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 肥沃な三日月地帯「ロミオとジュリエット」

 @新宿御苑前・シアターゆたか
 (1998/1/10-11 4ステージ) 全自由前売り当日共2000 
 原作:W・シェイクスピア 脚本:竹越裕子 演出:宮城聰
 出演:森萩祥子/大泉玉青(ロミオ)、安田扶二子/丸本陽子(ジュリエット)
 小粥よう子/福田毅(乳母)、他 全16名

 1998/1/11(日)曇 1:10ー2:40PM 中段から 客席9割(80人、桟敷4列)
 客層:老若男女。普段小劇場をみない、一般関係者らしい方々が多そう。
 客入り:当日前売りの区別なし入場。入場と場内誘導あり。注意の声は小さすぎ。

 東武カルチャースクール・ワークショップ受講生の方々を宮城さんが演出した公演
 ク・ナウカの人間浄瑠璃形式はとらず、役者の配役などの演出で見せる趣向。

 舞台。箱で椅子とベットやら表現のシンプル。霊廟場面では白布を一面に敷いたり
 お話。相いれぬ二つの一族。出会った2人の子供な恋。願い叶えようの良かれの企
 ても失敗。運命のいたずらに悲観、短絡一途いに心中する恋人達。でも、願いはき
 っといつか叶うはず。

 刈り込んだホンの小気味よい展開。2人1役の2IN1演出の面白さ。原作の台詞は
 そのままに場面ダイジェスト。暗転多用、幕間を無国籍な音楽で繋ぐ。会話の出だ
 しからしばし後、明かりを入れる意図?。大事の会話はきっちり押さえてて○。コ
 クーン版で3時間近いショーなロミジュリ見たねこ。登場人物と言葉の手応えは、
 こっちのが○。あちらのブラックな面白さよか、素直な気持ちで観られたねこ。

 主役と乳母が2バージョン。2組の役者と演出で同一場面を繰り返したり、割り振
 ったり。エモーショナルなのと等身大のと、異なる味わいが面白い。ラストに余韻
 原作通り倒れ伏す一組の傍らで、もう一組は生きて再び出会う。辛い現実と夢のよ
 うなラストにお芝居の良さあり。原作の和解も暗示してるし。大人社会に貶められ
 な2人。霊廟を踏みにじる足音でメタファー表現の趣○。

 役者さんはレベルいろいろ。赤いチェックのロミオ役:森荻さん?の丁寧さ、ピン
 クワンピのジュリエット役:安田さん?の情感こもった演技に好感ねこ。

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