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＠北千住 THEATER1010(2006/4/15-30 14ステージ)
http://www.t1010.jp/
全指定 S席8000円 A席6000円 千住席1010円
作：唐十郎 演出：三枝健起
美術：朝倉摂 照明：沢田祐二 音響：高橋巖 舞台監督：澁谷壽久
音楽：三枝成彰 衣裳：原まさみ 振付：大川妙子 演出助手：豊田めぐみ
舞台監督：澁谷壽久、野口毅 音楽：三枝成影 宣伝美術：薬師神親彦ほか
プロデューサー：高橋康夫 企画製作：THEATRE1010
出演：
三田佳子 ：いちよ（一葉）、もろは（双葉）
松田洋治 ：アキヨシ
大澄賢也 ：大貫（いちよの夫）
金 守珍 ：かじか
十貫寺梅軒：中年男
パンタ ：野口医師
岡田栄美 ：千賀
中田寿輝 ：消防団員
青山さゆり：女
大鶴美仁音：マホロボ（オルゴールに潜むジゼルの幻し）
大久保鷹 ：殿
2006/4/30(日)晴 2:05-5:02PM(60/休21/91) 1F前方上手 客席8割(550?人)
客層：中年女性中心に幅広く。親子夫婦連れ多め。
客入れ：当日券あり詳細不明。GW最初日曜のルミネ内でエレベータ満員、エスカレ
ータへの誘導あり。折り込みパンフなし。物販。A4縦半分 15ページ 800円。
演出ほか解説兼挨拶。三田佳子×朝倉摂退散収録。カーテンコール2回5分。演出・
三枝氏と唐十郎氏を舞台に呼び。美仁音さんは唐パパと並んで礼。
82年初演(緑魔子,柄本明,清水紘治）、98年改訂再演（飯塚澄子,堀本能礼,稲荷
卓央） 今回、三田佳子起用、踊り子・マホロボ(唐十郎長女演じる)シーン追加、
NHKで唐作品を手がけてきた三枝健起演出にての2演。
舞台。中央に古び煤けた木造アパートの一室。下手ベニヤ引き戸の入り口、正面
ガラス窓の左に炊事場、右の壁際にクローゼットと鏡台。廊下設定の舞台手前を
回って、上手薄汚れた共同トイレ。ドアを手前にして内部がみえ。
下手外からアパートの裏側を回り、上手側にあがるスロープ。あたりに木立、
ちょっとした森となり。唐のテント舞台アイテム満載の装置に、ほほえみねこ。
お話。日暮里。キャバレーにつとめる女は、転勤とお見合いが迫っている不倫相手
の男とゆく方思案。そんなところに、女の亭主は男に金をせびり、キャバレーの
オーナーは女にアプローチ。面倒千万。結婚詐欺とばかりになじられ、おろおろする
ばかりの男。ふと便所へ向かった女はそのまま自殺。そこに、彼女とうり二つの男の
姉が入れ替わるようにやってくる。自分の面影を、キャバレー女の中にみたのでは？
とクールに責め句。面影？！、姉のオルゴールから踊り子の幻もまた消えてしまって
いて…。
「青い鳥」の挿話がモチーフにあるとか。生まれる前の子供らは誕生後の境遇は
明確も、恋の相手は不明。運命で結びあっていても、チャンスがなけりゃ出会えない。
悲恋、純愛をテーマに、謎めいた女と奇天烈な野郎どもが繰り広げる、妄想の物語。
エグ味を抑え、叙情性豊かにした旨み仕立て。こなれた役者演技がそのブイヨン。
複雑も、唐作品にしては直球でわかりやすし。出会いを願いながら荒波に乗り出す
誕生前の子供達と、残酷な現実と暴風雨に曝される主人公たちを重ね。詩情豊かな
言葉と、本水の暴風雨と野郎どもら即物的な荒くれぶりがともあり。唐らしい混迷が
ロマンティックで素敵。
役者。がぶりよつの充実感。三田さん。ピュアとクールな真逆キャラを演じ分け。
女優魂を感じさせる入れ込みぶり。いちよが緑魔子を彷彿とさせ。本？演出？故
かしらん。狂気と危うさがもうちと入るといいけど、この上は贅沢すぎるな望み。
松田さん、盤石。大澄さん、粒だちよく健闘。アングラお手の物の2人は楽しそうに
舞台で遊び。唐さん長女・美仁音さん。凛とバレリーナ、てへへ笑いもキュート。
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