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＠横浜 KAAT神奈川芸術劇場ホール内特設会場(2024/9/16-10/3 15ステージ）
全指定 一般9500円 神奈川県民割引8500円 24歳以下 4750円 / 高校生以下：1,000円
満65歳以上：9,000円【シーズンチケット＜1期＞7/15（月・祝）発売】13,700円
作：W.シェイクスピア 翻訳：河合祥一郎（「新訳 リア王の悲劇」（角川文庫））
演出：藤田俊太郎 美術：堀尾幸男 音楽：宮川彬良 衣裳：有村淳
照明：大石真一郎 音響：徳久礼子 ヘアメイク：野澤幸雄 擬闘：栗原直樹
演出助手：木下マカイ 舞台監督：横沢紅太郎
主催・企画制作：KAAT神奈川芸術劇場
出演
木場勝己：リア王（ブリテン国王）
水夏希 ：ゴネリル（長女）
森尾舞 ：リーガン（次女）
原田真絢：コーディーリア（三女）、道化
石母田史朗：ケント伯爵（家臣）
章平 ：エドマンド（グロスター私生児）
土井ケイト：エドガー（グロスター嫡子）
伊原剛志 ：グロスター伯爵
二反田雅澄：オールバニ公爵（ゴネリル夫）
塚本幸男 ：オズワルド（執事）
新川將人 ：コーンウォール公爵（リーガン夫）
稲岡良純：フランス王、従者、兵士等
入手杏奈：騎士、使者、従者、兵士等
加茂智里：老人、従者、兵士等
河野顕斗：紳士、隊長、従者、兵士等
宮川安利：使者、従者、兵士等
柳本璃音：召使い、従者、兵士等
山口ルツコ：紳士、従者、兵士等
渡辺翔：バーガンディ公爵、伝令官、従者、兵士等
2024/09/23(月休）曇 1:30-4:29PM(91/休20/65)前方上手 客席7割（300人）
客層:3世代 大人中心 女性過半数。
客入れ:感染対策 手指消毒任意。見やすい雛壇に13列 3列目まではやや見上げる
感じかな？。入口階段が何時もと違うので足元注意。当日パンフ A5冊子。
物販なし。ロビーでレモネードを800円で提供。カーテンコール2回。
「リア王」にはクォート版「リア王の物語」と、その後シェイクスピア自身が補筆
改訂したフォーリオ版「リア王の悲劇」があり、日本では折衷版上演だったとか。
今回滅多に上演されない「リア王の悲劇」の新訳初演。例えば、娘達の言い分が
しっかりと異なる価値観をもって描かれているなど、違いがあるとか。
舞台。すっきり最小限の空間。正面壁（開閉スライド式）はエンジ色に荒いタッチの
英国島の絵柄。城内ではイントレタワー2基を持ち込み。シャンデリアは蜷川幸雄
仕様の平板なやつ。嵐の荒野は本水の雨を黒色の「地面」に降らせ。仏英国旗は
わかりやすく掲示、戦闘でははためき廻らせて躍動感アップ。衣装はシンプル、
長女次女は深紅、三女は白、他は地味色。コロス達は見た目の特徴なく、戦闘では
敵でも味方でもある二役となり。
お話。三人の娘をもつブリテン王リア。長女と次女の甘言にのり、領地を与えるが
裏切られる。フランス王の后となったコーディリアは父親の救済に出兵するが、
敗れて殺され、リアは悲嘆の内に死んでしまう。
特設会場は舞台全体が近く、シェイクスピアなんだけど生っぽくて心情面でも親近。
版の特徴か、台詞たっぷり、修飾には走らず、じっくりしっかりと伝わるものあり。
登場人物のプレゼンスがよく、繊細かつ力強く見せ。ポイントおさえたシンプルな
美術と空間。幕切れのイングランド島幕とリア王の運命の呼応は悲しい。
音楽もすっきり、戦闘場面はピアソラ調でテンポアップ、直後のピアノバラッドが
沁み。リア王役・木場勝己さん、「怒れる木場勝己」健在の圧倒感、老人の素地芝居
がやるせない。人にとって大切なものを訴えかけ。エドガー役・土井ケイトさん
（フィメール配役）、グロスター役・伊原剛志さんの優しい有様。道化役・原田真絢
さん、歌の力と切ない眼差しが印象。初演当時と同じという、コーディーリアとの
見守り二役というのが堪らない。
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