＠中野 中野ウェストエンドスタジオ(2004/9/17-21 8ステージ）
http://www.studio-life.com/westend/
全自由 前売3300円 当日3500円
作・演出：ブルースカイ
舞台監督・舞台美術：秋山光洋 音響：鏑木知宏 照明：山口功一
小道具：四方智子 衣装：山口かほり[ブルドッキングヘッドロック]、森川美香
映像：仲井陽[ケシュ ハモニウム] キャラクタデザイン：加藤美保
被り物製作：正名真理子 振付：香月亮 制作：笠原直樹ほか
出演：
池谷のぶえ：園長（遊園地園長）
細川洋平 ：洋太（小学生 園長の息子）
乙井順 ：モモコ（地球の遊園地を調査にきた宇宙人）
高木康寿 ：カバレロ（同上 その弟）
立本恭子 ：リカ（小学生）
久保貫太郎：久保（遊園地スタッフ）
藻田るりこ：和田（遊園地スタッフ）
荒井タカシ：毒コブラ
ブルースカイ：イギリス政府の役人
小澤敏彦 ：ミスターＸ（イギリス政府関係）
2004/9/20（月祝）晴 2:05-4:19PM(2'12) 後方より 客席満員（110？人）
客層：20-30才代中心、女性過半数。二人連れ多し。
客入れ：整理券配布、地の利が悪いせいか、開場間際でも20番台。劇団優先、前売りの
順で入場。荷物預かりあり。積極性そこそこなので、自主的に申し込んだ方が○
（概ね体育座りとなるので、大きな荷物は必須）。舞台を広くとるためか、劇場の
縦横を入れ替えて使用。
床全部に人工芝？、桟敷3列、雛壇3列に小さな座布団。前述のように狭く、2時間を
超すので、小劇場特有の客席小地獄を久々に味わったねこ。土足可なれど、速攻脱ぎ
（スーパーマーケット袋を希望者に配布）。下手〜後方の壁際を売店趣向（商業演劇
での桟敷席）とし、椅子席設置。下が優先予約者、後が関係者用。
折り込みパンフ。B5 3ページ。公演に関係のない長い挨拶、配役、スタッフ、役者
予定掲載。アンケート用紙がすでに記入済み（手書き）、しもか明日の公演分。
終演後に回収あり。A5の紙を二つ折りにして割り箸で挟んだものを配布（団扇との
こと。カスタマイズ禁止とか）、これも回収。
物販。パンフ（A4 500円 各日30部限定とか）10年間の歩みに関係のないブルース
カイのこぎれいなグラビア写真など。全ページ 袋とじ（読むのにうざったくて笑い）。
弁当のつもりらしく、劇弁猫ニャーオリジナル・スーパーマーケット袋に割り箸付きで
販売。
演劇しないがら弁当屋宣言も、ほか弁に負けた気がしての解散公演。お客さん置い
てきぼりのこだわりがなんかわかんないけど、らしいところ。
趣向。前述の言われないとわからない「団扇」、すでに書かれていて（仕込みなの
で）回収されてしまう「アンケート用紙」など、思いだし笑いもの。
舞台。遊園地体裁。客席は芝生仕様、ぐるり屋台の書き割り。パッチワークの幕を
あげれば、ポップな配色。下手階段から後方高台、中央壁に斜になったスクリーン
上手端には二階建ての回り舞台タワー。趣向とも、あれこれと凝らしてあって
面白し。
構成。今回の作品解説。本編に関係ない「旅立ち」な毒ある短編。いい話風の
メインストーリー。突発する脱線ナンセンス（おじさん役者のミスチル熱唱。
稽古場再現など）。毒と悪意に満ちたクライマックス。いいわけ風カーテンコール
（予算がもう少しあれば、かっこよく。解散するけど、東京には面白い劇団がある
のでそちらをみてください。など）
お話。（おばさん役ばかりでしたと池谷のぶえの挨拶〜女子高生役に早変わり。
親友な女子高校生達。じつのところ、あり得ないほどお互いのことを知らない。
でも仲良しという、その後に無関係なお話）
自殺未遂の小学生・洋太。見るに見かねて母親は土地付き遊園地を購入。そこに
地球の遊園地を研究にきた、宇宙人のモモコとカバレロ姉弟がやってくる。
そんな頃、イギリス政府の役人（と黒幕のミスターＸ）から遊園地買収の話が
持ち込まれる。パレードも２人でやっている有様では、閑古鳥もさもありなん。
洋太の母や従業員は金にあっさり転んで乗る気。でも、洋太は手放したくない
（感動的な場面だけど、少女ビデオの当てぶりとか意味なくはさみ）。
宇宙人達をマスコットキャラ、とりわけモモコの予知能力を活かした占いなどは
どうだろうと提案。これが大当たり。だが、みんなの関心はもっぱら宇宙人
（というか金づる）の二人。洋太の疎外感は募るばかり。やがて、怒りから破壊
衝動へと変わっていくのだった。
変わっていく洋太。同級生のリカはモモコの占いで、触れることができない人を
愛してしまうと言われ、困惑。金の亡者となった母親は、暴君となる。働き過ぎで
力が衰えてきた、モモコのマスクをはぎ、地下牢へ幽閉（なんでか、おじさん役者
がミスチル熱唱）洋太は思いあまって、回覧車破壊工作におよび、犠牲者がでて
しまう。その犠牲者とは、芸能人・賀来千香子。
ここで稽古場再現。妻の復讐に宅麻伸がやってくる展開、だれか宅麻伸やって
くれないかと、ブルースカイから役者に説明とお願い。課長 島耕作マニアックな
久保貫太郎がなんかやることに（ちなみ、おじさん役者はミスチル練習）。で、
お話は中とばしして再開。リカを恋しく思う、同級生・毒コブラは、小学生なのに
土方でプレゼント資金稼ぎ。洋太の母親はイッテしまっており、なにげにお客を
刺しまくり（ちょっと心配しつつ） もう、どーでもよくなる洋太。宇宙人は洋太
へ、いままで話してきた夢のような母星の話が嘘であることを告白。もう絶望する
洋太を、母親はなにげに刺し。気が付いた、悪魔のような母親の涙によって、
洋太は復活。
そんな間に、モモコは宅麻に連れ去られてしまう。（このあたりで、ブルースカイ
の三上博史のまねねたあり）洋太は毒コブラ、カバレロとともに、彼の私邸・
トーキョーネバーランドへ潜入を画策。そのためには、宅麻に気に入られ、招待状
をもらう必要がある。洋太の母親はまるでモチベーションを持ち合わせず、
だらだら。毒コブラ（小学生）は男娼に化けて、これに捨て身の成功を果たす。
スラム街にある、豪奢なネバーランド。股間に紅葉をつけたエロい宅麻の力に
叶うはずもない三人。いつのまにか、宅麻のお気に入りになることが彼らの目標と
なってしまう。洋太は必死に宅麻の男根をしゃぶり、フェラチオ（遠い空から、
片思いのリカがエールを送る）彼の生気を精子とともに吸い出して、勝利（だれも
ティッシュをもってなくて、口から精子がはき出せなくて、もごもご）
たくましく成長した洋太。リカもまた恋しく思うが、なぜか体は拒絶。この変態
野郎！と嫌悪露わ（占いは当たったわけだ）。洋太は精子を含んだまま、もごもご
声でエピローグをモノローグ。宇宙人二人は戦争で荒廃した母星へそれでも帰る
ことに（ブルースカイにひっぱらられて、宇宙船のつもりでしょぼく捌け。洋太は
精子をごっくん（最低））。
なんでそんな自由にできるの？な、ナンセンス絶好調。「いい話」は歪みながら、
さらに脈りゃくなく閑話休題。前述、おじさんミスチル（まじめ顔のダンスと派手
照明付でフルコーラス）のなりきりバカ、稽古場の意味のないリアルさと脱力ぶり
とか、目が点になるあり得ない挿入あれこれ。愉快千万ねこ。涙と笑いの青春物語
は、悪意と毒そのものと化し、クライマックスで露骨に揶揄され。ここら、後期・
猫ニャーの真骨頂。そのエログロなやり方がばかばかしくも情けなくて、苦笑いを
誘って◎。
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