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＠下北沢 シアター711（2016/06/01-12 15ステージ）
http://www.honda-geki.com/711.html
全指定 前売･当日4200円 シードチケット(25歳以下)前売･当日共3000円
6/1,2 前売･当日3800円
作・演出：瀬戸山美咲[ミナモザ] プロデューサー：綿貫 凜 美術：原田 愛
照明：上川真由美 音響：泉田雄太 演出助手：中尾知代 方言指導：中村 健
ドラマターグ：中田顕史郎 衣裳：花田絵美 舞台監督：本郷剛史、境 友樹
制作：たけいけいこ 宣伝美術：宇野奈津子 宣伝写真：鏡田伸幸
主催：（有）オフィス コットーネ
出演：
西尾友樹[劇団チョコレートケーキ]：大竹野正典
占部房子：小寿枝
和田華子：都（さと）
照井健仁：良太
岡本篤[劇団チョコレートケーキ]：広瀬
小田 豊：高岡、小堀
冨澤 力：ジョジョさん、父、店員、松本
柿丸美智恵：母、女
2016/06/06(月)曇 7:03-9:17PM(2'14)前方中央 客席ほぼ満員(80人）
客層：大人客席、中年層結構。男女半々。
客入れ：A列ミニ椅子。折り込みチラシそれなり。パンフ A4オールカラー 5ページ。
物販。戯曲集。カーテンコール1回。
舞台。パッチワーク状の板敷。正面に山形の板列。
お話。大竹野正典。高校時代に唐十郎の状況劇場に出会い、映画とともに演劇に
のめりこむ。上京し映画学校で今村昌平の現場に参加、シナリオの仕事に誘われるが
断り、大阪に帰り演劇活動に本腰。若くして結婚、子供を養うため仕事に就くが、
酒と煙草、パチンコに嵌まり、家計苦しく。劇団犬の事務所は動員を延ばし、授賞も
何度か。献身的に妻は支えようとするが、縛られることを嫌う性格から劇団を解散、
プロデュース形式・くじら企画で再出発。一方悲惨さを増す事件題材の作品から
ミソギをするよう登山へのめり込んでいく。寡黙にして破天荒な劇作家と、その妻の
生活を主に、大竹野に引きつけられ、愛した友人知人、演劇人、勤め先社長らの
交わりを描いていく。
純粋な情熱をもちながら一筋縄ではいかない性格の大竹野を、愛を持って力強く
鮮やかに描いた佳作。筆圧が高めで書かれたシンプルな言葉が心地良く、実録に
時空を越えキャラを混ぜ、自在に編まれた構成が巧みで楽しく。凝らしても、
人物主体の人間ドラマとしてクッキリと描いてみせて、充足感たっぷりねこ。
今回、憑依型の西尾友樹、占部房子が演じてなおさらに感。遺作となった「山の声」
を書き上げ、妻とともに喜びをわかちあう、慎ましいラストには感動。
大竹野の作品や関西の演劇を知っているとより楽しめるけど、未見でも不足は無い、
力ある舞台と思うねこ。
アフタートーク 9:23-9:45PM（22）5割居残り
西尾友樹、瀬戸山美咲、綿貫 凜
綿貫 大竹野正典の話、紹介。2012年に山の声に衝撃ををうけて、それから9本
上演してきた。作家がどう思って書いたのか。
瀬戸山 寡黙な人で劇団員も個人的な話をしたことがない。すべて戯曲の中に
思いを書いていた。1年前に依頼をうけて、いろんな人に話を聞いてきた。
30年の活動と家族のストーリーを実話ベースで。（48年は長大で、三部作でやろう
といった(笑）。）奥さんとの会話を中心。山の声は大竹野さん自身のことを
書いている。稽古をしては書き直していった。
西尾 瀬戸山さんとは5本くらい一緒に。(今回のつくりかたの違い）ゼロから始めて
ディスカッションをまず。稽古して台本をつくっては壊していくの繰り返し。
でも、今回はもう2/3台本ができていたので新鮮だった。ラストシーンは何度も
書き直して。（実際の人物を演じることが多い）極端な人を演じてきてが、
今回は微妙な位置で新鮮。だけど、とっかかりをどうするか、悩んだ。
瀬戸山 空白を演じる難しさがある。
綿貫 大阪から観に来た人が大竹野に会いに来ましたと。感想を聞くとうんうんと。
それがどういう意味かはハッキリしないが。
綿貫 西尾さんは憑依型の俳優だと思う（稽古をしていくとどんどん似てくる、
恐いなと。）
西尾 関西弁が大変という話。
綿貫 大竹野さんの作品は標準語の芝居もあるが。関西弁のリズム、テンポ、
音がないといけない。
瀬戸山 書いていると関西弁の思考回路が判ってきた（つっこみのこととか）
西尾（共演の占部さん）大劇場の舞台でも観ていて「占部房子」という距離感が
あったこと。稽古で話していて、最初に敬語をは止めるようにと言われ。
今はタメ口。やっていると言葉にしなくともわかってくる。
綿貫 2人はタイプが似ている。その都度水もののように変わる。
瀬戸山 2人を信頼して、やりたいように。
綿貫 占部さんの小さな体のどこからあれほどの力がという話。
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