＠渋谷 Bunkamuraシアターコクーン(2009/1/4-2/28 64ステージ)
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/index.html
全指定 S9500円 A7500円 コクーンシート5500円
当日立見席 中2階3500円 2階2500円
作・演出：野田秀樹 美術：堀尾幸男 照明：小川幾雄 衣裳：ひびのこづえ
選曲・効果：高都幸男 振付：近藤良平 映像；奥秀太郎 ヘアメイク：宮森隆行
舞台監督：瀬崎将孝 演出助手：田尾下哲 プロデューサー：鈴木弘之
宣伝美術：後藤徹、横山文啓 提携：Bunkamura 企画･製作：NODA･MAP
出演：
松たか子 ：ダイモス（マーケットに住む）
宮沢りえ ：フォボス（ダイモスの姉）
橋爪 功 ：ワタナベ（姉妹の父）
大倉孝二 ：キム （マトリョーシカの息子） [ナイロン100℃]
北村有起哉：ビオラン（悪者）
小松和重 ：フィシコ（科学する） [サモアリナンズ]
田中哲司 ：ガウイ （種を蒔く）
佐藤江梨子：マトリョーシカ（流れ者）
コンドルズ(近藤良平、藤田善宏、山本光二郎、鎌倉道彦、橋爪利博、オクダサトシ)
：パイパー（人間と共に火星に移住する）
野田秀樹 ：ゲネラール（演説好きの統括者）
アンサンブル
浅野涼、飯塚のり子、池田美千瑠、石原晶子、泉田奈津美、
井手みな子[演劇集団 円]、伊藤衆人[X-QUEST]、いとうめぐみ、遠藤歩、大石貴也、
大谷由梨佳、川本亜貴代、清原愛、清原舞子、酒井梨歩、
塩崎こうせい[X-QUEST]、重本由人、七味まゆ味[柿喰う客]、下司尚美、鈴木美穂、
高田淳、高橋紗也佳、高橋真弓、竹島由華、竹田靖、
竹村彩子、田尻亜希、立島明奈、田仲祐希、谷口綾、
田山仁、土田祐太[タテヨコ企画]、徳永眞弓、永野雅仁、中平良夫、
新見聡一、野上絹代[快快]、野村昇史[演劇集団 円]、長谷川寧[冨士山アネット]、
深谷由梨香[柿喰う客]、古河耕史、星利枝、前野未来、毎ようこ、松嶋千秋、
村上結花、森由果、山田英美、渡邊淳(五十音順)
2009/1/4(日)晴 7:03-9:03PM(1'57)1階中段下手 客席超満員(800人)
客層：30才代最多？、大人よりの老若男女。女性過半数。
客入れ：立見席はほぼ満席。物販。パンフ A5 96ページ 1000円。茂木健一郎、
岡田武史との対談、役者ページ、稽古場レポート、パラパラマンガなど。コンパクト
で盛りだくさん、お手軽価格で買い。ポスター 500円/700円
次回公演 8-9「ザ・ダイバー」日本語版＠東京芸術劇場小ホール 大竹しのぶ、
北村有起哉、渡辺いっけい カーテンコール3分4回
北村明子女史の姿がロビーにないという、シスカンパニーを離れての野田作品・
第一弾。
舞台。ビニールの廃屋。朱の床、半透過の正面壁は大きくひび割れ。左右袖に高い
プラスティック壁。あとは闇。
お話。うち捨てられ、荒廃する火星都市。人類と共に移住した「パイパー」はもはや
補助者たりえない。姉妹と自称歴史家である父親は日々危険に晒されながら、マーケ
ット跡地に隠れ住んでいる。父親らは幸福を追い求めた移民達の「記録」から滅びに
至る謎を探すのだが…。
幸福は恐れでできている。不明への恐れに満ちた世界を舞台に、今の幸福強迫症を
壮大にまた色濃く抽出する。ホラー・ミステリー仕立てのスリリングな風刺劇。言葉
と体の躍動感と詩的味わいもたっぷり、まじに遊ぶ野田秀樹とできる役者達のやりと
りにはわくわく。ストロングでガツンとくる、近年野田テイストに痺れるねこ。
幸福の数値化、パイパーという道具が、前世紀のディストピアＳＦものみたいでユニ
ーク。今を幸福と思われる未来図の形での警句、変わらない愚かで愛おしい人間、
その激情と虚無感を奇抜な設定も、普遍に描いててさすが。希望や絶望の実感が失わ
れた世界で、絵空事である演劇は何をどう物語るのか。改めて演劇を強く信じる思い
が感ぜられもして、感慨ひとしおねこ。
役者。一流の役者陣が粉骨砕身、真剣勝負、真剣遊技する醍醐味あり。宮沢さんが
パワフルに全開、しなやかで強靱。松さんの刻むような演技は趣違えど、いい相性。
終盤、2人の壮絶な割り台詞は総身に粟立つねこ。コンドルズの面々は滅私奉公に
粛々と止め顔がわからないのはファンには物足りない？。50人のアンサンブルはそれ
だけで迫力。なんか泣けてきさえするねこ。
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