ナイロン100℃ 15th SESSION「フローズン･ビーチ」
＠新宿・紀伊國屋ホール (1998/8/15-25 12ステージ) 全指定前売り4000
当日4300
作・演出：ケラリーノ･サンドロヴィッチ 照明：関口祐二 美術：加藤ちか
出演：犬山犬子、今江冬子、峯村リエ、松永玲子（斉藤可奈子）
1998/8/16(日）くもり 2:00-4:15PM 中段より 客席満員(450?人)
客層：20〜30才代中心、女性過半数。学生よか、ちと上の年齢層。
客入れ：まいど３日前からの劇団直前予約があって助かるねこ。当日券は開演20分
前から整理番号順に発券のよう。23cm□のパンフは台本とセットで1300。単品だと
1000ずつでよく分からない価格設定なり。開演前に映画のＣＭよろしく、独特女性
アナウンスでのスライド投影あり。パンフの比較広告に大いに受ける場内。
？衝動の得体しれなさあるリアルな物語、自由な笑いとマジックリアリズムの奇態
紀伊國屋ホール、初登場。といってもなんも感慨ないスね。開演前、ホールの見に
くさを逆手にとった、笑えるスライダなねたにされてるな、な印象位。
カリブ海上の島、海を面した３階建ての別荘、キッチン付リビング。土色な黄色壁
に曇った青な丁度はモダン。正面空が見えるテラス、下手出口と一段高く冷蔵庫、
キッチン。下手、カーテンが掛かった寝室、古いステレオセット。
大金持ちの娘・愛（松永）の別荘に訪ねてきてる、女友達・チー（峯村）とその
友達・いっちゃん（犬山）。チーが愛にもつ、なんかむかついた、殺してえ衝動を
本気にしてる、やろうとしてる、いっちゃん。はノーマル時陽気でいつつ、やばそう
な癇癪持ちで・・。愛の継母・咲恵（今江）を交えての誤解と嘘、魔が差しちゃう
偶然が入り交じりながらの酷い話、を過去、近過去、近未来の16年間のリアルな
時間の流れに描く。
むしろ古典なミステリー、を筋道たった動機？の得体の知れなさを伴って展開。
憎悪や悪意は伺えるけど、決めつけない浮遊感。悪夢でリアル顛末も、笑っちゃうん
ですか、そうなんだな内容の珍奇な会話や、死すら意味がなくなる奇態なマジック
リアリズムに巻き込まれて、胡散無償。終わらない、笑えるディストピアが実は・
・と明らかにされかかるラストまで、一筋縄ではいかない自由さが興味深いねこ。
不気味さをからっと描く、その雰囲気は先の別役作品でもみせた独特さあり。困っ
ちゃう人達の右往左往と誤解が生む面白さは、ふれこみの三谷作品と共通、でも
連想する人はいないだろうなな、ブラックな味わいなり。
女優さん達はさすが分かってる感じ○。今江さん。自虐な台詞もすっきり笑い飛ば
す、とらわれないクールさ○。犬山さん。天然ぼけとイノセンス故の怖さない混ぜ
の危うさ○。
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