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＠日本大通り KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ（2024/05/24-06/02 9ステージ）
全指定 一般5500円 神奈川県民割引（在住・在勤 ）4900円
U24(24歳以下)2750円 高校生以下割引1000円 シルバー割引(満65歳以上)5000円
＠京都 ロームシアター京都 サウスホール 6/7-8
＠福岡 久留米シティプラザ 久留米座 6/15
＠沖縄 那覇文化芸術劇場なはーと 小劇場 6/2-23
作：兼島拓也 演出：田中麻衣子 美術：原田愛 照明：齋藤茂男
音楽：国広和毅 音響：徳久礼子 衣裳：宮本宣子 ヘアメイク：谷口ユリエ
演出助手：戸塚萌 舞台監督：藤田有紀彦 主催・企画制作：KAAT神奈川芸術劇場
助成：文化庁文化芸術振興費補助金（劇場・音楽堂等機能強化推進事業）
独立行政法人日本芸術文化振興会 一般財団法人地域創造
出演：
中山祐一朗[阿佐ヶ谷スパイダース]：浅野悠一郎
前田一世：藤井秀太、佐久本雄信（タクシー会社経営者）
佐久本宝：タクシーの運転手、佐久本寛二（写真館経営者 雄信の弟）
蔵下穂波：伊礼ちえ、栄麻美子（重盛の恋人）
小川ゲン：平豊久（写真館従業員）、男、住民
神田青 ：嘉数重盛（タクシー会社従業員）、日本兵、機動隊
魏涼子[青年座]：浅野知華（悠一郎の妻）
あめくみちこ：金城、大城多江子（おでんやのマーマ）
2024/05/24(金)曇 7:00-8:58PM(1'54)中段上手 客席ほぼ満員(160人)
客層：3世代、大人寄りに幅広く、男女半々。
客入れ：感染対策 手指消毒任意。雛壇に9列、クッション追加、荷物置きありの
通常客席。開演定時から板付き、7:03PM開演。当日パンフ A4 5ページ。相関図付き。
物販なし。カーテンコール2回。
2022年上演 読売演劇大賞優秀作品賞・受賞作品。雑誌記者の浅野が亀田佳明→
中山祐一朗、佐久本寛二が佐久本寛二→佐久本宝に替わり。
舞台。傾斜路がある黒い廻り舞台。舞台中程に波しぶきか草原かな白濁模様の幕が
掛かり。机、椅子ら調度持ちこみ。
お話。雑誌記者浅野へ60年前の沖縄で起きた米兵殺傷事件の記事オファー、偶然か
容疑者の1人は妻の祖父。これが自分と瓜二つとミステリアス。沖縄に向かい記事を
書き進めるうち、犠牲、バックヤードら「沖縄の決まり」の物語に飲み込まれていき。
熱いけど冷酷な渦中体験、沖縄の問題を真っ向勝負で叩きつけてきて凄い。昇華しえ
ないことを、演劇の、物語の力で、きれい事でなくかつ現実的に描く舞台に驚く
ねこ。前半中心に軽妙なミステリー、中盤から暗雲立ちこめる、けど独特の軽みは
終末近くなっても失わず。とても筆が立つ作家さんだなと。廻り舞台を運命流転、
止められない宿命の化身にした演出に圧倒され。また確かで丁寧な演技とも好感。
再演キャストの中村さんの剽悍さと巻き込まれの親近感、佐久本さんの悲しいほどの
若さと熱が○。
アフタートーク 9:01-9:21PM(20)
兼島拓也（作）、田中麻衣子（演出）、長塚圭史（KAAT神奈川芸術劇場 芸術監督）
長塚 2022年初演、観た人挙手で20，30人。いくつかの賞を受賞、できるだけ続けて
いきたいと。「米兵殺傷事件」のノンフィクション「逆転」を読んで、1995年から
の沖縄の出来事を見聞きして、兼島さんに相談〜と長い時間を掛けてできている。
兼島(初日）昼まで穏やかにしていたが、埋まっている客席を観て緊張。俳優の熱も
高くなり。いい作品だなと自分が書いているが思って。
田中(初日）2回届けられると思ってなかった、嬉しい。明日からもっとブラッシュ
アップして。
兼島（再演で変えたところ）大まかには変えていない。変えたのは2つ。復帰50年の
枠を外れたので、1995年12月少女暴行事件に端を発した県民大会の熱を。
もう一つ、佐久本さんの若さを取り入れられないか、1995年と重ねて。癒やしの島
と言われるが、哀しみや怒りのカタルシスをいいものとして終わらせないぞと。
そこを強調した。復帰50年だからでなく、露悪として、癒やしの島と言わせた。
長塚 終末に行くにつれて終わらない、色濃く続いていくことが判っていく、強烈に
発酵していく。1995年沖縄の人々が集まったことが堆積していて。
田中（再演で力をいれたところ）再演で中村さん、佐久本さんが入って、書き換えて
もらった。2人のどこが鮮明になるのか。より直球に鮮明になるのが稽古で見えて
きて、それに乗っかった。代執行など現実も変わっているのを感じて、稽古場で
俳優達と話しながら。
長塚 世界状勢から最前線にいる。佐久本さんは未来を担う感じ。神奈川の2人の
関係が変わって観られて。
兼島（神奈川から沖縄を作劇をとのオファーをもらって）「逆転」を最初読んで
（陪審記録が多くて）難しい。どう劇にする？と。KAATに言われてという、自分と
浅野が重なって(笑）。挑発的な作品、自分が書かないといけないとなって
いった。
長塚 ヒヤリとした感じはずっと。沖縄に自分が都合がいい見方をしていると
痛烈に。
田中（沖縄での上演）緊張する。
兼本 緊張とともに、観客の反応に興味もある。
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