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 劇団俳小「少女仮面」

 @池袋 シアターグリーン・ビッグツリー(2012/8/1-5 8ステージ)
 http://www.theater-green.com/index.html
 全自由 前売当日とも4000円

 作:唐十郎 演出:加納幸和[花組芝居] 装置:内山勉 照明:竹井崇
 音響:射場重明 歌唱指導:平岩佐和子 振付:磯崎亜矢子 振付助手:凛
 衣裳:五十嵐博子 チラシデザイン:森崎偏陸 タイトルロゴ:山田勇男
 演出助手:大野裕明 舞台監督:石井みほ 制作:いがりたかし 主催:劇団俳小
 出演:
 吉野悠我 :春日野八千代
 大鶴美仁音:貝(少女)
 勝山了介 :老婆

 吉田恭子 :腹話術師
 田辺将  :その人形

 美津乃あわ[ファントマ]:ボーイ主任
 室谷康博 :ボーイ1、甘粕大佐
 佐京翔也 :ボーイ2、看護婦

 駒形亘昭 :水道飲みの男
 宮崎佑介 :防空頭巾の女1
 中村絢一 :防空頭巾の女2
 佐藤光汰 :防空頭巾の女3

 2012/08/02(木)晴 7:05-8:38PM(1'33)最前方中央 客席7割?(150人?)
 客層:20歳代男女、中年男性中心に幅広く。女性7割。
 客入れ:先着順、開場時で20人ほど。最前列が直ぐ埋まり、コアなファン揃い?。
 折り込みチラシそれなり。パンフ B5 3ページ。演出挨拶、顔写真付き配役、予定。
 次回公演 9/1-3「トキワ荘の夏」@南大塚ホール。物販なし。カーテンコール1回1分。

 様々な劇団で上演されてきた唐十郎の代表作のひとつ。なぜか唐作品とは縁が薄かっ
 たという、花組芝居・加納幸和の演出。唐さんの実子・大鶴美仁音が貝役をはじめて
 演じるというのが話題。小劇場ファンには美津乃あわの唐作品出演かな。

 舞台。ペットボトルの地下室。透明な数珠繋がりを壁替わりとし、一面。
 入口は下手設定。上手に2段積みの舞台。そこから下手への階段、舞台間にも段々
 設置。踊り場には風呂装置が仕込まれ。下手客席手前側に水道蛇口装置、下手端に
 透明な噴流オブジェが天井高さまで起立。
 
 お話。かつての宝塚歌劇団スターが営む喫茶「肉体」。人形を介して会話する
 腹話術師、水道水をむさぼり飲んで去る男が常連。マスターの厳しい教育について
 行けない従業員はままならない。そこにスターに憧れる少女と老婆がやってくる。
 元スターは少女に一目惚れし、弟子とするが。

 ちょっと変わった加納演出で勢い増し、上々。春日野と老婆が男性、ボーイ主任が
 女性など男女逆転配役。音曲が一部能がかり、あやかしや特異なキャラ登場で使用。
 ペットボトル装置は肉体という入れ物と虚心のメタファーかしらん。吉野悠我・
 春日野は出雲の阿国な歌舞伎ものな成りで、役者バカを濃く熱演。美津乃あわ・
 ボーイ主任は宝塚男役ど真ん中なメイクと演技。あざとさが楽しく、また哀しくて
 魅力的。冒頭の乙女はばあになど、楽曲や台詞はスタンダードに使って、この作品
 ならではの世界を荒くれと詩情をもって表現。素直に浸れたねこ。大鶴美仁音・貝は
 彼女らしい伸びやかな演技、唐作品への親和性が伺えて○。

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