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 博多駅落語会 落語立川流「志らく、生志兄弟会」

 @博多 JR九州ホール(2012/1/15 1ステージ)
 http://www.jrhakatacity-eventspace.jp/hall/index.html
 全指定 前売5000円 当日5500円

 主催:JR博多シティ 制作:株式会社立川企画

 2012/1/15(日)曇 1:31-4:17PM(内訳下記)前方下手 客席ほぼ満員(700人)
 客層:中高年中心、男性過半数。
 客入れ:前売り完売、当日券不明。平床、ひな壇に16列位づつ。ともかく大きい
 ホールで、落語会にはいまいち。平床平場は見難いし。折り込みチラシやパンフは
 なし。仲入りで落語会の通例と男子トイレに列。同階のシネコン側へ誘導あり。
 カーテンコールなし。

 らく兵「子ほめ」噺9分
 トーク 志らく、生志、MC滝悦子「談志の思い出」21分
 三遊亭歌之介「竹の水仙」枕19+噺21

 仲入り17分

 生志「寿限無」枕21分+噺14分
 志らく「死神」枕13分+噺29分

 ・らく兵「子ほめ」噺9分
 お話。褒めれば駄賃がもらえると隠居に聞いた八五郎、子供が生まれたばかりの
 家を訪ねるが思わく通りにはいかない。

 江戸っ子の丁稚が調子よく落語語りな印象。

 ・トーク 志らく、生志、MC滝悦子「談志の思い出」21分
 緊急座談会開催。東京の芸人を前に、博多弁ばりばりで言いたい放題の女史が司会。 
 (現在の心境)生志 葬式なく、亡骸に対面していない、骨壺では実感なし。恒例の
 新年会が今年はなかったので実感が沸いた。

 志らく 戒名が立川雲黒斎家元勝手居士(たてかわ・うんこくさいいえもと・
 かってこじ)。NHKのアナウンサーがまじめに読んでいた。しかし、寺でつけた
 戒名ではないのでどこも引き取ってくれない。ある日、突然消えた印象がある。
 
 生志 夢によく出てくる、出てこなくともいいのに。
 志らく 亡くなったとき独演会だったが、胸騒ぎがした。家族と連絡がつかなかった
 夜、夢の中で普段は怒らない自分が談志のように怒っていた。これは死んだのかも
 しれないと思った。

 生志 独演会で自分の出ばやしのCDを忘れて、替わりに談志がよくつかっていた
 徳下がりをかけたら、突然切れた。談志がいやがったのか。霊感の強い人が談志が
 きているといっていたが、普段は呼んでもこないのに。博多で親子会をやったが
 あれがギリギリだった。

 (破門といわれたことがあるか)志らく いろんな言葉をもらった。声帯をとって
 弟子達を集めて、最後に書いた言葉が「おま○こ」。無理矢理、見舞いに行ったら
 小さくなっていた、なにか言っていて、それが「人生こんなもの」という。うーうー
 唸るので、もしや「電気消してゆけ」と問うたらその通り。長年付いていたので
 なんといったかわかった、よかったなと。
 生志 要求がわからないが、そのうちパターンでわかってくる。(真打ちになるまで
 時間がかかったが)自分の時からハードルが上がった。賞をとったのに、世間は
 認めても俺は認めないと、殺してやろうかとおもたこともある。2人で酒を飲んで
 5年余分にかかったが無駄ではないといっていた、言い訳かよと思った。
 
 (これからは)志らく 弟子達はみんな考え方が違うのでどうなるか。ただ、談志の
 弟子として、落語を護っていく。
 

 ・三遊亭歌之介「竹の水仙」枕19+噺21
 枕 漫談で終わるかと思ったほど、たっぷり語って笑わせ。
 円歌師匠が小さいことをねた。若さを保つため必要なのは遊び心で、しゃれのわから
 ない例。子は親をみれば判る、あまり期待しても。物事には沢山の答えが合っていい
 だから数学はキライ、数学のテストで感想文を書いていた。いぶすきのマラソンを
 完走した。気功の先生の話、柔道のオリンピック選手へ教え、先生がオリンピックに
 でればいいのに。

 お話。名工・左甚五郎のエピソード。講談みたいな噺。
 お喋り大好きで芸達者。薬になるエピソード満載。律儀にオチをつけて場内を
 沸かしてサービス精神旺盛。地元では鹿児島弁の落語が人気らしいけど、本日は
 標準語。ちょっと残念ねこ。

 仲入り17分

 ・生志「寿限無」枕21分+噺14分
 枕。生志がごとくです、とトークで女史に言われたことをねたにし。地元出身でと
 経歴語り。JR〜国鉄の思い出。少年時代に憧れたのは、列車車内で指にちくわを
 刺して、ワンカップを飲むおじさん。去年印象深かったこと。福岡の会社会長さんの
 会合に呼ばれたときのこと。JALの機内放送で選ばれた、機内誌をCAにみせて
 これはボクと言うのが夢。さっそくやってみたら、CA達の大仰なリアクションが
 全部一緒(マニュアル?)。

 お話。子供の名前にこだわって、お目出度いことを連ねて命名。呼ぶのとか大変で。
 
 時事ネタ・反原発とかいれこんで、長め語り。巧いけど、なんで寿限無なの?。

 ・志らく「死神」枕13分+噺29分
 枕。去年はいい年ではなく、いろいろな人が亡くなった。ビンラディン、カダフィ、
 金正日、談志とみんな独裁者。男子の死は予想外に大きな報道。弟子の志の輔、談春
 らと、自分を外した新聞社のこと。談志が生きていたらなんて言うかと聞かれたり。
 震災オランティアとか。談志は真っ先に慰問にいっていた。雲仙普賢岳の避難所へ
 慰問にいったとき、言ったことに度肝を抜かれた。噴火した山の上に住む、お前らが
 悪い。芸達者な言い方なので大受けする。でも反発したおじさんが怒り出したのに
 おれ一流のしゃれがわからないなら帰れと、するとおじさんはここに住んでいるから
 でていけないと返した。などいろいろエピソード。談志の言葉を本にまとめている。
 でも円楽の一言にことごとくもっていかれる、たとえば、俺は差別と黒人が嫌いだ
 とか。もう宇宙人と思っていい。

 死んでからすっと談志がはいってくる気がする。イタコじゃない。寂しさがなくなる
 だけかも。談志が死んでから、凄くいい人になってしまったが、そんな訳がない。
 落語「死神」のこと。円朝がヨーロッパの説話、グリム童話を翻案したとか。

 お話。金がない男がぼやくと、死神が現れる。死神は自分達がみえる呪いをかけて、
 退散させる呪文を教えて医者になれとアドバイス。不治の病も死神が足下に居れば
 追い払って完治させ。ある日、枕元にいるので蒲団を回す機転に及ぶが、死神に
 とっ捕まってしまい。

 死神の声色、造作が談志師匠を継いでいて、ぞくぞくと引き込まれ。呪文が時事ネタ
 変わりすぎだよ平田容疑者、キムの後継者はこぶ平、生志兄弟会なのに寿限無は
 軽すぎる とか。時々調子こいて暴走するのが楽しいところ。下げはシニカル
 ブラック、誕生日といわれて、思わず吹き消してのパターン。すごいね。

 

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