ナイロン100℃ 16th SESSION 「薔薇と大砲〜フリドニア日記#2〜」
＠新宿スペース・ゼロ(全労済ホール) (1999/3/28-4/13 18ステージ)
全指定 前売り4200当日4500
作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ 演奏：たま
舞台美術：小松信雄[サードステージ] 照明：関口祐二[A.P.S.]
音響：水越佳一[モックサウンド] 音楽：中村哲夫 衣装：伊東哲治ほか
ＳＦＸ造形デザイン：直井雄一[Youich Effects DESIGNS]
宣伝美術：坂村健次[Ｃ２] 振付：長田奈麻、江藤かおる 制作：江藤かおる
1999/4/4(日)晴れ 3:10-5:55PM (95/休15/65) 前方より 客席超満員(500？)
客層：20-30才台中心。男女半々。
客入れ：社会人にはありがたい。ナイロンの直前三日前から予約。は補助席割り当
て。前から4,5列目付近の横一列と、左右袖などに５０席ほど。たまの劇中歌を収録
したＣＤ付パンフ(1500)はお買い得。大判（Ｂ４）なんで鞄に留意方。場内案内が
なれてない風だけど、新人？。指定席だから問題はなけれど
2.5年ぶり、忘れた頃に帰ってきたシリーズ、第二弾。ケラ流マジックリアリズム路
線な、Ｇマルケスな、架空の町フリドニアの物語。
舞台。気合入ったオープンセットにほえーねこ。森に埋もれたような、装置。上手
に古びたコンクリートな教会、２Ｆにバルコニー。中央、苔むした広場、根元を甕
に抱かれた大振りの木、遠く海原。下手、傾斜した岩棚、石を積んでできた井戸、
墓石、木々の根。リアルなミクロ、シュールなマクロしてる童話の絵も彷彿ねこ。
お話。島国フリドニア、東西を分かつ戦争のさなか。それを知らぬげな町民。自分
の問題やらで一杯一杯なせいだからか。不倫の果てに妻殺害、もそしらぬ顔でこん
どは共謀の女がじゃまな、不信論者の神父。いいパパなれど、女遊びやめられずな
絶倫石屋。他人の記憶を読み取る少女。感情を力に転化する娼婦。自分を人間だと
思ってる犬。得体知れない開発を監視する男。そんな、普通な人がいない世界が
悪夢な１日に至るまでを描く。
あれこれ不可思議が当たり前の面白さ。酷くてファニー、悲惨で笑っちゃう。ブラ
ックな味わいも、さらりのセンス○。はぐらかし、道草なすっとこどっこい会話と
か、いつもながら巧みなところ。フリークスなど、即物的な演出はしっかり造み。
アングラならず、とほほなおかしさで彩りしてるのが、いい感じ。特にカタツムリに
なってしまいました、むかつくけどしょうがないかぁ女（村岡）が○。
いろいろアイテム目白押し。盛りこみが多い割に押付がなく、呑気にまったり見ら
れて、楽しい。反面、個々が薄目印象、関係性ももひとつ。もっとふくらませれば
このキャラなら主役級にも・・な、贅沢な物足りなさあり。もったいないなあとも
思うねこ。これは次回のお楽しみに。「たま」が思いのほか、大活躍。劇世界に
ぴったりはまる、伸び伸び呑気でいて、ちょび悲惨な曲◎。
出演：
みのすけ ：グンナル・マンドレイク神父
犬山犬子 ：チチ先生
大倉孝ニ ：ぺラーヨ（画家を目指す若者）
小林高鹿 ：スンクン（小説家を目指す若者）
峯村リエ ：エリセンダ（娼婦）
澤田由紀子 ：ランブル（娼婦）
村岡希美 ：シンビ（ペラーヨの先妻）
松永玲子 ：コリーナ（グンナルの妻）、ダサモ
今江冬子 ：ナガー（グンナルの姉）
新谷真弓 ：マヤ（ナガーの娘）
三宅弘城 ：ぎが
知久寿焼[たま] ：エステーパン（ゴンサガの息子）
石川浩司[たま] ：ゴンサガ（墓石職人）
長田奈麻 ：ヨスガ（ゴンサガの妻）
滝本晃司[たま] ：ロサル（神父見習い）
廣川三憲 ：修繕屋
大山鎬則 ：プキャナン先生（チチ先生の同僚）
安沢千草 ：丸山恵子
仁田原早苗 ：丸山茂子（恵子の娘）
市川英実 ：（国境の壁越えをしようとして殺された）ウリセスの父
杉山薫 ：ウリセスの母
小宮孝泰 ：ハーバート（開発にきた人）
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