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＠西荻窪WENZスタジオ(2001/2/16-19 5ステージ)
全自由 前売2,300円 当日2,500円
会場HP http://www.mars.sphere.ne.jp/wenz/
劇団HP http://www.jah.ne.jp/~ct31/hs/
作・演出：乾緑郎 照明：相川正明 音響：尾林真理 舞台監督：田中冬生
装置：梁川喬 防水施工：松屋テレ、ユキ 制作：ノーウエスト
出演：
平野貴大 ：新井雅伸（パク・アシン)
テイチヅル：新井美映（パク・ミヨン)
鈴木浩司 ：宮城（ライター）
小関絵理 ：美野里（出版エージェント）
常田万蔵[極東演劇研究所] ：苫米地（胡散臭い中年）
橋本武賢 ：中田（苫米地の部下）
宇野善敬 ：矢口（新井美映の友達）
田中冬生 ：係員
2001/2/17(土)晴 7:35-9:35PM(2'00) 前方より 客席満員(60人)
客層：大人よりに老若男女。20才代女性、おじさんと両極端。
客入れ：誘導随時。桟敷２列、椅子５列。折り込みパンフ。A4一枚に配役の簡素版
「劇団が会場を用意しての終演後の打ち上げ等はございません。」のわざわざに
ふーん。物販なし。
アングラテント劇団などへ作品を提供してる、乾緑郎・主宰劇団。
舞台。野外の工事現場な鉄製の壁、鉄パイプの足場を会場壁際。真ん中に前後に
スライドする６×５ｍほど舞台。後方には開口二つある黒い壁。周囲は公園、公道
だったり設定。
お話。図書室に乱入、１３人を撃ち殺した少年・アシン。彼のドキュメンタリー
映画を製作する企画、あり。雇われたライターは少年と面会。クールな物言い
で煙に巻く少年に困り顔。神を信じているという、似つかわしくない言葉を聞いて
なおさらに。取材帰り、ライターの身辺に異変発生。自分のクレジットカード、
資格情報が抹殺されていたのだ。エージェントの女性・彼曰く別れた女房に詰め
寄るも、らち開かず。行方不明にアシンの姉を訪ねるルポライター。彼が何者か、
なぜか彼女は知っていて！？。一方、少年の映画製作を依頼の中年男あり。アシン
の姉に接近する、元右翼というこの男の狙いとは！？。
ハードボイルドになぞめき。幻視される少年に、それぞれが抱く心傷が重なり、
哀切。美術がクール。コンクリート打ち放し、ダクトむき出しのロフトスペース。
ビルの工事現場然としたオープンセット、前後移動するステージ下は、本水を張っ
たプール。ラスト、荒ぶる奔流を浴びるのが亡き少年という、痛々しいシーンで
使用。大型のライトを多用。強烈な明かりで陰影くっきりと人を浮かばせ、その
脆弱さをあぶり出すかのよう。音楽はヒップホップやファンク、など主に転換で
使用し、ムーディ。
忘れられない想いが亡き少年を蘇らす。入れ込んだライターなどは不明の少年
並に自己喪失。痛いね哀しいね。でもね、少年のどこら辺がそうさせるのか、？。
感情移入寸止め。いっそ、理解不能な魅力に徹してほしかったねこ。人物それぞれ
が抱えているもの、周囲との関係は丁寧。でも、喧嘩、愚痴シーンが長いとか、
冗長感が伴い、△。ムードはいいんだけどなあ。
役者。常田さん。丁寧な物腰と秘めた荒くれぶりの同居が怪しい。もっと胡散臭いと
ねこ好み。