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 劇団俳優座No.340「雉はじめて鳴く」

 @六本木 俳優座劇場(2020/01/10-19 10ステージ)
 全指定 一般5500円 学生3850円 シニア席(65歳以上)4800円
 ハンディキャップ席3300円

 作:横山拓也[iaku] 演出:眞鍋卓嗣 美術:杉山至
 照明:桜井真澄(株式会社 東京舞台照明) 効果:木内拓(株式会社 音映)
 衣裳:樋口藍(アトリエ藍) 舞台監督:関裕麻 舞台写真:森田貢三
 宣伝美術:西村教生 制作:劇団俳優座 制作部 主催:劇団俳優座
 出演:
 若井なおみ:浦川麻由(教員。サッカー部副顧問)
 深堀啓太朗:舞原健(生徒。サッカー部員)
 清水直子 :舞原杏子(健の母親)
 八頭司悠友:片山泰二(生徒。サッカー部員)
 後藤佑里奈:奥野早織(生徒。サッカー一部マネージャー)
 山下裕子 :吉水牧子(校長)
 河内浩  :石嶺総一(教頭)
 宮川崇  :戸倉治(教員。サッカー部顧問)
 保亜美  :藤堂智絵(スクールカウンセラー)
 天野眞由美:女
 塩山誠司 :男

 2020/01/16(木)晴 7:00-9:04PM(2'04)前方上手 客席8割(200?人)
 客層:大人中心に3世代。高校生〜じじばばまで。男女半々。
 客入れ:2列目最前。後方に空席あり。折り込みチラシ厚め、パンフなし。
 物販。パンフ B5 500円、台本1000円、トートバッグ800円。劇場内バーで
 特製カクテルあり。カーテンコール1回。

 iaku拓也×俳優座眞鍋卓嗣タッグ第2弾。
 舞台。中央、回廊、階段、ベンチ、机に見立ての円形装置。後方に高台スロープと、
 左右に街灯と拡声器。回り舞台で「止まることなく」転換。

 お話。ヒステリックな母・大変な家庭で暮らす高校男子は。担当女性教師に救いを
 求めるが、解決はしない、女性教師も一線を引いて動かない。その境界でやむなく
 求められてのハグを女子生徒にみられてしまう。男子生徒に好意をもつ彼女は
 黙っては居られない。そんな折り、学校にスクールカウンセラーが着任する。

 ままならぬ世の縮図をミニマルな学校、家庭から正直丁寧に浮かばせる。すなわち、
 一体どうするの、どうなるのと正解のない、二面、多面性を鮮やかに描く舞台。
 ヘビーな題材を持ち前の軽妙な(しかし鋭く力強い)会話で綴り。いつにます、
 荒くれと悲嘆の生っぽい語彙を交え。一層うま味をまし。新劇劇団の重さや湿り気は
 なく、幅広い年齢層に行き渡って、豊かで闊達な心地よい舞台とし。周り舞台の
 転換が心躍らせ、またざわつかせもして素敵。

 アフタートーク 9:11-9:33PM(22)6割居残り 横山拓也、眞鍋卓嗣、保亜美

 横山 ゲネ含めて5回目。今回前でみたのいろいろクリアに。筆の運びが難しかった
 が、舞台で立体化されて明確になった。書いた人が一番わかっている訳ではないと
 いうのがよくわかった(横山さんは正直)客席にいて観客と一緒に呼吸しないと
 わからないことがある。
 真鍋 演出は俳優が起こす現象をみて〜。
 保 軽めだけど発するのにエネルギーがいる。それぞれの人物に抱えているものが
 あるから。
 真鍋 言葉選びに奥行きがある、考えて書かれている。
 横山 サブテキストは作れないので、どこまで読み取ってもらえるかで作品が
 変わる。自分で書いてないので演出は大変。今回はシーンがびしばし切り替わら
 ない、柔らかく変わるので難しい。狙いが定まらないシーンは僕の苦しみもあった。
 学校で何をどこまで描きえるのか悩み、先生は生徒にどこまで寄り添えるのか、
 そこに到った。本当の悪は存在しない(眞鍋 お母さんの嘆きに社会が見える。
 一面性ではない、多面的に人間を描いている。)
 保 「ハグ」で想像力が広がる(横山 曖昧、危ういことを)
 横山(ガールズトークがリアルと評判)聞き上手、いろいろと見ている。
 保(稽古場と中規模の開けた劇場の違いは)稽古ではお互い、全体へと強めていく
 ようにと演出から言われた。
 

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