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＠新宿・THEATER/TOPS (1998/4/1-5 7ステージ）全自由前売り3500当日3800
原作：佐々木譲 台本・演出：高橋征男
出演：坂元貞美、山崎知子、佐藤祐四、石橋幸、仲野綾花、鈴木義男、田中優樹、
西原信行、浜崎琢磨、羽田勝博、松本公成、ヨコヤマヨシヒロ、宇佐美佳代、
文美香子、山口美紗、森川涼、伊東英正、金子拓也、柳原基史、高井梢
1998/4/4(土)晴れ 3:05-5:05PM 前方より 客席９割(140人）
客層：おじさまおばさま多し。着物姿の、帽子かぶりな、人達ちらほら。
客入れ：ゆったり埋まる客席がいい感じ。電話注意２回。浸ってる劇中場面で
電子音鳴らす、とんでも客あり。こまったものなり。
初見。原作、映画、劇団も知らず。ここは壮年な方が主宰してる劇団かしらん。
興味もったので、帰りに角川文庫の同名原作を買ったねこ。
舞台。下手に地上からの階段ある、地下のスナック。過ぎた時代の澱のような
雰囲気。壁に映画、演劇ポスター、チラシ、レコジャケ。中央、丸テーブルに椅子
３脚。壁際にビールケースでつくったベンチ。上手、カウンター。ブラックニッカが
いかにもらしい。招き猫が上段ちょこらんと。ラジカセＢＧＭはＰＰＭ、Ｓ＆Ｇとか。
お話。６０年代、闘争の際逃げ込んだまま、いつのまにかマスターしてる男（坂本）。
時代過ぎ、店をたたむとのオーナーの意向。全共闘崩れのライター、いまは主婦
らと歌舞伎町な常連客とお別れ飲み会を準備中。そこに１人の少女が逃げ込んで
くる。なにやら追っている暴力団、探りをいれる警察で争乱の戸外。その少女が？
やがて明かされる、のっぴきならない状況。男は少女を救うため、永い眠りから
自らを覚まして。
手応えある佳作。酷くも心優しき日本人達がなす、今の現実と夢のようなラストな
物語。挫折感と無力感にちと浸ってるな、人達の独特雰囲気。中盤、今時メロドラマ
してるよな男女、にはちと距離感じるねこ。それでも、人が人がために誠意を
尽くす、恥ずかしげでいて、いい感じは○。マスター（坂本）と友人のや○ざ（佐藤）
の結びつきは、男なドラマでうるうる若干。凪いだ海のようにのどかに過ぎる前半も
、来る嵐の予感に緊張感の糸が一本張られていて○、心地よし。ラスト近くの
脱出は、テント公演なら即物的演出でいけそうとか、つい考えちゃうねこ。そうせず
とも劇場出れば、リアルな作品世界なんだもんね。場所含め、公演企画自体が
○なり。
役者。適材適所な印象。坂本さん。目が◎。知ってしまってる悲しみとやさしさ感じ
させて、グー。佐藤さん。抑制した演技がかっこいい。逃げてきた女性役、山崎さん。
集中した演技で魅せてくれて○。