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＠高円寺・明石スタジオ (1998/3/23-24 2ステ） 全自由前売り2000当日2500
作・構成・出演：なかじょうのぶ
1998/3/23(月)晴れ 7:40-8:45PM 前方より 客席6割(40人)
客層：年齢層高し。平均40才代位かしらん。ロビーには子供連れなおかあさん達？
客入れ：特に誘導、鳴りもの注意などはなし。
'98日本劇作家協会・優秀新人戯曲賞作品。10年ほどまえ、東京で活動。その後、
拠点を宮城県に移し、主に１人芝居を上演。今回、古巣に帰っての公演。
お話。単身赴任の男、週末は子供に童話を聞かせるボランティア。男の母親は寝た
きり老人。ホームに引き取らせることは、「良い子」だった男にはできないこと。
新築の家で母を看護し「カイゴの鳥」となることを拒む妻。会社で取った介護休暇
も気づいてみれば、よくわからぬ会社に出向の身に。忘れられぬよう、たまにゆく
会社とずっと共に過ごす母親。今の男はどこにもゆけぬ「カイゴの鳥」。子供らに
読んで聞かせる「ピノキオ」。ゼベットという老人の存在に、改めて思いめぐらす
のだった。
言いたいことが山ほどある、勢いあり。国はなんもしていない、考えてさえいない
老人をもの扱いしてる施設と世間、自分自身も偉そうに言えるはずもない、しかし
・・。直言多なれど、押しつけがましい演説、愚痴じゃなし。わが身を世の中を直
視、客観的に見渡す視点あり。好感ねこ。胡散臭い芝居が好きなねこも、たまには
いいかなまっすぐさ○。
ピノキオに老人介護に潜む傲慢さを勘ぐり、人な尊厳を見いだしたりする男。無為
になろうとしてできない、人間臭さあり。木偶のピノキオが人間になる、それを寝
たきりの母親にだぶらせはしないシビア。母の死・彼岸の平安に夢を繋いでも、現
実の再起の希望はあきらめてる。つうか現実を理解してる。それが納得できるだけ
に哀しかったねこ。
演技はひょうひょう。悲惨な内容なれど、いたずらに暗くさせず○。お髭な外観で
ふりふりドレスの花の精霊したり、サービスも。淡々とした 抑制の連続がラスト
の爆発に活きてきて○。気になった瑣末なこと。暗転時間長し、ちと不安になるほ
ど。自分でセッティングしているのかしら。音楽、ちと感傷的叙情的印象。好みで
すけど。