＠渋谷 space EDGE(2006/5/12-14 5ステージ)
全自由 前売2500円 当日3000円
作・演出：野木萌葱 照明：木藤歩 舞台監督：渡辺陽一
宣伝美術：山菜春菜 制作：パラドックス定数研究所
公式HP http://www.paradoxconstant.com/
出演：
怪人21面相
植村宏司 ：蓮見雅尚（会社役員）
小野ゆたか：鳥羽山基（新聞記者）
十枝大介 ：幸村統夷（暴力団員）
杉田健治 ：白砂駿嗣（公安刑事）
2006/5/13(土)雨 2:08-4:07PM(1'59) 前方下手 客席6割(25?人)
客層：20-30歳代中心にとりどり。男性過半数。
客入れ：作業場流用のギャラリースペース。劇場代わりの部屋は開演定時5分過ぎ
に施錠。諸注意時に不測の事態用の後方退避口が案内され。なお、開演後の入場は
できないので遅刻注意。空調たぶんなしも、昼は問題なし(夜は冷えるかも）。
雛壇にパイプ椅子5列。上手階段が見込める下手、前方が見やすいと思われ。なお
階段シーンが一カ所あり。折り込みチラシそれなり。折り込みパンフB5 2ページ
配役、スタッフ、有名な脅迫文、事件概要、予定。次回公演。9月「38℃」12月
二人芝居「Nf3・Nf6」。物販。上演台本、過去公演DVD。カーテンコール1回。
昭和の未解決事件、都市伝説を題材、男の現場をタイトに描いて、コアな演劇ファン
で評判。初見ねこ。
会場、舞台。むきだしのコンクリート床、パネル壁、鉄製階段の倉庫。正面、鉄製
ドア２のモザイクガラスから自然光。和文タイプがのった長机１とパイプ椅子４。
天井から白熱電球のライト１。客席頭上の2階部分も使用。の、それだけ。光とも
シンプル、シャープに使い、○。
お話。グリコ森永事件。したたかな実行犯の軌跡から、グリコの役員、記者、刑事と
子飼いら、身内の犯罪として発案。仕事やらで怨念を抱く人々が、意趣返しと繋がり。
互いの動機も問わず語りの薄情な関係なるも、プロの得意技を活かして、警察に
連戦連勝。いつしか、互いの距離感も変わっていって。3億円事件、ニッポンのタブー
を背景に負って描く、事件と曝かれる歴史。
緊密なノワール劇。男達の闘い、心理の綾をドライな筆致でぐいぐいと描く、会話劇。
目線と仕草、佇まいら役者芝居、計算された光や場の演出は、一部の隙もなし。
張り詰めた空気の中、ぽつぽつ笑いを微少挿入、人を描くに豊かなものとし。
「ニッポンの黒い霧」が立ち現れる後半。意外な、しかし関西をして頷ける展開に
引きこまれるねこ。確かに面白く、深厚な作家の腕が冴えて○。もっと役者は自由に
しても…、と思えど、難しいかしらん。
比較的短い間合いで、新作が上演されるようで嬉しいところ。
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