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 フジテレビジョン製作「第32進海丸」

 @新大久保 東京グローブ座(2006/6/19-7/9 24ステージ)
 http://www.tglobe.net/
 全指定 S席8500円 A席7500円 B席5500円
  @ 大阪 シアターBRAVA! 7/14-16 5ステージ

 作:蓬莱竜太[モダンスイマーズ] 演出:鈴木裕美[自転車キンクリーツSTORE]
 舞台美術:川口夏江 照明:中川隆一 音響:城戸智行 衣装:宮本宣子
 ヘアメイク:河村陽子 演出助手:島崎文 舞台監督:伊達一成
 方言指導:岡林桂子(土佐弁)、畑中友仁(宮城弁)
 企画・プロデュース:松野博文(フジテレビジョン)
 プロデューサー:池田知樹(フジテレビジョン)、須藤千代子[ジテキン]
 主催:フジテレビジョン、関西テレビ放送 企画・製作:フジテレビジョン
 制作協力:自転車キンクリーツカンパニー
 出演:
 三宅 健 :牧野サトル(偉大なカツオ釣りの遺児。プータロウ)
 山崎裕太 :八代イサオ(今期より進海丸乗務員)
 伊崎充則 :牧野ヒロシ(進海丸乗務員。サトルの兄)
 大石継太 :木原マナブ(進海丸通信士)
 大鷹明良 :芹沢ヤスアキ(進海丸船長)
 西條義将[モダンスイマーズ] :中西ミツハル(戸田丸乗務員)
 小椋 毅[モダンスイマーズ] :瀬谷アツシ(同上)
 菅野菜保之[文学座] :木原コウゾウ(進海丸の船主・オーナー)
 天宮 良 :河内タケシ(進海丸甲板長)
 阿南健冶 :坂本シンヤ(進海丸漁労長・船頭)

 2006/7/8(土)曇 1:04-3:17PM(2'10) 1F最前方 客席満員(700人)
 客層:20歳代中心にほぼ全員女性。お友達連れほとんど。
 客入れ:当日券不明。ジテキン優先席のおかげで、1F通路前(D列)と見易かった
 ねこ。外に三宅君アップ大パネル、ロビーに大漁旗を飾り。折り込みチラシ、
 アンケートなし(希望者のみ?)。物販。パンフ(A4 41ページ 2000円)役者紹介
 中心、作、演出と三宅君対談収録。 カーテンコール3分3回。2回目から半数以上
 スタンディングと、ジャニーズ公演らしく。
 
 ジャニーズ三宅健君公演にまったく女子客席。人気うなぎ登り・蓬莱竜太+巧者・
 鈴木裕美の作演出組合せなら、もっと幅広い客層にみてもらいたいねこ。

 舞台。居酒屋焼酎好きおじさんは苦手な、こじゃれたプールバー。なもんで、下手に
 ビリヤードやダーツ。壁にアメリカンなコークオブジェ。中央にオーク材のUの字
 バーカウンター。前面テーブル2。クロスは水色のタータン。上手窓からマリーナ、
 日よけのひさしはストライプ、壁に浮き輪と舵、カジキのオブジェ。手前にL字
 ソファとテーブル、カラオケセット。

 お話。高知の港町。10ヶ月ぶりに港にもどったカツオ漁船員達が居酒屋でどんちゃん
 その2階の閑古鳥バー。には、伝説の漁師を父にもつ青年がぽつり店番。父親が乗った
 船にのせてほしい、やってきた漁労長、甲板長らに必死の直訴する彼。戸惑うおじ
 さん達。しかし、父親の金で遊びほうけてた彼が漁師を志すには、言い出せない秘密
 があって…。

 男気と情けなさが交錯する、愛すべき男芝居。全編土佐弁、漁師の掟や上下の関係性
 ら、小劇場じゃありそでない骨太テイスト。かといって、ガツン男ロマンに走らず。
 親子の確執(とりわけて父への思慕の情)や、漁業の厳しい現実をしっとり織り込ん
 でウェルメイド。辛い現実と淡い夢のよなラスト、台風迫る海への弔い出帆に
 ほろり。管理社会の閉塞感から解き放たれたよな、ロマンを託すこころもちねこ。

 演出は、ガテン男達のがちんこ芝居をよりもり立て、それぞれの想いを丁寧に汲み
 とり。脚本とも、シリアスも沈ませない笑いなど、前向きな力強さがあって好感
 ねこ。

 役者。彷徨う元不良役・三宅君。線は細くも、健気に立ち。漁労長・阿南健冶さん。
 人柄の良さが役を越えて伝わり。船長・大鷹明良さん。つかずはなれずの距離感が
 大人の優しさを感じさせて○。

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