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＠銀座 博品館劇場(2012/5/8-13 10ステージ)
http://theater.hakuhinkan.co.jp/
全指定 前売5000円 当日5500円
原作：ウィリアム・シェイクスピア 脚本:ブルースカイ 演出：大掘こういち
美術;秋山光洋 照明:斎藤真一郎 音楽:楠瀬拓哉、伊真吾 音響効果：天野高志
振付:EBATO 殺陣:梶武志 ヘアメイク:山崎潤子 衣装プラン:恵美秀彦
演出助手:松倉良子 舞台監督:中西隆雄 制作:湯川貴正 制作デスク:井上悦子
宣伝美術：森田悠介 プロデューサー:千葉裕子
エグゼクティブプロデューサー:林三代子 企画・製作:る・ひまわり
出演：
佐藤永典 ：ロミオ、ハムレット(デンマーク皇子。甘党ばかりが集まる会会長)
堀越のり ：ジュリエット、スザンヌ(ホレーショーの劇団団員)
中村龍介 ：レアティーズ(オフィーリア兄。シスコン。ダンスマスター)
皆本麻帆 ：オフィーリア
岩崎大 [StudioLife] ：クローディアス王(卑劣。飛翔できる）
澤田育子[拙者ムニエル]：ガートルート（ハムレット母。熟女）、侍女
小林顕作[宇宙レコード]：ホレーショー(ハムレット従者。劇団を立ち上げる)
今奈良孝行[エッヘ] ：ボローニアス(オフィーリア父）、ダンス教師実は殺し屋
健人 ：ローゼンクランツ(ハムレット友。心を閉ざしがち)
金子学 ：ギルデンスターン(ハムレット友）
阿諏訪泰義：ロレンス神父(モノマネが得意)、医師
大掘こういち：オズリック、タンクトップを法外な値段で売る男
2012/5/13(日)晴 12:03-2:17PM(2'13)中段中央 客席6割(220？人)
客層：ほぼ全員女子。
客入れ：客席後方は空席。折り込みチラシ若干。パンフなし。物販。パンフ A5 26
ページ 1000円。ブルースカイ挨拶に笑い。プロマイド500？円。
カーテンコール2回1分。
ブルースカイ脚本、大堀こういち初演出のシェイクスピア原作公演。と曲者演劇
ファン垂涎の公演と思いきや、お客の(たぶん）ほとんどはイケメン俳優ファンと
いう。
舞台。灰色の石段、両側に高い壁。壁は移動して、城壁、バルコニー、地下室など
種々演出。
お話。モンタギュー家の一人息子ロミオは、ロレンス神父から「ハムレット」の
読書感想文を宿題として出されている。読んでもちんぷんかんぷん、登場人物達の
言動がぜんぜん理解できないのだ。仮面舞踏会の夜にであった美しいジュリエットと
敵対するキャピュレット家の娘と知らずに、いい感じに。見栄を張って「ハムレット」
の話しをすると、どんな物語か教えてほしいといわれ。かくして、うらおぼえの
ハムレットを妄想雑じりに語り始めるのだった。
奇天烈な内容思いきや、これが案配良くミックスアップ。ブルースカイ、やれば
できるんだという好舞台。２つの原作をほぼそのままに、意外な共通点で重ねながら
交互に上演。これが判りやすく、両作品を楽しめるようつくられてて感心。有名な
台詞やポイントはきちんと織り込みつつ、それっぽいムードの創作部分を追加。
ブルースカイらしい飛躍した遊びも随所にあるけど、これもちゃんと原作人物や
背景に繋がり。王は鷹のように雄々しく飛べて、お坊ちゃまなハムレットは甘党、
ホレーショーはハムレットの狂気の演技指導のため劇団を立ち上げ。オフィーリア
は猿と結婚するよう親兄弟に刷り込まれていて、ハムレットと出会って猿(山田様）
を捨ててしまう。この場面で大人になる哀切と幸福を添える膨らまるとか。
ラストのハムレットとレアティーズの決闘はなぜかダンスバトルだけど、一層迫力
まし、毒と剣の卑怯さを際立たせて巧し。
エピローグを追加。ハムレットは死に際に一冊の本「ロミジュリ」を残し、ホレー
ショーは劇団で上演しようとオーディションを開く。これが縁で、一方の世界で
ロミオとジュリエットの悲劇的最後を迎えた俳優演じる男女が、恋の予感を感じさせ
ながら出逢う。小憎らしいオチなり。
大堀さんの演出はやるときはきちんとして、遊ぶときは遊ぶ節度あるもの。ブルー
スカイの趣味と、イケメン俳優を魅せるため、ダンスシーンが結構あり。ていうか
ハムレットはダンス修行でイギリスへ行かされるし。レアティーズ・中村龍介さん
はガンガン踊って、剣ならぬダンスの腕前を見せて、拍手を沸かせ。
大堀さん本人も我慢ならず？か出演。弱い心につけいるように登場する、タンク
トップを望外な値段で売りつける役で怪演。怪演といえば、主役の美青年美女達の
脇に立つ小劇場俳優達。常時斧を肩に担いている、千○真一顔のダンス教師・実は
そのまんま殺し屋演じる、今奈良孝行。熟女ムーディを垂れ流す、澤田育子。
堂々と卑劣漢を演じてむしろ清々しい、岩崎大。ハイテンション、ハイスピード
だけど冷静、小林顕作。
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