＠彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(2012/8/17-9/2 18ステージ)
http://www.saf.or.jp/
全指定 S席8000円 A席6000円 B席4000円 学生B席2000円
＠大阪 シアター・ドラマシティ 9/7-10 4ステージ
＠鳥栖市民文化会館ホール 9/22-23 2ステージ
＠名古屋 愛知県芸術劇場大ホール 9/29-30 3ステージ
作：W. シェイクスピア 演出：蜷川幸雄 翻訳：松岡和子
美術：中越司 照明：大島祐夫 衣裳：小峰リリー 音響：鹿野英之
ヘアメイク：佐藤裕子 音楽：かみむら周平 擬闘：栗原直樹 演出補：井上尊晶
演出助手：藤田俊太郎 舞台監督：白石英輔 宣伝美術：野寺尚子
主催：公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団／テレビ朝日
協賛：久光製薬株式会社 制作：公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団／ホリプロ
企画： 彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会
出演：
山本裕典：トロイラス(トロイの王子）
月川悠貴：クレシダ（トロイの神官カルカスの娘）
横田栄司：ヘクトル（トロイの王子 勇者）
山下禎啓：アンドロマケ（ヘクトルの妻）、兵士
佐藤祐基：パリス（トロイの王子 ヘレネを強奪）
田中宏樹：デイポボス（トロイの王子）、兵士
井面猛志：ヘレノス（トロイの王子）、兵士
内田 滋：カサンドラ（トロイの姫）
岡田 正：カルカス（トロイの神官）、兵士
小野武彦：パンダロス（クレシダの叔父）
廣田商志：アガメムノン(ギリシャ軍総大将）
鈴木 豊：メネラオス（スパルタ王）
鈴木彰紀[さいたまネクスト・シアター]：ヘレネ（スパルタ王の妃）、兵士
原 康義：ユリシーズ(ギリシャの武将）
塾 一久：ネストル(ギリシャ軍総大将）
細貝 圭：アイアス（ギリシャの武将）
星 智也：アキレウス(ギリシャの武将 勇者）
長田成哉：パトロクロス（ギリシャの武将 アキレウスの稚児呼ばわり)）
塩谷 瞬：ディオメデス（ギリシャの武将 クレシダに恋）
たかお鷹：序詞役、テルシテス(道化）
間宮啓行：アエネアス
妹尾正文：アンテノル、ブリアモス、楽師
福田 潔：アレクサンドロス、ラッパ手、兵士、楽師
谷中栄介：トロイラスの小姓、兵士
尾関 陸：ディオメデスの召使い、兵士
2012/8/19(日)快晴・猛暑 1:03-4:05PM(1'09/休16/1'32)1F後方中央 客席9割(600人)
客層：20-30歳代中心に女性8，9割。
客入れ：ロビーは花が沢山。最前B列。折り込みチラシそれなり。パンフ A4 1枚に
配役。物販。パンフ □22cm 1500円。Tシャツ2500/2200円 トートバック1500円
タオル1000円 クリアファイル600円 ポストカード500円 缶バッチ250円。
4:00PM終演 カーテンコール3回5分。
オール男優シリーズ第6弾。コメディ作品限定かと思って鱈、ねこ知らずな悲劇作品。
若手とベテラン俳優 混成チームにて。
舞台。淡い灰色壁三方、天井高さまで。客席通路は多用、道路と化し。舞台〜最前列
は満開のひまわりが一面。一時、「ヘンリー六世」白赤薔薇に置き換え。
お話。王妃を奪ったばっかりに戦争・ギリシャVSトロイは長期化し、膠着状態。
政治、外交の先々を巡り､あーでもないこーでもない。血気に逸る若手武将は
イライラ。そんな折、トロイ王子・トロイラスは美貌のクレシダとの結婚が叶い。
喜びも束の間、戦争取引の道具とされて生き別れ。トロイラスは我慢堪らず、
敵地というのにクレシダを追うが、裏切りの現場を目撃してしまい…。
煮え切らずも、素材(役者）美味しく楽しめ。討議と暗闘、身勝手な振る舞いばかり
の物語展開はごちゃごちゃ、なんか茫洋。タイトルロールの悲劇もまた。取引道具に
されたクレシダ、勝ち気な性格がわかるだけに心変わりの訳がぴんとこず。ディオ
メデスとの駆け引き会話一本で描かれるんだけど、うーん？。ただの悪女に見えかね
ないし。オールメールといっても、戦争物なので登場人物は男性中心。これまでの
コメディに比べれば「効果」「面白み」が少なく、これは致し方ないけどちょっと
残念。
と、原作に不満の無い物ねだりはさておき、役者は魅力的。月川悠貴・クレシダは
もはや女形として別格なオーラをまとい、美しさ一層。内田滋・カサンドラは
狂女ぶりは美しさと相まって鬼気迫り。男子役では星智也・アキレウス。長躯な
番長キャラ、パトロクロスとのBLな兄貴ぶりで目立つことこの上なし、声も魅力的。
終盤の卑怯さはイメージダウンだけど、これは原作故で致し方なし。
おじさん達も大活躍、遺憾なく個性を発揮してお楽しみ。横田栄司・ヘクトルの
寛容な大人ぶり、逞しさ。原康義・ユリシーズ、間宮啓行・アエネアスはシェイクス
ピア台詞をよく詠い。小野武彦・パンダロスが翻弄される善人役を親しみと悲しみを
負って好演。たかお鷹・テルシテスはアイロニカルな物言いの道化役、八面六臂の
活躍、ラップに乗せた台詞も上手いもの。
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