＠新宿 シアターアプル(2004/6/30-7/5 9ステージ)
http://www.theatre-apple.co.jp/index.htm
全指定 前売6000円 当日6500円
作：いとうせいこう、井上ひさし、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、筒井康隆、
ブルースカイ、別役実
演出：ケラリーノ・サンドロヴィッチ[ナイロン100℃]
映像：上田大樹、筧昌也 美術：中根聡子、安齋肇、しりあがり寿、なんきん
舞台監督：比嘉正哉 照明：佐藤啓 音響：水越佳一［モックサウンド］
衣裳：今村あずさ[SING KEN KEN] 映像：上田大樹 楽曲製作：ナカムラテツオ
演出助手：坪田 塁 宣伝美術：坂村健次[ブロッケン]
主催：テレビ東京、株式会社シリーウォーク
企画・製作：株式会社シリーウォーク 制作：中山宏子、山本ひろみ
出演：
いとうせいこう
くりぃむしちゅー(上田晋也・有田哲平)
住田隆[ビシバシステム]
原金太郎
三宅弘城[ナイロン100℃]
村杉蝉之介[大人計画]
池谷のぶえ[演劇弁当猫ニャー]
憩居かなみ、
FLIP-FLAP(YUKO・AIKO)
エレキコミック(ゲスト)
2004/7/4（日）晴 2:00-4:20PM(2'20) 中段より 客席ほぼ満員？（700人）
客層：20-30才代のお笑い好き、演劇ファン中心に幅広く。中年層も結構。
客入れ：当日券ありそう。舞台幅一杯に3面スクリーン（両脇は同映像）、最前方は
見難いかも。開演定時からコント映像投影、2時間の本編終了後15分のおまけコント
あり。チラシ束は輪ゴム止め。折り込みパンフ。A4 3ページ。挨拶、データ、予定
物販。パンフ(B6小型版 1000円 手ぬぐい付き1500円)。1回目公演のDVD予約中。
豪華メンツでのコメディショー、第２弾。役者を入れ替え、前回の出演者は映像で
出演。
舞台。三面の巨大スクリーン壁。中央はまわって、二階式装置へ転換。
お話。未完成の座員出演映画完成を迫られる、居残り劇団員。どこまでが芝居なのか
、リアルなのか判然としない追加脚本。役者達も好き勝手に演技して暴走。そんな中
、とある女優が二人いるような奇妙な言動をしたりして。
連鎖に繋がったオムニバスコント集。大量投入される映像が特徴。前回のような、
素人を含めて特異な役者はおらず、劇団中堅＋お笑いタレントで手堅い布陣。シーン
個々に面白く、ケラも巧みに構成するけど、物語部分はとってつけた感あり。それ
よりねた、もっといえばキャラ芝居が前面。死亡前提の救出劇「生首」など、ブラッ
クな味わいのナンセンスが中心。ブルースカイ、ケラの真骨頂なり。ちと荒くれた
笑いの筒井作、エスカレートするナンセンスの別役作（アニメのとか）もまた楽しい
ところ。井上ひさし作は不明なり（無題の雲映像はあり）。
役者。池谷さん、相変わらず意味なく居丈夫、放言三昧。上田さん、ひたすらに
冴えてつっこみまくり。有田さん、いるだけで緩い笑いを誘い。
主なねた 覚え書き（作家名とタイトルがわかんないねこ。）
・映像 ＴＶ番組「グットモーニング」 なんでも先走りして話してしまう女性アナ
（池谷）、鼻っ柱を折られるメインキャスター。
・映像 天下の団五郎一座の記録がない、可笑しいと花菱（いとう）。何が合ったと
聞かれて、車いす上の先生（いとう）、それは「キネマ作戦」
・映像 かっとび
・口上 仮座長・原が画面に文句をスクロールしながらまくし立て。時間がないごめん
と宙乗りで（かっこわるく）空を飛びながら、引っ込む原。
・映像 三国志フィルム。
・芝居 今のフィルムにスター座員がでていると、姉さん役者（池谷）。１０分ほどで
製作がとまっている短編を２時間の長編にしなければいけない。不可能。しかし、
舞台で場つなぎのために、同じ場面をリフレインする役者のためになんとかしないと
なんだかんだともめている場面は劇中劇、の劇中劇？の撮影。監督の上田はダメな
役者達へダメだし、毒舌。キレル三宅。も撮影場面、やっと７分だと監督・座付作家
の花菱。若手女優がバク転しながら、お先しますと帰り、三宅となんかいい感じを
醸して退場。妙なコミュニケーションをする座員達。
芝居ができない・村杉を励ますＹＵＫＯ。数珠と三角巾を頭につけて、お似合い。
・暗転 スーパーイルージョン・ショーと、ラジオでの見えないけどすごそうなマジッ
クショー。
・芝居 楽屋 ラジオマジシャンの三宅がショーを終えて。いつまで続けられのやら。
三宅は瀕死の状態に。悶絶しながらも華やかにマジックをしてしまう。
・芝居 疑われていた、つっぱり男子学生・住田は捕まってしまう。しかし、えん罪と
わかり、校長に判らせるために一計を案ずる原先生。住田が捕まってまでかばった
女子生徒・YUKOはしかし、どうやっても住田が嫌い。恋人も友達もだめ。なんとか
住田のためにと、デートしてくれと土下座する先生。半狂乱になって拒絶する女子
生徒。脅迫まがいにさらに迫る先生、やっぱり拒絶。情けない住田は捕まったまま。
どんどんエスカレートする先生と女子生徒。
・映像 広告業界っぽい男女ビジネスマンが歩く。
・芝居 映像の男女、部屋の中央には、バネの頭に愉快な顔で笑う顔をつけた人形。
クライアントは名前を要望している。もったいぶりながら、ナンセンスでポンコツな
宣伝会議。
・映像 スターＹＯＵがデタラメなインタビュアーにコメント。
・映像 原爆と戦争の映像に、エノケンのアイラブユー♪の音楽。女性歌手と稽古場で
デュエット。
・芝居（ブルースカイ作） 瀕死の戦士達がやってきたのはレストラン。水をくれと
原。最後の食事だからと、メニューにこだわる男性二人とカップルの戦士。原は水が
もらえればいいだけなのに、もらえない。
・映像（筒井作） 映画の撮影現場。怖がる役者・村杉に迫るちんぴら・三宅。怖がり
すぎて、とんちんかんなことを口走る村杉。村杉逆ギレ。本気でショック死して
しまう村杉。
・芝居 電信柱が上手。ゲスト登場。ねたをやってもらう、いとうや原、姉さん役者は
二人にまとわりついてコメント。やりにくい。コント・銭湯、演劇部。
・映像 三国志フィルム？。ばからしくてやってられないとＹＵＫＯ。有田はロビー
やらを歩いて、舞台を捌けた役者らをライブ中継。
・映像（別役作） アニメ。ソロロポロンテニカタバト…と一人語りの村杉。どこか
違う、聞いてくださいと呼び止めて、聞かせる村杉。いやがる相手と喧嘩沙汰。
どんどんブラックにエスカレート。
・芝居「生首」（ブルースカイ作） 子どもが誘拐され、嘆く両親。警視庁特殊隊が
対応、救出訓練を始める。でも、すでに子どもは殺されて、生首になっていることが
前提。ちょっとまってくださいよ。身柄の「一部」を確保？。勘違いの特殊隊はます
ます間違って、ブラックナンセンスに暴走。監督がダメをいれる。
・映像 三国志の続き。雲をひたすら撮った無題な井上作。
・芝居 YUKO、鏡に映る自分（AIKO）と鏡像演技、しだいずれて。
・芝居（別役作？ 上手に電信柱あったよな）。農業の片手間に芝居をしているの体で
演出。村杉は仏様スタイルは自分に似合わないと文句、これに世話をやいてくれる
女優を嘆く。奇妙な言動がみられたこの女優。実は双子だった、もう一人は亡くなっ
たが、でてきてしまったとようだと三宅座員。一座出身のハリウッドスター・デリバ
リー中村のこと。彼がでている、ねばねばしたサムライの映画のことを想像する。
・映像 デリバリー中村のずっこけ講座。三つに分類される、派手、地味、どちらでも
ない。こけの達人ヨーゼフ・きたろうの模範演技。映像でこけ（事故）シーン。
・芝居（ケラ作） 探偵と馬のカールを探す男。カールと男の思い出。したり顔でやっ
てくる池谷。みつかって、喜びの半端なミュージカル。喜びもつかのま、結局見つか
らないカール。ナンセンスなロードムービー展開へと。
・芝居 デートしていた恋人は、当人の弟、のみならず父親、ありえないことに母親。
今のあなたは一体だれ？。ごめんなさい、友人です。カールを探す男が乱入。こん
にゃくをもってくるウェイトレス。誰のものか判らなくなる回想シーン。映像 ビル
の上に馬カール。寝ころんで（見上げるの体）で、落ちるなと馬に呼びかける男達。
・映像 こんにゃくのロードムービー。轢かれても復活、やがて増殖。
・芝居 三国志のきちがい吹き替えで「生首」の続編にしようとする劇団員達。村杉が
肩をもこもこと低周波マッサージしながらでてくる。村杉に謝る女優ＹＵＫＯ、亡く
なった姉が村杉に取り憑いていた、だから一緒にいたと。冥界へと妹を誘う姉。
ずっこけろ青年と村杉へ呼びかける座長。役者を殺めるな、２時間よく生きたと役者
達へ、座長の労いのメッセージ。
・映像 エノケンのアイラブユー♪。女性歌手と稽古場でデュエット。
・エンドクレジット
・おまけ コント 「生首」の台本台詞に、いかにぼけるかで点数（○×）付け。
全体のつっこみは上田さん。
・おしまい 帰ってくださいとスライド。
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