西田シャトナー作演出 保村大和 超一人芝居「マクベス」
＠新大久保・東京グローブ座(2001/8/17-19 3ステージ)
http://www.tglobe.net/
＠近鉄小劇場8/1-3
全指定 前売り当日とも 3500円
作：ウィリアム・シャイクスピア 翻訳・演出：西田シャトナー
舞台監督：鈴木田竜二［寿団事務所］ 舞台美術：橘宣行彫刻ランド
照明：池田哲朗［PAC］、赤坂正［ポップアイ］ 音響協力：T＆Crew、田上篤志
衣装：斉藤まさみ 制作：塩谷雅子ほか
企画製作：アプリコット http://www.appricot.com/
出演：
保村大和［元惑星ピスタチオ］：マクベス主要登場人物
2001/8/19（日）晴 2:15-3:58PM(1'40) 1F後方より 客席1Fほぼ満員(500?人）
客層：20才代中心、男女半々。花束片手の女性、ぽちぽちと。
客入れ：当日券不明。開演10分前、前座ですとアコギ片手の西田氏登場。
前説ライブ。一発替え歌三曲。１マンガが好き。でも忙しいと雑誌買うの忘れる。
稽古でへろへろになった月曜、これだけはと少年ジャンプ購入。帰ってみたときの
変だなと心を過ぎった詞。 ２グローブ座はすばらしい。でも入口を入るときに
変だなと（誰でも？） 思ったこと。３勝手にアンコール曲。子供の頃、沈みそうな
おじさんのボートにのり、出発直後に起きたべたなトラブルの歌。
携帯ほか音がでる複雑な機器について注意。隣の人のが鳴ったら（あれだけいわれ
てたのに、それでもと）大変ですね、どうぞ外でお話ください、というくらいの
気持ちでいると、みんな平和。メールも同じ。独り言を言う人は…、楽しむくらい
の気持ちでいると、やはり平和。とかお願いあり。
折り込みパンフ。四つ折りＡ２ポスターサイズ。表にチラシ写真、裏に脚本が全文
掲載。迫力。物販。Ｔシャツ(保村大和ひとりがたり１の記録ビデオつき 3500円）、
ほかビデオ、戯曲など。
自ら訳して意気込み満点な、西田シャトナー演出・名作。
舞台。メタリックシルバーの三つ又平均台のみ。先端が下にかぎ爪状、上部には
それぞれ１ｍほどのポールが立ち。中央は筒状の給水漕、時折マグカップで補給
する保村マクベス。効果、最小規模にして最大印象。音響。風音、鐘、雷鳴の
自然音、不気味な低音の唸り。照明。上方と真横からのスポットライトのみ。
いずれも、役者の肉体、音声をくっきり浮かばせて○。
お話。スコットランドの武将マクベス、魔女の予言と妻にそそのかされ、王と
親友でもあった幕僚バンクォーを暗殺。身の程知らずにも王位につくが、王の
遺子に滅ぼされてしまう。原作カットいくつかあり。マクダフ親子惨殺場面とか。
裸一貫、硬派の剛速球。衣装、むやみにセクシー。半裸、くろづくめのレザー
パンツとブーツ。ワイルドに巻いたベルト、下にはビキニパンツ？もちらり。
胸板厚く、まあいい体だこと、と嘆息ねこ。
妙技なマイムは人に留まらず、超一人芝居。前半を主な登場人物を演じ分け。
トーンと間合いでして、マクベス夫人役もさりげ巧みに。個々の役作りは追い
込まず、その分さらりとテンポよく進行。後半はマクベス一人に集中。謀略、
殺人を犯すほどに、上半身〜顔までも黒々と塗り、修羅の態。脆弱な体を包み、
飲み込んでいく闇がごとし。すべてを得ようとして、逆に封じ込められ、自滅
する様が壮絶。個々の役の創り込みなど、変化と成長が期待もされ、回を重ねて
ほしいと思うねこ。
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