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＠人形町 日本橋社会教育会館ホール(2025/05/20 1ステージ)
全指定3900円
菊正｢鮑のし｣ 枕5+噺14分
小満ん｢近江八景｣ 枕6+噺22分
小里ん｢品川心中(通し)｣ 枕4+噺41分
仲入り12分
雲助｢元犬｣ 枕2+噺15分
一朝｢柳田格之進｣ 42分
2025/05/20(火）真夏日 6:45-9:22PM(84/休12/60)前方上手 客席5割（100人）
客層:ベテラン中心 男性過半数。
客入れ:感染対策 特段なし。当日パンフ A5 4ページ。今回はチケット先行販売なし。
菊正｢鮑のし｣
枕。祖母の奇行、まるで落語な物言い。師匠が出てる会では教わったネタはやらない
落語家の不文律、今日は4人で28のネタができない。それで困ることがある。
お話。亭主はぼんやり、かみさんはしっかりの定番夫婦。貧乏で米も買えない、
地主の息子の婚礼を幸いに一計を案じ、祝儀を買いにいかせるが。
ハンサム落語家だけど、与太郎はいい感じにヘロヘロ（女房は素直に歯切れよし）と
いい案配。早間のテンポもまた。
小満ん｢近江八景｣
枕。近江八景にちなんだ小咄、川柳など。
お話。遊女・紅梅と夫婦になる口約束をしたが、本心か疑い、占ってもらうことに。
見立ては別の男へ逃げてしまう、あきらめたほうがよいとのこと。納得いかず
「近江八景」がよみ込まれた、女からもらった手紙でもう一度占ってと頼むが…。
易者がノホホンとしながら軽く毒舌。テンポいい運びに江戸の風吹き。
小里ん｢品川心中(通し)｣
枕。昔、噺家仲間で積み立てて年一で芸者遊びの会をやっていた。会の決まり事
幾つか。悔しかったのは最期まで噺家とバレなかったこと(まるで売れない芸人）。
お話。品川の遊女、落ち目で金が手に入らず。いっそ心中して浮名を流そうと、
ぱっとしない貸本屋の男をチョイス。いざとなると怖じ気づく男を海に突き落とし、
後に続こうとするが、お客が金を持ってきたと引き留められて心変わり。
カラッとしてテンポよく、ずっと愉快。金造の情けない、ちょっと湿った感じもいい。
後半の馬鹿らしいドタバタと痛快な意趣返しの面白さは通しならでわ。
雲助｢元犬｣
枕。古今亭は早くに習う、道灌の次位。変わったペットを飼ってる人を訪ねてみた。
お話。願いかなって人間になった白犬。でも犬の癖が奉公先でも抜けない。
語りは無論、仕草、表情が抜群。前座ネタだけど、こんなに面白く見せるという。
一朝｢柳田格之進｣
お話。商家の主人万屋源兵衛と碁仲間の生真面目武士・柳田格之進。50両を盗ったとの
番頭の疑いに柳田格之進は覚悟を決める。主人は番頭の行き過ぎを責めるが後の祭り、
柳田格之進は返済のあと行方がわからなくなってしまう。
終始歯切れよく、厚情の程を湿らせずに覗かせていい味わい。説明にはしない的確な
心情語りもまた。終いは柳田の娘に縁談が決まっており、万屋源兵衛が償いのため、
嫁入り仕度万端を引き受け、両家ともに栄えるという、晴れやかなもの。