[ホーム]( 個別ページができ次第、そちらにリンクします。)

 メタリック農家「針」

 @下北沢 駅前劇場(2009/5/6-10 8ステージ)
 http://www.honda-geki.com/ekimae.html
 全指定 前売3300円 当日3500円

 脚本・演出:葛木英 舞台監督:川除学+至福団 舞台美術:袴田長武+鴉屋
 照明:工藤雅弘(Fantasista?ish) 音響:中村嘉宏 映像:浦島啓(PURE DUST)
 衣裳協力:さっちゃん(風みどり@新中野) 演出助手:今城文恵
 イラスト:リタ・ジェイ 宣伝美術:two minute warning
 WEB制作:小林タクシー(ZOKKY) 企画・製作:メタリック農家
 出演:
 内田亜希子           :王女
 オレノグラフィティ[劇団鹿殺し] :仕立て屋

 羽鳥名美子 [毛皮族]      :未亡人
 近藤智行[ペンギンプルペイルパイルズ] :ヤマアラシ

 岸潤一郎 [NAィKI]     :貧乏な兄
 宮本愛美 [7%竹]       :馬鹿な妹

 古市海見子[メタリック農家]   :魔法使い
 福田高徳 [メタリック農家]   :おつき
 伊藤ヨタロウ          :国王

 2009/5/9(土)快晴 2:02-3:39PM(1'36)前方下手 客席満員(90人)
 客層:20-30才代中心、男女半々、単独客多め。
 客入れ:全指定席。両サイドに通路を造り、最前方に空間があるので奥移動は
 比較的楽。誘導随時あり。折り込みチラシそれなり。パンフ A5 4ページ。
 挨拶、配役、スタッフ、予定。次回公演。冬「爪 女でしかなかったお母さんの話」。
 物販。台本(サイン入)?円。 カーテンコール1回1分。

 葛木英さんの劇団公演、初見ねこ。
 舞台。かっちりメルヘンなアートワーク、細密な飛び出す絵本。舞台全面が曲線を
 描き、湖かなんか岸辺設定。中央に天蓋付きベット。背景に時計内部機構なオブ
 ジェ。左右、衝立壁を前後に列べ。それぞれ、草木に埋もれてかわいい日用品が
 埋め込まれ。下手には古風な足踏みミシン。

 お話。願いは恋だけの恋、でも目覚めれば一国の王女と縛り。荒廃する国、王に
 魔女は提案、掟を3つ、憎悪、独占、ときめき過ぎ(みたいな)の禁止。それは
 人の性、恋人を思う気持ちのままだから、守れるわけがないじゃん。というわけで
 恋人や兄妹達がしらず泥沼万歳模様へとひた進んでいって。

 論より証拠、物語よりビジュアルや抒情性つう心意気。美術の造り込み◎。小劇場
 で最上位レベル。どこぞの美術館、企画展にそのままもっていけそ。可愛い好きの
 女子気分を丁寧に丹念に現して、素敵。衣裳とチラシまで、行き届いた美意識と
 スタッフワークに感心。

 主人公女性始め、役者は美男美女、また小動物系可愛い処ぞろい。とくに、内田
 亜希子さんの自然体の美しさ○。関西弁に飾らない心情覗くオレノグラフィティ。
 自由なくせ者、伊藤ヨタロウ。が印象。

 物語は王女の悲劇を中心とした、パッチワークな群像劇。メルヘンチックな道具
 背景立てで、シリアスな人間ドラマが展開する異色。水と油な取り合わせに、毒気
 と塩味でなお引き立つな甘みな面白さを感じるねこ。展開はぶつぎり、映画予告編
 なところに不明と戸惑いも、登場人物達の愛と憎しみが交錯する苦い恋や境遇、
 立ち姿に感じ入り、胸に響くところあり。
 

[月間一覧