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 蜷川幸雄演出 彩の国シェイクスピア・シリーズ第16弾「コリオレイナス」

 @与野本町 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(2007/1/23-2/8 20ステージ)
 http://www.saf.or.jp/
 全指定 一般 S席9000円 A席7000円 B席5000円 学生席2000円
  @大阪 梅田芸術劇場 シアタードラマシティ 2/13-18
  @福岡 メルパルクホールHUKUOKA 2/23-27
  @名古屋 愛知厚生年金会館 3/9-11
  @イギリス バービカンシアター 4/25-29

 原作:ウィリアム・シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出:蜷川幸雄
 美術:中越司 照明:原田保 衣裳:小峰リリー 音響:井上正弘
 ヘアメイク:武田千卷 ファイティング・コレオグラファー:國井正廣
 音楽:笠松泰洋 小道具デザイン:福田秋生
 演出助手:井上尊晶、石丸さち子 舞台監督:白石英輔
 テクニカル・コーディネーター:金井勇一郎
 主催:財団法人埼玉県芸術文化振興財団、朝日新聞社
 制作:財団法人埼玉県芸術文化振興財団、ホリプロ
 企画:彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会
 出演:
 唐沢寿明 :ケイアス・マーシアス・コリオレイナス
 白石加代子:ヴォラムニア(コリオレイナスの母)
 勝村政信 :タラス・オーフィディアス(ヴォルサイの将軍)
 香寿たつき:ヴァージリア(コリオレイナスの妻)
 吉田鋼太郎:メニーニアス・アグリッパ(コリオレイナスの友人)
 瑳川哲朗 :シシニアス・ヴェリュータス(護民官)

 原康義  :コミニアス
 大友龍三郎:タイタス・ラーシアス
 手塚秀彰 :ジューニアス・ブルータス

 小田豊  :元老院議員1
 冨岡弘  :市民5、元老院議員、兵士、役人1
 大川浩樹 :市民1、兵士、ローマ人1、召使3
 小林正寛 :市民2、兵士
 高瀬哲朗 :市民4、アンシアムの市民、元老院議員、兵士
 高橋礼恵 :ヴァレリア

 樋浦勉  :市民3、兵士、ローマ人3、召使1
 鈴木豊  :ナイケイナー、市民、使者、兵士、元老院議員
 清家栄一 :警保官、市民、副官、兵士、元老院議員、
 塚本幸男 :召使2、市民7、兵士、役人2
 新川將人 :共謀者1、市民、兵士、元老院議員、歩哨2
 二反田雅澄:共謀者3、市民、兵士、元老院議員、副官
 福田潔  :元老院議員、市民、兵士1、ラッパ手
 
 井面猛志、篠原正志:使者、市民、召使、兵士
 鍛治直人:歩哨1、市民、兵士、元老院議員  高山春夫:元老院議員2、市民、兵士
 北川勝博 :元老院議員1、貴族2      KAI:市民8、兵士2、ローマ人2
 田村真  :エイドリアン、市民、兵士、貴族1

 角田明彦:市民、兵士     藤沼剛:市民、召使、兵士
 有馬光貴:市民、貴族、召使  梶原美樹:侍女
 泉裕:市民6、兵士、使者    川崎誠一郎:市民、兵士、元老院議員
 川ア誠司:市民、兵士     原田琢磨:使者、市民、召使、兵士
 石田佳央:市民、使者、兵士  杉浦大介:市民、兵士
 前橋聖丈、桐山和己(ダブルキャスト):幼いマーシアス、市民

 2007/2/5(月)晴 7:05-10:24PM(1'42/休17/1'16) 1F中段上手 客席超満員(800人)
 客層:20-30歳代中心に幅広く、女性9割。
 客入れ:当日券詳細不明。1F最後尾に補助椅子あり。帰路電車の時刻表、トイレ
 地図(男子用は2Fのみ)配布。休憩時には対面ホールのトイレも開放(空きあり)
 折り込みチラシそれなり。折り込みパンフ 配役表A4 1枚。物販。パンフ1500円。
 Tシャツ2000円。未購入につき内容不明。 8月のエレンディラ先行販売あり。
 S席のみ現金か後日振り込み。一階F?列とO列。土日中心にFは完売も、Oはほぼ
 全日余裕あり。舞台が近い劇場なんで、後方選択もあり。 地下ロビーで衣裳や
 模型展開催の様子。  カーテンコール4分3回。
 
 さほど知られていない作品を、「世界のNINAGAWA」×唐沢寿明で上演。

 舞台。幕が上がって全面鏡、客席自身と恥ずかしい対面趣向。その向こうにそそり
 立つ石段20段、古代ローマの広場設定。最上段には、神官、行政官ら権力をもつもの
 がいる即物的な装置。門戸の奥には、四天王像ら仏教モチーフあり。

 お話。紀元前5世紀のローマ。武勲を上がるも、傲慢ともいえる高潔さから市民の
 反感を買い、追放の憂き目をみた将軍の悲運。
 
 独りよがりの勇気は損気。気高さの反面、人の痛みを知らぬ主人公と、扇動に乗せ
 られる無知未熟、衆愚を絵に描いた民衆。彼らから逆照射される理想と今時の現実・
 客席の私たちの有様を、らしくわかりやすく示し。権力者と市民、母親と妻子、
 敵の武将の立場と有様も生々しく描いて、生きた芝居とし説得力。そろって坊主頭の
 男性+仏教モチーフ・般若心経で、すべては空と虚しい悲劇に隠し味添え。ちょっと
 くどいとも。

 役者。主人公将軍・唐沢寿明。青春の傲慢な孤高と愚かさを、一部の隙もない演技に
 表出して○。将軍の母・白石加代子。猛母かくあるべしと圧倒的な演技。敵将・勝村
 政信。屈託した心中を柔軟に表現。唐沢さんとの絡みに危険な官能が漂って、むふふ
 ねこ。

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