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＠高田馬場・アートボックスホール(1998/3/6-8 5ステ)
全自由 前売り1800当日2000
作：安部（メジカ）ヨウコ 演出：蜂蜜
出演：植田裕一、石川油、牡鹿、野呂彰夫、ヤスダヒロミ、石井進、古庄優子、
原公総、荒川良友、甲斐 君、古谷充子
1998/3/7(土)晴れ 2:35-4:05PM 前方より 客席９割(65人）
客層：20才代中心。女性過半数。客入れ：荷物預かりなど配慮あり。
松尾スズキの奇怪な動物イラストのチラシ、に惹かれていったねこ。
舞台。レンタルビデオ屋、どうみてもかわいめの喫茶店店内な。中央に扉、となり
に出窓、ぬいぐるみなど。上手より、カウンター、後ろにビデオ若干。壁に2,3枚
ポスター。下手に喫茶店名残のテーブル、壁にビデオラック。一見で少な目な。
お話。健全な志？のビデオ店。商売は△そう、店内閑散。店主（野呂）の妻（猪野
塚）はどうも公然浮気中、亭主目撃するも不問な。ＤＪしてる、シニカルなバイト
君（石井）。迷い込んできた社会不適応ぽい女性（古庄）に一目惚れ。でも態度は
奴隷扱いな厳しさ。常連の歯科医（植田）は若い気弱な助手（石川）と結婚間近。
浮かれている男と、なんかはっきりしない女。そんな処に歯科医の昔のアイパッチ
女（牡鹿）猛り狂って登場。もうどろどろの愛憎ありそう。家に火を付けられる
と戦々恐々・歯科医。やがて、抑圧された人は目覚め、キレて、立場逆転、突発の
カタルシス。歯科医助手は男への不審から、アイパッチ女とレズラブ、も通過して
目覚める助手は世界に不審なドシニカル。バイト君の奴隷女は、盗癖あり気弱なの
にな、病気持ち。たまらず、バイト君は彼女の背中押して、車に引かせちゃう。重
体でも助かり、地獄の始まり。店主の妻（実はいとこ、子供つくらず条件で結婚、
妻は保母で子供好きなのに。）は、逆上した亭主に両目を潰され。ベタに俺しか見
るなってな具合で？。
なかなか面白い、大人計画系譜な雰囲気。気は弱いのにあけすけな物言い。いい人
なんて、恥ずかしげでできない不器用。などこか病んでいる人達の愛がほしいよ、
信じてないけどな物語。ギャグっぽい軽い台詞回しで、殺伐世界。どろどろなれど
、シニカルでベタに高じないのが○。眼を潰した後、責められた亭主が「俺の妻だ
からいいしょ別に。あーなんか腹減ったなあ。」な感じの台詞をすらっという、ク
ールな狂いぶりと醒めた視点が◎。全体、どろーんとしてて、たるく甘いとこあり。
いいやらわるいやら雰囲気。ただ、役者が△なせいかもしれないけど。カタルシス
は、どうしようもないどうしようもなさで◎。旗揚げ公演でここまでやったことに
拍手。でももうすこし演出にメリハリ、ほしいかな。
役者。植田さん初め、どこかで見たことある役者数名。石川さん、古庄さんら、不
安にさせる目の表情が○。ブラックに愛を語る、新劇団の今後に期待したいねこ。