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＠半蔵門 国立劇場大劇場（2008/11/3-26 26ステージ)
http://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/index.html
全指定 特別席12000円 一等A席9200円 一等B席6100円 二等席2500円
三等席1500円
江戸宵闇妖鉤爪 えどのやみあやしのかぎづめ 明智小五郎と人間豹
市川染五郎大凧にて宙乗り相勤め申し候
作：江戸川乱歩「人間豹」より 脚色：岩豪友樹子 演出：九代琴松
照明：沢田祐二 美術：国立劇場美術係
第一幕
第一場 不忍池、弁天島の茶屋の前
第二場 江戸橋広小路の支度小屋
第三場 ウズメ舞の場
第四場 隅田河畔の茶屋
第五場 浅茅ケ原
第二幕
第一場 団子坂、明智小五郎の家
第二場 笠森稲荷
第三場 団子坂近くの一本道
第四場 洞穴、恩田の隠れ家
第五場 浅草奥山の見世物小屋
エピローグ 同 見世物小屋裏手
出演：
松本幸四郎 ：隠密廻り同心・明智小五郎
市川高麗蔵 ：同心小林新八、蛇娘お玉
市川春猿 ：商家の娘お甲、女役者お蘭、明智の女房お文
市川染五郎 ：恩田乱学、神谷芳之助
澤村鐵之助 ：老婆百御前
松本錦吾 ：目明かし恒吉
ほか
2008/11/3(祝火)曇 11:00-2:06PM(65/休30/61)二階下手 客席8割(1300人？)
客層：20-30才代とシニア世代の女性中心。
客入れ：当日券の二等三等席は売り切れ。ロビーで乱歩生誕の地・三重県名張市の
ＰＲあり。ゆかりののど飴配布あり。物販。筋書800円 台本700円。
新作・乱歩歌舞伎。
舞台。原作を江戸時代、カフェ＝茶屋、レビュー＝芝居小屋、サーカス＝見せ物小屋、
明智は隠密同心（笑）に置き換え。ある青年の恋人を、連続して惨殺する人間豹こと
恩田。その非道ぶりが許せない隠密同心・明智は恩田と全面対決するが、妻を掠われ
てしまう。
破天荒さを減じ、不条理感＝理不尽さを増した後、人間ドラマに至る正調。乱歩っ
ぽい猥雑感を期待すると、ちと違うかも。冒頭いきなり、染五郎・1人2役場面（新内
活用）。しばし後、いきなり人間豹恩田がフライイングで悪逆三昧。以下、しっとり
湿る犠牲者・染五郎＋春猿×はっちゃける悪人・染五郎 の繰り返し。染五郎の色気
とええ男ぶりをたっぷり魅せてくれて嬉しいところ。幸四郎・明智は説教おじさん
勝ちで、もひとつもの足りず。
終盤は悪行とその理由、虐げられる庶民怒りの権化として、人間豹が描かれ。ていう
か言葉先行で語れて、グルーブ感がやや減じ。染五郎は熱演なれど、うーん。2階
花道よりで、宙乗り至近。魂となって飛ぶと、歌舞伎様式で昇華させるのに、ふーみ
ねこ。
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