＠上野 上野ストアハウス（2024/01/24-28 6ステージ)
全自由 前売・予約4500円 当日5000円 学生3000円
脚本：清水邦夫(1983年) 演出：西沢栄治 舞台美術：袴田長武
照明：千田実 音響・音楽： 渡辺禎史 舞台監督 ：白石定
衣装：大嶽典子 演出助手：永田涼香 イラスト・宣伝美術：やまなかももこ
写真撮影：宮?勝、亀沢俊臣 映像撮影：小口宏 プロデューサー：木村真悟
制作：木村紀子、小形知巳 主催：有限会社ストアハウス + 龍昇企画
助成：公益財団法人歴史文化財団アーツカウンシル東京 【東京ライブ・ステージ
応援助成】 第六回江戸まちたいとう芸楽祭・演劇連携公演
出演：
龍昇 ：吉村平吉(69)
塩野谷正幸[流山児★事務所] ：吉村右太(63 平吉の弟）
松永玲子 [ナイロン100℃] ：中平敏子(48 塩子の叔母）
小野健太郎[劇団Studio Life]：河崎清二（29 医師）
関根麻帆：塩子(32 舞台女優・平吉の亡き息子の内縁の妻）
2024/01/24(水)晴 7:00-9:15PM(2'13)最前方 客席9割(110人)
客層：ベテラン中心の2世代、男性過半数。
客入れ：感染対策。手指消毒任意。整理券配布 開場時25人。通常客席。
当日パンフ A4 3ページ。物販なし。カーテンコール1回 写真撮影とSNS拡散願い、
役者とロビー面接可。
1983年初演、多くの劇団で上演されてきた作品。
舞台。抽象の居間。パースが効いた木の柱の列、グレーの床はゆるやかに立ち上がり
、奥壁に。奥では横張の角棒が2本渡り。全体は斜に置かれ、さらにやや下手側に
傾斜、また客席側の庭から上がる台が置かれ。
お話。老いた元教師・平吉の家に、亡き息子の内縁の妻・塩子が訪ねてくる。平吉を
金銭的に頼りにしている弟、塩子の叔母、塩子と結婚を望む医師も加わり、家を巡る
交流が始まる。手前勝手なばかりに剣呑なムードになるが、やがて打ち解ける彼ら。
絆が芽生えたかと思われたが、それぞれの孤独は根深く、思い掛けない次第となり。
龍昇ら座組が観たいな動機も、さすがの清水邦夫戯曲にまいる、震えるねこ。寂しさ
に溢れ、人間味あるおかしみと鮮烈で美しい台詞を欠かさない。80年代の作品だけど
とても冴えていて、時代を感じさせない。端からだけど進むほど、キャラ毎の大変な
ドラマが浮き彫りになっていくのを、ベテランと中堅の役者たちはそれぞれの味わい
を活かし、ムードでなく、解像度高く演じ。そんな人達がそんな風に生きていくさま
を現し。狂気の熱さ(時に暑さ）、底にある哀しみもそれぞれ、重くし過ぎないさじ
加減には助かり。松永さん（先生と呼ばれ）、表情に次ぐ表情で女優大回転、面白い
／切ない。軽やかでいてキレのいい、小野さん、関根さん。老齢を隠さない、いい
感じのゆるさ、人の善さが伝わる、龍昇さん、塩野谷さん。
[月間一覧］