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＠四谷 紀尾井ホール(2003/9/20-21 4ステージ)
http://www.kioi-hall.or.jp/index.html
全指定 前売り当日とも 一般5000円 学生3500円
作：谷崎潤一郎 脚色：竹田真砂子 演出：金子こうじろう
美術協力：朝倉摂 照明：ハロ、笹木秀哉 音響：オフィス新音
衣装(春琴）：宮本尚子 ヘアメイク：江黒実香
舞台監督：市倉恵美子、齋藤あんり
企画・原案：リーディングセッション スーパーバイザー：北村文典
出演：
毬谷友子(公式HP) ：春琴
榊原利彦(公認ファンHP） ：佐助
葛タカ女 ：（地唄舞）
小原 直 ：(地歌：黒髪、葵の上、秋風曲ほか）
近藤正臣 ：（語り）
2003/9/20(土)雨 5:06-6:18PM(1'12) 後方上手より 客席7割（180人）
客層：中高年層中心に幅広く、女性8割。和服のおばさま、ちらほら。
客入れ：白木で明るく綺麗なロビーとホール。キャパ(250人)の割に広くて○、でも
座るとこは少なくて△。折り込みパンフ。A5 8ページ。演出ほかの挨拶、出演者
紹介。物販なし。
昨年夏上演の企画公演、再演。
舞台。上手、語り手席。下手、左助と春琴席。瀟洒な椅子、背後に上手・錦の振り袖
下手・緑の羽織がかけられ。中央、前方に琴、三味線と地唄演者。後方は金屏風を
背景とした地舞スペース。
お話。谷崎潤一郎のいわずもがな代表作。美貌で盲目の娘・春琴を崇拝し、献身的に
愛を捧げる奉公人佐助。常人には計り互い、女性崇拝と嗜虐の幸福（やっぱ佐助が
一番異常ななあ。）舞台は２人の愛の形、とりわけ春琴の繊細な心象をクローズアッ
プして描いてく。
谷崎潤一郎に拉致監禁されたよな体験空間。もう息が詰まりそう…、痛いけど…、
それがまた快感…な。主人公２人に、他の役柄とト書き説明を担当する語り役での
リーディングドラマ。三味線は稽古場面などで演奏し、生効果。琴と地舞は、静から
しさ、女の情念など、空間と心象を醸す演出として使われ。言葉とムードから立体的
に、谷崎世界の空気を造ってて、ふーんねこ。
役者。毬谷友子。近寄れば切れそうに剛くも、脆く崩れそうな危うさ。緩急のテンシ
ョン付けも鮮やかにした、女優演技を堪能するねこ。榊原利彦。誠心誠意を絵に描い
たような、造作と芝居にしみじみ、地味だけどじんわりとさせられねこ。近藤正臣。
出過ぎず、いい声でムーディに伴走してて○。