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KUNIO06「エンジェルス・イン・アメリカ―第１部 至福千年紀が近づく」
京都芸術センター舞台芸術賞2009参加作品
＠京都四条 京都芸術センター フリースペース(2009/9/19-20 3ステージ)
http://www.kac.or.jp/
全自由 一般前売2700円 学生＆ユース（25歳以下）前売2200円 当日券＋300円
作：トニー・クシュナー 演出・美術：杉原邦生
舞台監督：清水忠史 照明：魚森理恵 音響：齋藤学 映像：竹崎博人
衣裳：清川敦子 美術部：泉沙央里、坂田奈美子 演出助手：三ツ井秋
制作：土屋和歌子 京都芸術センター制作支援事業 共催：京都芸術センター
主催：KUNIO
出演：
田中遊 ：ロイ・Ｍ・コーン(法曹界の黒幕)、プライアー２（先祖)
澤村喜一郎：ジョーゼフ(ジョー)・ポーター・ピット連邦控訴裁判所 書記官)、
プライアー１(先祖)、エスキモー [ニットキャップシアター]
坂原わかこ：ハーパー・アマティ・ピット(ジョー妻)、マーティン・ヘラー
田中佑弥 ：プライアー・ウォルター(ホモのドラッグクイーン)、公園の男
松田卓三 ：ルイス・アイアンソン(プライアーの恋人） [尼崎ロマンポルノ]
池浦さだ夢：ラビ・イジドア・ケメルヴィッツ(モルモン教司祭)、
ヘンリー(ロイ主治医)、ハンナ・ポーター・ピット(ロイ亡妻）、
エセル・ローゼンバーグ(スパイ罪で死刑）［男肉 du Soleil]
藤代敬弘 ：ベリーズ(プライアー友）、ミスター・ライズ
森田真和 ：エミリー、シスター・エラ・チャプター、サウス・ブロンクスの女、
天使 [尼崎ロマンポルノ]
2009/9/20(日)快晴 3:13-6:59PM(74/休13/72/休11/56)入口側奧 客席満員(100人)
客層：20-30才代と中年層。単独客多め。男性過半数。
客入れ：当日券はキャンセル待ち。9/20＝KUNIOの日記念のチョコレート全プレ。
ウナギの寝床なセンターステージ。雛壇に16人×3列で対面。番号順に入場場内案内
、空席誘導あり。ふかふかの高そうな座布団が長時間上演にありがたい。
折り込みチラシは袋入り(京都標準。他も見習ってほしいねこ)。アンケート下敷き
と鉛筆付き。折り込みパンフ A4 4ページ。あらすじと作家、配役と詳細な役者
プロフィール掲載。用語解説1ページ。また相模ゴムのゴムじゃないコンドーム
もれなく添付。次回公演 2010年夏。 物販なし。 カーテンコールさくっと1回。
93年トニー賞、ピュリツァー賞 翌年豪華キャストで本邦初演(堤真一、高橋和也、
佐藤オリエほか）2部構成7時間のため、上演される機会が少ない本作を、関西若手
演劇人が上演。2部公演の予定はあるのかしらん。
舞台。元学校講堂の横幅一杯のセンターステージ。シミが点在する星条旗でカバー
され。上部のモニタにイメージ画像など。開演とともカバー撤去、隠されていた壁が
飛び出す絵本と両側に起立。渋めのサーモンピンク部屋が出現。両脇に搬入ドア、
床に隠し収納戸。妄想の人物がすっぽんと登場。
お話。アメリカ レーガン政権時代。政界の黒幕ロイと、ビジネスチャンスをもらい
つ、精神を病んだ妻ハーパーとの生活大事と板挟みの青年ジョー。一方、ジョーと
同じ職場のゲイのルイスは、恋人プライアーのエイズ闘病生活に疲弊していく。
やがて、プライヤーは天使や先祖の声を聞き始め。ロイもまたエイズであると宣告
され、葬った政敵の幻想と対面する。
演出、役者、スタッフワークが三位一体で大健闘、確かな手応えにご満足たいねこ。
２つの場所と人物を同時並行、それぞれの状況と心理を交差させながら見せ。スピー
ディで無駄がない進行が快いねこ。会話は緊密なガチンコ勝負、役者達の刻むような
演技に支えられて、しっかり胸に届き。
まだ学生らしい、プライアー役・田中佑弥の身を削るような演技と、艶っぽい声の
魅力○。卒業しても役者を続けてほしいねこ。ハーパー役・坂原わかこ、20才女性
等身大な、切実さと楽天が同居した妄想場面○。この2人の妄想場面が交錯する後半
シーンは本作の白眉。
明せきな田中遊、揺れを丁寧に演じた澤村喜一郎、優しい変態ぶりが魅力の藤代敬弘
、怪しさ＋上等の身体能力 森田真和、もっさり愛嬌 池浦さだ夢。個性と能力に
秀でた、無名の役者達に拍手ねこ。 ほか、装置演出に工夫。世界の成立と崩壊を
屋台崩しでくっきり。崩壊の後にビデオカメラ片手に死者を試写する天使の図が
ブラックで○。 
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