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＠東銀座 歌舞伎座[HP] (2000/8/2-26 25ステージ)
一等席10,500円 二等席8,400円 三階A席3,150円 三階B席1,600円
一階桟敷席 11,550円 一幕見席(4F自由) 序幕400円 二〜三幕1,200円
作：四世鶴屋南北 竹柴徳太朗 補綴
出演：
勘九郎 ：お岩、小仏小平（伊右衛門の奉公人）、佐藤与茂七（お袖の許嫁）
橋之助 ：民谷伊右衛門（元塩治家浪人、お岩の夫）
福 助 ：お袖（お岩の妹）、お花（小仏小平の女房）
八十助 ：直助権兵衛（元塩治家奉公人、お袖に岡惚れ）
弥十郎 ：按摩宅悦（口入れ屋）
吉 弥 ：伊藤喜兵衛（師直の家臣）、舞台番・鶴吉
ほか
2000/8/14(月)晴 6:00-9:50PM(52/休30/88/休15/45) 1F前方より 超満員(1900人)
客層：年齢層高めに老若男女。女性過半数。加納、桂＠花組芝居お二人の姿も。
客入れ：当日券、いつものように10amから。一等本席は２席並びありで６，７席。
かなりいい席で招待用？。補助がでていた模様も詳細不明。三階Ｂは二，三部とも
即完売。パンフ(B5 1,200円）。いつもながら盛りだくさん。夏恒例の三部制。
二部の客だし待ちのため、開場〜開演が15分。一変にごったがえすロビーはまあ
いつも通りかな。賑やかなところが歌舞伎座らしい。
脂が乗った当代人気役者を集めての南北作品。6年前のコクーン版と同じ演出？。
お話。浪人暮らしを続ける民谷伊右衛門の妻お岩。それも師直仇討ちの大儀のため
と、妹のお袖と共に身を売るまでに家計支え。がしかし、愛する夫は邪険に仕打ち
、産後の苦しみも増して寝込んでしまうお岩。とどめに隣家の伊藤家・姫が伊右衛門
に一目惚れ、がくれた薬を飲むとたちまち恐しい形相に。無理やり離縁をと伊藤家
の企てだったのだ。「三角屋敷」をカット（舞台番・鶴吉が代わり補足解説）、仇討ち
場面を中座まで、それでもたっぷりの上演。
役者芝居が見もの。中村屋・お岩◎。こまっちゃうほどの凄み。醜く変貌するほど
に増す女心・綺麗になりた〜いな「浪宅の場」。無理を承知、絶望の醒めた表情を
透かしながら化粧する女、恐すぎ。女の業、悲しすぎ。そんな表情、しぐさでの
心理描写がとてもリアルで緻密。ほえええ、と前方席で細けえ芝居を堪能、にやり
笑いねこ。橋之助・民谷◎。殺しの場面、愁嘆場でのニヒルな笑い。もう殺して
くださいましな色悪の魅力、発揮しまくり。嫌いになっちゃうほど、素敵な下司
野郎ぶりがたまんなくて◎。八十助、福助も適材適所でまた嬉しいねこ。
と、グロでみせて、様式で口直しの如才なさ。南北って憎いやつ。演出、スピーディ、
お茶目忘れず。舞台外のお化け屋敷趣向に、きゃーとお客さん嬉しい悲鳴。
手ごたえ十二分、お芝居の楽しさ溢れる舞台。万雷の拍手もうなづけねこ。
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