はなし。物販なし。
カーテンコール1回1分。
第４回泉鏡花記念金沢戯曲大賞受賞作。大阪で活動する中空よおいさんの本を、
地元劇団の高田伸一さんが演出。なんもかんも初見ねこ。
舞台。真白の床、中央にやはり白◇型ステージ。左右にコンクリート柱の上部から
時折本水を流し。段ボールが左右に積まれ、客入れ時から若者達が自由に過ごし、
ステージでは白いドレスの女性1が竪琴を引き。
お話。引きこもり少年廉は、妄想の分身・猿と川端の部屋に住み、時折流れてくる
記憶を拾っては日々を過ごしている。母親への思慕の念は絶えず、再開夢みる内に
もう一つの世界に滑り込む。そこには少年の母を知る少女・花と、本当は化ケモノ
だけれども人間のような物達がいて…。泉鏡花「化鳥」がベースとか。
四畳半から広く夢みる劇世界。子と母の結びつきから、子供と大人、個人と世界へと
世界が拡張、重層。それぞれが分身、記憶と多義なキャラに映して描かれ。よくいう
一度見ただけではわからないというやつ。散文詩な台詞が饒舌、しばしば長台詞で
語られ。とりわけ廉と猿の高速応射、言葉遊びには置いてきぼりねこ。
言葉と物語の細部を逐次捉えようとすると、むむむ？も全体はくっきり。それは
子供らの一途さ。引きこもるにも、オタクであることにも譲れない訳があり。
汚れて流されていく世界、化ケモノという大人との対比から浮かび。泉鏡花作品の
登場人物、美しい人に現れる美意識に相通じて、なるほろねこ。
演出は晒したようにすっきり、本水や映像で補足工夫あり、モブシーンで広がりを
みせ。正面向いてのユニゾンは前世紀遺物でちと恥ずかしい。いろいろ盛り込まれ
てる割りに盛り上がりに欠き、グルーブ感がもうちとほしかったねこ。
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