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 百景社「銀河鉄道の夜」

 @駒場東大前 こまばアゴラ劇場(2017/01/26-29 5ステージ)
 http://www.komaba-agora.com/
 全自由 一般  前売・予約3000円 当日3500円 18歳以下 前売・予約のみ1500円
  @大船渡 大船渡市民文化会館リアスホール マルチスペース 2/25,26
  @土浦 百景社アトリエ 5月
  @金沢 金沢21世紀美術館シアター21 7月
  @上田 犀の角 10月

 原作:宮沢賢治 構成・演出:志賀亮史 照明:阿部康子 照明操作:鈴木雅貴
 舞台美術:森岡美希、渡逞のり子 小道具製作:渡遵のり子、遠藤淳子
 宣伝美術:古山菜摘 制作:根岸佳奈子 主催:百景柱
 提携:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
 出演:*百景社
 山本晃子*:ジョバンニ
 水母千尋[第七劇場]:カムパネルラ

 栗山辰徳*:先生、大学士
 国末武* :活版所の人、置物捕り
 鬼頭愛* :母、青年
 星善之* :ザネリ、男の子
 小川敦子 :時計屋、女の子
 遠藤淳子:牛乳屋、燈台看守
 
 村上厚二*:車掌

 2017/01/26(木)晴 7:33-9:08PM(95)中段上手 客席9割(40人?)
 客層:20-30才代とおじさん。男女半々。
 客入れ:入場時20人ほど。雛壇に椅子5列。パンフA5 3ページと「路線図」1枚。
 物販。Tシャツ2500円、缶バッチ、手ぬぐい。カーテンコール1回後、名残を
 惜しむ拍手しばし。

 茨城県土浦の劇団、初見ねこ。野外など非劇場空間での公演が多いとか。
 舞台。斜に置かれた車輌を摸した装置。壁に車窓な開口。白木の椅子と長机3組。
 奥側に黒板。透明ガラス張りのターコイズブルーの床ら配色は絵本から抜け出た
 よう。
 お話。原作に沿って構成。午后の授業、活版所、家、ケンタウルス祭の夜、
 天気輪の柱。ここまで、原作を語るカンパネルラを余所に、ジョバンニは机に
 突っ伏して眠り続けている。銀河ステーションからむくりと起き上がり。白鳥の
 停車場、プリオシン海岸、鳥捕り。難破した少女と家庭教師。長いエピソードは
 「快速運転」と車掌が告げて刈り込んでいく、1時間30分の旅。

 きっちり原作、たっぷり潤色。どこでもない、今日はアゴラ劇場の夜、の素敵。
 ジョバンニの夢と置き、少年達の凛とした世界に、猥雑な怪人物達がアングラ芝居と
 神出鬼没。登場人物、シーン毎に昭和の唄がつき。小道具遣いとも豊かに盛り立て。
 あくが濃くもどこか愛嬌ある様は、唐十郎の舞台にも通じて、とても嬉しくなる
 ねこ。自由な彼らは少年達の不自由な運命、とりわけてジョバンニの孤独を良く
 浮かばせ。楽しみながら、自然涙誘われることしばしば。後半、壁らは取り払われ
 装置は透明になって、劇世界の夜に溶け広がっていくのもまた。とても気に入り、
 新作公演があれば遠征しようかなねこ。

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