＠初台 新国立劇場小劇場（2012/10/29-11/18 20ステージ）
http://www.nntt.jac.go.jp/
全指定 A席5250円 B席3150円 当日のみZ席1500円
作：アーサー・ミラー 翻訳：水谷八也 演出：宮田慶子 美術： 長田佳代子
照明：中川隆一 音響：長野朋美 衣裳：加納豊美 ヘアメイク：川端富生
歌唱指導：伊藤和美 演出助手：渡邊千穂 舞台監督： 堀 吉行
芸術監督： 宮田慶子 主催：文化庁芸術祭執行委員会、新国立劇場
出演：
池内博之 :ジョン・プロクター
栗田桃子[文学座]:エリザベス・プロクター（ジョンの妻）
鈴木杏 :アビゲイル・ウイリアムズ（召使い）
深谷美歩 ：メアリー・ウォレン
檀臣幸[青年座] :サミュエル・パリス牧師
奥泉まきは[劇団ひまわり]:ベティ・パリス（サミュエルの娘）
田中利花 :黒人奴隷ティチューバ
磯部勉 :ダンフォース副総督
亀田佳明[文学座]：ホーソン判事
浅野雅博[文学座]:ジョン・ヘイル牧師
チョウ･ヨンホ ：ポプキンズ
武田桂 ：ヘリック署長
佐川和正[文学座]：エゼキエル・チーヴァー
関時男[劇団昴] :ジャイルズ・コーリイ
戸井田稔[文学座]：フランシス・ナース
佐々木愛[劇団文化座]:レベッカ・ナース
日沼さくら ：マーシー・ルイス
梨里杏 ：スザンナ・ウォールコット
木村靖司[ラッパ屋]:トマス・パットナム
松熊つる松[青年座]:アン・パットナム夫人 サラ・グッド（トマスの妻）
2012/11/04（日）晴 1:00-4:45PM（1'28/休16/1'02）前方中央 客席ほぼ満員（330人）
客層：中年層最多の大人客席。女性過半数。
客入れ：バルコニーZ席は半分の入り。正面13列、両サイド2列。折り込みチラシ
少なめ。パンフなし。物販。パンフ B5 800円。カーテンコール2回2分。
17世紀、アメリカで起きた魔女狩りの実話をモチーフにしたという、アーサーミラー
戯曲上演。
舞台。覆いかぶさるような木製の壁、はそのまま床に繋がり、手前両端がめくり
上がり。
お話。農夫プロンプターは妻が病弱のため、召使いアビゲイルと不倫関係に陥って
しまう。アビゲイルは厳格な清教徒として罪の意識に耐えがたく、エリザベスに
取って代わるため魔女として告発する。魔女への恐怖が底にあり、たちまち村は
恐慌を来たす。アビゲイルはそれに乗じ、友達の少女達とともに悪魔憑きの大芝居を
打ち、魔女狩りの嵐を巻き起こす。大勢の人間が捉えられ、裁きを担う副総督
ダンフォースは社会の秩序を守り、法の遵守を正義として強権を振るう。
プロンプターもまた捉えられ、絞首刑の判決を受けてしまう。
狂っても冷静、恐慌を描くに個々の思惑と心理をくっきりと描いて見もの。後半、
副総督が社会的正義を第一に、個々人を踏みにじる愚行の冷徹さには鳥肌ねこ。
演出は終始緊迫の糸を緩めず、ドラマティックに展開。まさにるつぼと客席を舞台の
狂乱に捲き込むかのよう。少女達がパニックに襲われる場面などとりわけ。
役者達は全員野球、かつ個々個性を遺憾なく発揮。新国立劇場研修生出身の若手から
新劇のベテランまで好演して、がっつり見応えあり。
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