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 スパイラル制作 POWER OF ART DANCE SERIES VOL.1
 黒田育世「うみの音(こえ)が見える日」

 @表参道 スパイラルガーデン (スパイラル1F)(2012/3/27-28 2ステージ)
 http://www.spiral.co.jp/f_guide/garden/index.html
 全自由 前売3500円 当日4000円

 演出・構成・振付・出演:笠井叡
 音楽:松本じろ 衣装:荻野緑 宣伝美術:杉 怜  写真:市川勝弘
 映像ドキュメント:山城大督 主催:株式会社ワコールアートセンター
 企画制作:スパイラル 制作協力:天使館、ハイウッド
 出演:黒田育世
 朗読:尾崎若菜、川上晶子、山口奈緒子

 2012/3/27(火)晴 8:31-9:37PM(1'05)正面前方 客席ほぼ満員(180人)
 客層:大人寄りにとりどり老若男女。ダンス、映画演劇、アート好き集合。
 客入れ:整理券なし先着順入場。開場時で4.50人。正面桟敷2、椅子5列。
 サイドに2,3列15人分。正面中央(〜下手)前方が見易し。
 折り込みチラシそれなり、パンフ A5 3ページ。挨拶、クレジット。
 シリーズ第3弾は来年3月 上村なおか×森下真樹。カーテンコール2回1分。

 青山スパイラル1F奥、3階までの吹き抜け+大回廊特徴のスペース活用の
 ダンスシリーズ第一弾。

 舞台。円筒ホール中央床に白い平台。上手に朗読者3人、下手にギター奏者。
 構成。日本書記?=八百万の神の名を節をつけて発しながら、刻むように独舞。
 同伴奏は女子高生コス・トリオ地謡でも奏され。日本書記とも併せてギター音、音楽、
 またメンデルスゾーンオケ曲で伴奏。

 ・AKB48 ヘビー・ローテーション♪。駆け込んで黒田、笠井デュオ。終始後ろ向き、
  腰を低め。小刻みな手ぶりとゆったりとした全体。剽悍なダンス。

 ・暗転、大きく潮騒。黒田、がっつり舞踏独舞。手振りまじりにゆっくりと歩行。
 「朗読」女子高生コス・3人が地謡めき、日本書記?に節をつけ、力こぶに朗読。
  ギターから地を這うような低音。文節のくぎり毎で人形めいた動き、音に呼応して
  目をむく歯を剥くなど表情つけ。時々ノンコントロールにトランス状態〜
  我に帰るなとみてとれる様子を繰り返し。
 ・無音。床に崩れては立つを繰り返し。
 ・ギター伴奏。力みがややほどけて独舞。バレエ出自の伸びやかな動きと
  舞踏が融合。

 ・起立。ぼそぼそとトーク、と突然日本書記の力こぶに朗読はじめ。神の名、
  国の名を発話しながら所作とポーズを刻々と変え、体操めきながら連綿と独舞。
 ・黒田、舞台から引っ込み。女子高生コストリオの地謡。

 ・それまでの白からブルーへ衣裳変え。回廊を舞いながら歩行、伴奏はメンデルス
  ゾーンのフィンガルの洞窟♪。照明は一面のブルーで水底の体。リズムに任せて
  舞踏からモダンダンスへ変えて踊り。メロディに乗り、音に合わせパッションと
  激しく所作。
 ・倒れて、激しく息をする。女子高生コスの3人が脇に立ち、セーラー服を掛けて
  あげる。
 ・客出し音楽は再びAKB48。

 プリミティブで圧倒的な力強さ、土着感は薄く蒸溜されたよなストロングスタイル。
 舞踏な動きを連綿。伴奏は日本書記ら創世の物語の朗読。神や国の名を刻むように
 自らも発話しながら所作。伴奏はトリオ朗読でも行われ、黒田を見守るような役目も
 果たし。タイトルと演出される海は生の起源なれど、3.11以降は逆しまに破壊と死の
 悲痛さが伴い。けど、祈祷、願いの儀式のよう創世の詞を唱え、死ぬほどに踊る
 黒田育世からはそんな叙情を越えた力が感ぜられ。純化された生の源みたいな、
 それを創出なしたダンスというか。もう一回体感したかったな、ねこ。

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