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 黒沢美香 「薔薇の人 ―登校―」

 @中野 テルプシコール(2007/2/9-12 4ステージ)
 全自由 前売3500円 当日4000円 学生前売2500円
 リピーター割引(2回目以降は2000円)あり

 照明:アイカワマサアキ Public Acoustic:椎 啓 衣装:堂本教子
 オブジェ:小林ともえ ヘッドドレス:大野雅代
 チラシイラスト;深津真也 チラシデザイン:菊池哲男
 制作:平岡久美 広報・記録:大坪えり
 協賛:高木茂和 助成:芸術文化振興基金 主催:薔薇ノ人クラブ

 ダンス:黒沢美香
 気象師:首くくり栲象、高見亮子[かもねぎショット]

 2007/2/12(祝月)晴 5:09-6:21PM(1'10) 前方下手 客席超満員(100人)
 客層:10、20歳代女性最多、あと中高年男女、男子が少々。
 客入れ:優先客に整理番号配布、あと整列順に受付入場。荷物預かり積極的。
 雛壇6×12、空席誘導随時。結局、舞台袖に座布団と丸椅子追加も立ち見数人。
 折り込みチラシ若干、パンフA6 3ページ。挨拶、スタッフ、シリーズ記録、
 次回公演。3月 ダンスシアター他動式新作。4月大阪ダンサーズ。7月ダンサーズ
 @こまばアゴラ 8月木佐貫邦子とのデュオ@シアタートラム 10月ソロダンス
  N.Y.公演 11月福岡にてワークショップ公演。
 カーテンコール2回2分 客席熱心も3回目はなし。

 ソロダンス、年一シリーズ。タイトルにちなんだ動きを用い、今年は「登校」。
 舞台。上手袖に「気象師」の場所と小道具。伸縮棒の先に孔雀の羽3、長い棒の先に
 白い羽など。
 構成。少女が登校、夏なら汗ばみ、カエルや蛇に出会えば遊んでしまうな、道草の体
 で。

 ボキャブラリー豊富に、なにがなんだかわからない面白さ。面白すごい。過剰な少女
 のなりで、自意識過剰に「登校」ハプニング。繰り返される既存のイメージとそれを
 破る種々。風物な小道具と絡む、煎餅を食べる、リコーダーを吹き、予想もつかない
 動きを瞬発する、概ね意味はなさげ。小道具を繰り出す、裏方な気象師達はお能か
 なんか伝統芸能に儀式めき、趣向も不思議。ノスタルジーで括られそうな物事ながら
 それを否定する。もうなんだかわからないが、確かに面白いねこ。

 構成覚え書き
 ・[気象師の2人、下手から登場。浮遊感ある歩きの首くくり栲象、すっと自然体に
 歩む高見亮子。上手のそで、道具の前に控え。首くくり栲象は補助椅子をあて、浅く
 片膝立ち。]

・[気象師達は、儀式のように、孔雀の羽をつけた折り畳み棒を展開。舞台中央へと
 滑らせる。]
 分厚い白塗と付け眉毛、髪はトーテンポールの黒沢。生成のブラウスに同ショルダー
 バックを肩掛け、リコーダーを鞄にいれる。左手を腰、右手を挙げて、手のひらを
 返しながら、足をあげて歩行。小刻みに動き、舞台中央から壁の向こうまでの間を
 往復。途中、ドイツリートが流れ。[気象師は孔雀の羽を数枚の羽扇で煽り。]

 ・太田裕美ヴォーカルで細野晴臣「夏なんです」。ハンカチで額の汗を拭く。
  [気象師は、棒の先に二頭の馬人形をつけて中央へ送り出す。]

 ・ベルトを刀でも抜くように腰だめで構えてから抜き取り、鞭のように振る。
 ・[気象師がゴム製のかわいい顔の緑カエルを投げる。]
  回転し、ケンケンパーな跳躍ステップ。カエルを摘んでもって、ぶらぶら歩き。
 突然、カエルを床へたたきつける。ショルダーバックにしまい込む。
 ショルダーバックから煎餅を取り出し、食い散らす。ショルダーバックからしゃもじ
 2。両手にもち、横に掲げて、腰を低く、ドスコイポーズ。[気象師は、棒の先に
 小鳥をつけ、飛ばす。]しゃもじをおいて、煎餅を食べる。しゃもじ2枚を合わせて
 床に立てる。足に見立てて動かす。

 ・じたばたとふるえるように歩く。[気象師は蛇な小道具をのたくらせる。]
 びっくりする黒沢。蛇をとどめて戯れる。ラベル、ボレロのヴォーカリーズ曲で
 リズムをとる。

 ・リコーダーでモルダウ、椰子の実らを演奏する。[気象師は花を差しだし、浮遊
 させる。]突然にバレエな動き。蛇をもってのばす。美輪明彦ヴォーカルで?。
 蛇を首に巻く。冒頭のポーズで歩行再開。

 ・ムーンライトセレナーデ。矩形に歩き、下手壁のカーテンを開けて、オルガンを
 取り出す。椅子に蛇をおき、その周りをくねり回る。オルガンの前に座り、譜面を
 見、突っ伏して静止。ハッピーエンドの曲。スポット、溶暗。

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