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＠新宿・THEATER/TOPS（1998/5/5-10 8ステージ）
全指定前売り3800当日4000
作：長谷川孝治 演出：谷口秀一 美術：吾郷順治
出演：山田辰夫、青山勝
1998/5/10(日)曇り 3:05-4:30PM 前方より 客席９割？(140人）
客層：老若男女。中年層の割合多し。 客入れ：特記なし。
'96年（11/19ｰ24＠THEATER/TOPS 8ステ）初演（作家自身の演出。毎夜青森・弘前
から深夜バスと飛行機で東京に通い稽古の超ハードスケジュール。生活は変えない
の信条あるにせよ、まあすごいとか思ったねこ。）今回は、吉本の若手演出でも知
られる放送作家の谷口さんの演出。キャストは一緒つうか、教師役は山田さんのた
めにある役だから、必然的。
舞台。グレーと黒で統一されたモノトーン。緩やかなカーブをえがく、壁に囲まれ
たマンションの一室。中央にソファセット。後方、雨垂れ沢山の窓（カーテン、初
演はブラインド）。上手壁に鏡と白い電話。その奧、玄関への通路に出目金の銀色
リトグラフ。確か初演はもうちと事務所事務所した風だったような。静かな佇まいが◎。
お話。家出した生徒のことで担任の教師（山田）が男親（青山）を訪ねてくる。大
きな「仕事」を間近に控えながらも穏やかに対する、ヤクザの男親。多方面にわた
る話題。どこか、たがが外れている？教師、その訪問の真意は・・
終演後、外が穏やかな世界であることに違和感。それほどに岸っぷちな会話に囚わ
れねこ。裏と表が等価に晒されたよな刺々しさ、まんまなおかしさ。この世の果て
まで見通したような話題の往来は、問答のように深く、性急で膨大。初演にまして
圧倒されねこ。でも、ちと疲れ。
狂気を内に秘めながら、それを見つめる主人公達のクール。その醒め具合が悲しい
山田氏が圧巻。崩壊してゆく自分を自覚、つなぎ止めようとあがく。これでもかと
追い込む真摯な演技◎。青山氏はもう、のほほんなホンキートンク時代からは想像
できない演技。山田氏の演技にしっかり正対してて○。