前頁 ] ホーム ] 一覧 ] 次頁 ] 


 絶対王様「黒い脳みそ」

 @下北沢・駅前劇場 (1999/2/4-7 6ステージ) 全自由前売り2500当日2700
 作・演出:笹木彰人 照明:森川敏子(M・P・K)音楽:秋山多恵子(ALBATROSS)
 舞台監督:村田康二 CG:檜山佐知子 美術:チエゾ 制作:芝居企画絶対王様
 出演:
 郡司明剛         :カズ(IQ220の英才!?、前世治療セミナー職員)
 岡本勲[ショーマ]     :三輪(自称博士、前世治療セミナー主宰)
 占部房子[チャリカルキ] :弥生(前世を知っているという、不思議少女)
 江澤克明[インターセプト]:二郎(いろいろと怪しいマニア、セミナーの桜)
 有川マコト         :北野(インディーズプロレスラー、匂いを感じない病)
 中村房代[方南ぐみ]   :霧子(一見普通、実はとり返しがつかないことを!?)
 加治木均[蹴飛ばすイシの行方] :シドニー(パンクバンドの人)
 明樹由佳         :月壁(劇団座長、怪我をして引退、セミナーの桜)
 山本満太[ショーマ]    :原田(ダンプ運転手、友達ができない)
 笹木彰人         :うんば(IQ280、カズの友達。ねじが外れてる。)

 1999/2/6(土)晴れ 7:40ー9:15(1'35) 中段より 客席超満員(160人)
 客層:20才代中心にとりどり。男女半々?。
 客入れ:荷物預かり積極的、受け渡しもスムーズ。開演ぎりぎりに入場したねこ。
 招待席?を割り当ててもらえてラッキー。

 久しぶりにみるねこ。GGフェス出場もきまったよし、ゲストもあってか?盛況な
 場内。舞台。椅子代わりのBOXがぽつぽつあるだけ。あとは黒幕。

 お話。催眠術で退行、前世まで遡ってトラウマを除く、前世治療。セミナーの主催
 者2人はインチキ!?、外させてもらうとかいざこざ。続々60万も振り込んだ分
 の深刻な悩みと得体知れなさをもって受講者到着。いざこざおこすセミナー員を
 胡散臭く思った受講者達。ウソを仕掛け、ペテンか確かめようとするも、頼んだ女優
 というのが、桜のバイトだからなんもならず。その間、淋しいおじサンががんばろうと
 する、しんみりとほほ挿話があったり。

 なんだかんだの催眠も×。なんだこりゃと不平不満続々。どたばたしてる間にしゃれ
 にならない事実発覚。夫を半殺、罪の意識を拭うためにきたとOLが告白。周囲は
 まっとうに慰めるも、それって別に前世治療じゃなし。もう帰ると言い出す者を
 押し止めて、こんどは主催者の告白。前世をみることができる特殊能力を相棒がも
 ってた。スポンサーの金持ち達は来世への保険のため、輪廻を遡り、前世をなん
 とかしたいと考えている。事故で閉ざされた能力を開放するため、縁の者な貴方達
 が必要。協力すれば300万の報酬をだすと。身に覚えがない彼らも、謝礼がでる
 なら、と一転?しぶしぶ?協力。

 最後の手段、部屋の空気抜き・極限状態で前世の記憶を覚醒させる装置が始動。
 そこに前世で報復殺人をした記憶をもつという不思議少女が告白。半殺しの男は
 自分の双子の兄。今日はかつての妻であるOLに兄の復讐にきたと。制御装置を
 もって少女は部屋に閉じこもり。装置を止めるべき時間過ぎ、酸欠に次々と倒れ
 伏す人々。南無三宝。男は覚醒。もともと前世なんか見えず、引っ込みがつかなくて
 嘘をついた記憶を取り戻す。おひおひ、なんだそりゃな。少女が立てこもった部屋に
 先客でいた・かつて前世治療でいかれてしまった男が覚醒。彼に説得され(たのか
 な?)不思議少女は心かわり。みんな助かってよかったね。

 ゆるい雰囲気、荒っぽい展開。設定やどんでんがえしに新味なし。なるも盛り上げ
 盛り下げて楽しませるつぼを心得。直球だけじゃない、ふざけたような力の抜け
 具合もあり、ふーんねこ。なんか妙に濃く謎めいたキャラへの郡司さんの子供じみ
 たつっこみとか。

 本はもうなんか壊れてる。興味をもたせ、さんざ引っ張った末にセミナーの真相が
 そもそもうそでした〜な脱力なこだわりのなさで終える、肩透かし。これとギャグ
 展開は復讐の挿話を浮立たせるがため?とも思えど、そちらもあっさりとけりを
 付けてオシマイ。なんだかなあ。でも、いい加減さ、胡散臭さがあって面白いねこ。
 伏線つきのサスペンスを笑いと涙忘れずにな、小劇場エンゲキの1パターン踏み
 つつ、それにこだわらないとこが個性ではあり。

 役者。役者芝居で引っ張るシーン多々。中村房代さん。外観に似合わぬ、身も蓋
 もない少女の残酷さを見せて○。他の役もみてみたいところ。上記、郡司さん。
 ちょろちょろした言動に思わず笑うねこ。

 [月間一覧