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＠吉祥寺 吉祥寺シアター（2023/09/22-24 4ステージ）
全自由 一般4000円 アルテ友の会3600円 U25 3000円 高校生以下1500円
当日券＋500円
振付・構成・演出：中村蓉 映像・ドラマトゥルク：中瀬俊介
演出アドバイザー：長谷川暢 振付・演出アシスタント：安永ひより
舞台監督：熊木進 照明：久津美太地 音響：相川貴 衣装：田村香織
宣伝美術・宣伝写真：江野耕治 制作：内堀愛菜 制作アドバイザー：目澤芙裕子
主催：ヨウ＋ 提携：公益財団法人武蔵野文化生涯学習事業団
レジデンス協力：Dance Base Yokohama 急な坂スタジオ
助成：公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京［東京芸術文化創造
発信助成
出演：中村蓉、池上たっくん（OrganWorks）、山田暁（YUKIO SUZUKI projects）
山田ゆう子、LINDA、武井琴、大澤寧音、中川友里江
2023/09/23（金祝）小雨 6:02-7:25PM（1'22）後方上手 客席ほぼ満員（110人）
客層：20-30才代中心に2世代、女性過半数。
客入れ：感染対策。手指消毒任意。チケットの整理番号でなく、先着列順に入場。
開場時30人超。最前C列、下手寄りのアクティングエリア。当日パンフ A3 3つ折。
物販。Tシャツ。カーテンコール3回。熱い拍手沸き。
マクベスのFで始まる台詞への着目から始まった作品。
舞台。白い帯状の床と壁の2面、内外問わず。
構成。生ブロッコリー＝バーナムの森の見立てで三つ巴（マクベス、夫人とバンコー？
もう一人のマクベス？）小競り合いに始まる、抽象性の要素が強い前半と、
有名シーンをダンスやゲーム趣向ら換骨奪胎したパフォーマンスで綴る後半。
終盤近くに鬼気迫る夫人の血を拭うシーンの中村蓉ソロ（とモブ）ダンスあり。
いないと思っていても、どこかでどこかでマクベスは♪、ちゃんとちゃんと♪。
バトルの中、欲望と恐れの形で現れる、マクベスのエッセンスの数々。原作前提で
観ると困惑させられ。猫の目のようにくるくる代わりながらのコンタクト中心の
ダンス絵模様、心理描写らを小まめに楽しむねこ。中盤からは見慣れた物語が
外観を変えて現れ、機知に富んでで面白いところ。たとえ計りがたくも趣向
そのものが面白いので、楽しんでみること出来。
アフタートーク 7:31-8:09PM（38）
長島確（ドラマツルギー）、中村蓉
長島 自己紹介。中村さんとの出会い。10年前、新国立劇場でウェールズの作家、
演出家と共作する機会があった。中村さんはステージングを担当。
中村 初めての演劇の振付、その後オペラの仕事へと繋がったこと。
長島 その後、神楽坂で小津映画のダンス化した作品を観た。原節子を。
中村 昭和の皮を被った現代、時代がわからないと言われて。自分で言ってしまった。
長島（感想）裏切られて、いい意味で凄く混乱させられた。原作を知っている
アドバンテージはないのかなと。
中村 えー！？、凄く原作に忠実に創ったのに。
長島 変なつくりをしている、そこも楽しんだ。
中村 台詞にFがあるところから作り始めた。物語よりもFを抜き出すことに注力。
これまでの、欲しいけどウジウジする自分に風穴を開けたかった。自分を混乱
させるためのF。
長島 名作のチャレンジはめんどくさい。期待される名場面のチョイスが…。
やったりやらなかったり。
中村 森が動くが難しい。アイデアを皆で出していて、ドラマツルクの中瀬君が
家でブロッコリーを森と呼んでるよと、それだ！と。５幕の後になるとマクベス
がんばれよと言いたくなる。森＝ブロッコリーなら食ってしまえるぞと。
長島 映画では蜘蛛巣城とポランスキー監督の２つがすごくいい。今回の抽象的空間
があの時代に凄く合う。
中村 池上君を見ていると、力強いけど可哀想。これがマクベスの横顔だと、
身近なところから近付ける。中身が殺さない、直線に色々ある面白み。
長島 シェイクスピアと歌舞伎が似ている話。同じ抽象が合う。
長島（好きなシーン）夫人が手を洗う、それまでがあってのあのシーン。
中村 抽象度をどうあげるかが難しい。夫人の脳内という。（黒衣の一団が夫人に
まとわりつくシーン）今日はいい感じに嫌らしく触ってくれた。
長島 その後凄く抽象度を上げていく。
中村（マクベス夫人をどうするか。）最初はひとりでやらない、アンジェラアキ♪で
全員の手紙のシーンを。それから全部引きうけて夫人をやっている。オペラの
マクベス夫人の音楽を流しているが、最後の方は奈落から流していて、地獄から
聞こえているように。
長島 夫婦の話。夫人が強い。そこではない、変な複合舞台になっていた。
長島（夫人は？）ナカフラで上演した。なぜ今なのかのリアリティがない。
上演はしなかったが、手前では飲食業界ならできるのではとラーメン屋夫婦の
話に。でも、野望はあっても人は殺さない。結局、子供のいない夫婦でチェーホフ
みたくなった。
中村 のし上がりたい野心と恐れはある。今は二項対立は生みにくい、揺らいでいる。
綱渡りが揺らぎが今持っている不安に共通している。
長島 シェイクスピアのスピーディな場面転換が、今回はあっていた、当時は簡略な
装置、衣装で実現していた話。照明が江戸のアップデイトになっていた。
浮世絵みたいな。鶴屋南北作品をぜひ上演してみて。
中村 南北作品！、やる気満々の弁。
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