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＠駒場東大前 こまばアゴラ劇場(2015/8/26-30 6ステージ)
http://www.komaba-agora.com/
全自由 前売当日とも一般2800円 ペアチケット4900円 ユース（25歳以下）2000円
プレビュー(8/26)2000円
脚本・演出：田辺剛
舞台監督：山中秀一 舞台美術：川上明子 音響：小早川保隆
照明：葛西健一(GEKKEN staff room) 衣裳：南野詩恵 演出助手：角谷麻衣
制作補佐：山口茜 イラストレーション：岡。林真由子
コーディネーター・通訳：美里（いきもんずでざいん）
主催：下鴨車窓、三重県文化会館（三重公演）
共催：京都芸術センター（京都公演）
協賛：(公財)八尾市文化振興事業団（大阪公演）
提携：（有）アゴラ企画・こまばアゴラ劇場（東京公演）
助成：芸術文化振興基金、アーツサポート関西
出演：
藤原大介[劇団飛び道具]
柏木俊彦[第０楽章]
福田温子[てがみ座]
飯坂美鶴妃[枠縁]
菅一馬[デ]
2015/08/28(金)小雨 7:01ｰ8:37PM(1'36)中段上手 客席9割(40人)
客層：男性7割、中年層多め。
客入れ：入場時20人ほど。雛壇に4列。ほぼ定時開演。折り込みチラシそれなり。
パンフ A4 3ページ。物販未確認。カーテンコール1回。
京都の劇団、海外を含むツアー最終東京公演。
舞台。横断する大小ゴミの列。中央にうつぶせの女性死体。窓枠がその傍ら。
下手手前に手紙をいれたガラス瓶、上手に旅行鞄。
お話。工業地帯の湿った安アパート。映像作家は倹約しながら新作の準備を進めて
いる。孤島の夫婦、夫は瓶詰めの手紙を集めるの大事、ある日女が流れついてと
いう。流れてきたのはリアルに死体だったのだが。
しっとりムーディの独特に、劇的な重層や演出の詰め込みがスパイシーな舞台。
醒めてみた夢の景色と、アパートの日々と映画の虚構場面、それぞれの男女の
有り様が重なり。さらに虚構が現実を侵食、呑み込んで、しかし仕切れず現実へ
戻ったりと意地悪。アパート、入江、島の浜辺と脳内トリップを誘う不思議。
不思議と言えば、演技のバランスをちぐはぐにして刺激的。手紙文章への情熱、
日常会話の寡黙とか、役者個々でも変奏。物語や感情に安穏と浸らせない試みを
興味深くみるねこ。
トークイベント 8:39-9:09PM 7割方居残り
長田育恵[てがみ座]、田辺剛
田辺 長田さんとの出会い。城之崎演劇祭で2劇団が参加。作品の印象とし「作法」は
離れている自覚がある。違うアプローチから見てもらうと、作品の奥行きが増す
かなと。
長田 作法の違いはあるがモチベーションは同じでは。物語の景色を書いて、
旅にでる。レイヤーがいくつもあるが、人の内面を描くより、景色やにおいが
立ち上せたい。開演から終演までどれだけ遠くへいけるか、という感覚が好き。
どぶ川から湾、島に渡って帰ってくる。死人を道しるべにして。
クレオール、入江とか入り交じる場所がいい。現実と虚構、男と女。手紙では
饒舌なのに、現実は変わらない。
田辺 北村想さんはどこまで連れていってくれるのかと言われたが、それがどこまで
できるのかと思いながらつくっている。
長田 演劇の面白いのは見るものの空想力によって広がること。物語ろことで
詰まらなくなることがよくある。縁にいるという面白さ。舞台に横たわっている
女性が起きあがるのはとても劇的で、そのわくわく感と、起きあがってしまった
寂しさがある。
田辺 死体はやがて消えるが、遺体があってことを留める記憶をどうアウト？
するか。事故があった道路に絶えることなくある、手向けの花をみるときの
「共有」「交流」の体験について。
長田 自分も痕跡からメッセージを受け取ることがあって、「交流」が作品の
モチベーションになったりする。
田辺 テーマの一つに死者をどう弔うかがある。長田 主人公が映像作品を断念した
ことについて。あの構想は最初からあった。作品を断念しても作品は止まらない。
逆転してフィクションに生かされることがおきる。カフカは現行を燃やせといった
のに残されて、極東のはずれで作品が上演されたり生かされている。
自分も忘れていた作品が、日本のどこかで上演されている。
田辺 手紙の瓶は別のモチーフ、手紙が現実を浸食しているという。
長田 螺旋の縁を見ているが、ジレンマを感じながら、底に暗いものがあることを
知ってもいる。戦前、地図から消された島があったことも。
田辺 毒ガス製造の島のエピソードも直接ではないが入っている。
質問Q1 福田温子さんの外部出演はどうでしたか。
長田 女優はみなファン、でも私ならこうすると思うところがあって後ほど。
てがみ座では物語に拘束されてしまうが、役がない分プレーンな演技が見られた。
田辺 土台から違うのをどうするか悩んでいました。
長田 声の距離感、小さな空間なのに張っている感じはなぜ。
田辺 幣束しているが外の感じも出したくて。リアルな距離感がわからないので。
ちぐはぐ感は不思議なことになっちけばと。感情のドラマではないように、
人間のドラマではなく。
Ｑ２映像の場面を平行していたが重い入れは。
虚構として演劇より映像がいい。演劇と違って、完成した後は介入（手直しなど）が
できない。一人歩きをすることになるので都合がいい。
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