＠新宿・紀伊國屋サザンシアター (1998/11/24-12/4 13ステージ)
全指定前売り4000当日4300
作・演出：鈴木聡 舞台美術：キヤマ晃二 照明：佐藤公穂、岡森万考
音響：島猛 大道具：夢工房 衣装：早川泰子 舞台監督：村岡晋
宣伝実術：芹沢ケージ・冨宇加淳 制作：山家かおり ほか
出演：キャラ解説はねこ勝手。
平田満 （気がよい、離婚後ちと淋しい中年男 ：村田富男）
谷川清美 （村田の元妻、現在、泉くんとラブラブ ：宮本道子）
弘中麻紀 （村田の娘、元気がやたらいい ：宮本摩耶）
植本潤 （ピザ配達員、道子のペット!？ ：泉五郎）
渡辺絵里子（村田、松坂ほか男らにいいよられる ：深沢マリコ）
木村靖司 （クールなサラリーマン、風俗通いの実は淋しがり? ：松坂幸夫）
俵木藤汰 （松坂の上司 ：鮫島浩史）
岡山はじめ（近所のおじさん ：原尻弥太郎）
竹内晶子 （弥太郎の妻 ：原尻照代）
岩本淳 （その息子 ：原尻秀樹）
和田都 （歯科医師の妻、夫婦倦怠中? ：塚原礼子）
宇納佑 （歯科医師 ：塚原邦夫）
岩橋道子 （歯科医院・看護婦、彼女目当ての患者多し ：吉沢加奈子）
矢島修 （パパラッチ、今の仕事に疑問感じてる ：熊川隆一）
義若泰祐 （パパラッチ、矢島と長い友達 ：山岸拓也）
大草理乙子（パパラッチ、矢島と長い友達 ：榎戸洋子）
福本伸一 （近所のお兄さん ：三上剛）
1998/11/28(土)晴れ 2:05-4:15pm(2'10) 後方より 客席満員（470人）
客層：20-30才代中心、中年層なおじさんも結構多し。女性過半数。
客入れ：当日券。開演1時間前から。販売時で20強人ほど列。後方本席30ほど。
補助席(30席）はこの時点で未発売。パンフ(700、薄手なれどオールカラー。劇団
新聞付き)、脚本(900)。季節柄カレンダー(500)、X'masカードなども物販。
平田満を迎えての師走スペシャル公演?、サザンシアター初登場。
舞台。開けた中庭にミニ噴水、黒人ひげ兄さんの大看板「ROMEO」越しに遠くビル
街を展望するバルコニー（回廊？）のあるどこの国の？なマンション。煤けたコン
クリート壁にモスグリーンの扉。上手と下手、円弧描いた出窓な２Ｆある部屋。
下手壁中程にエレベーター扉。上手の壁内に自販機、隣にダストシュートの黒い蓋
お話。離婚したばかり、なんか人淋しい中年男。お向かいの若い女性に気が引かれ
てる。つき合いレベルの好意にもういい気にその気。脳天気でちとすけべなご近所
の男達に見得を張っちゃう始末。当の女性はそんな男達ばかりなことに猜疑心、深
く関わりになれないこと、好意をもってるサラリーマンが気づいてくれない不満を
中年男に相談して、やんわり拒絶。それでもあきらめない、高度成長期に育った
ガッツある中年男ではあったけど・・。二人の有為転変と奇妙な巡り合わせ、周囲
の家族や夫婦のすったもんだ、から淋しい人たち、とりわけ諦めない中年男の自分
探しな恋を描いてく。
複雑な公私しがらみの中、単純なしたい、成りたい思いをすっと浮かばせてく。いい
年しておばかな男女の破天荒な恋？それとも恋したいための恋？、をスラップス
ティックスなリズムにのせて進行。もう後半なんて滅茶苦茶、ご都合、お約束な展開
思わず笑っちゃいながら、おばかになれる素敵さに拍手ねこ。先にいっちゃう女達と
あたふたする男達の離れそうで繋がってる間柄、おばか笑いの内にも機微を忘れず
描いてて好感ねこ。
主人公達に集中な今回、アンサンブルの絡まる面白みはちと少（特に後半）なれど、
キャラはいつも通り楽しめたねこ。岡山、福本コンビの単純おばかさは相変わらず、
ダストシュートで大騒ぎには笑うねこ。ゲストにはあつらえたしどころあり。平田さん。
ラスト近くの目茶はつか芝居の一場面みたい。男気ばかのキャラもそうだし。植本
さん。ラブリーサービス場面やっぱありで沸く場内。
と楽しめたけど、全体お茶の間な共感はいつもより少なかったねこ。破天荒中年が
前面出すぎたせいかしら。クールで○なれど、淋しさも隠せずなサラリーマンのが
親近感ねこ。彼が何事も無き人生をリプレイする場面、寂しい余韻にはしみじみ。
それと。全体、野郎の視点が多いのも不満、薄っぺらな感じでもの足りず。かと
いって女優の存在に負わせるにしても、渡辺さん１人では辛いとこあり。和田さん、
大草さんとかが、もっと本編に絡むとよいのだろうけど。