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　スタジオアーキタンツ 伝統と創造シリーズ vol.11「nevermore　ネバーモア」

　＠渋谷　セルリアンタワー能楽堂(2020/01/17-18 2ステージ)
　全指定　A席(正面)6500円　B席(脇正面)5500円　C席(中正面)4500円

　演出・振付： 笠井叡　衣裳：萩野緑　照明：渡辺敬之　音響：市村隼人
　宣伝写真：熊谷直子　宣伝デザイン：坂本陽一
　主催／企画制作：セルリアンタワー能楽堂　企画制作：スタジオアーキタンツ
　出演：
　津村禮次郎（観世流能楽師)
　笠井叡

　影絵： 川村亘平斎
　逍遥： 甲田益也子

　2020/01/18(土）小雨 7:06-6:19PM(1'10)正面中段より　客席満員（200？人）
　客層：大人中心。女性7割。
　客入れ：折込チラシそれなり。パンフ B5 3ページ。カーテンコール2回2分。
　
　異種格闘？技なラインナップにて。
　舞台。通常能楽堂。客入れ時からベールをまとった逍遥が客席付き。
　構成。
　恋人を失い、不安定な男のもとへ大鴉が現れ、狂気へ堕としてくポーの「大鴉」と
　アメリカ西部で起きた一家殺人事件、犯人2人のドキュメンタリー カポーティの
　「冷血」をマッシュアップしたよう。　

　・語り。日本には死体が似合う場所がない。アメリカの砂漠のハイウェイとは違う。
　・カントリーソング。全身白衣装の二人、視線を交わさずとりどりに
　　コンテンポラリーダンス。いつのまにかシンクロ、コンタクト、また離れ。
　　モノローグ発話、呼吸音。
　・逍遥はぶらりと客席を立って歩行。2人が出会い物語めく。
　・逍遥、手を上げて客席通路をフワフワと歩行。舞台面、上下装束の津村。
　　ピアノソナタ。お能の手、足所作で歩行。上手奥、戸切口から笠井。
　　出会い、相互に踊り、次第激しく。笠井七転八倒、津村はすーと能楽所作。
　・舞台正面下から、逍遥「私はあなたの人形ではない！」と叫び。2人、足をドンと
　　落としながら歩行、舞い。
　・貴婦人然とドレス姿の2人、並んで床座り。譲り合い。問答、生きるの反対は何？
　　死ぬではなく、殺す。
　・R&Bバラード。舞う2人。テクノ、ユーロビート等曲を変え、発話まじりに踊る。
　　殺人こそが最高の自己表現なのに…。殺すという優しさ…、と銃を撃つ。
　・カウボーイ衣装の2人。語り音声流れ。シルエット投影しばし後芝居絡み。
　・ライフルを持ち込む笠井。笠井、津村へ渡し、撃たせる。生むことができないから
　　殺すことはできない。揺れる2人。逍遥は客席後方から去る。

　常に常ならぬ事が起こる、異空間。能楽堂にいるはずだがと目眩を誘う快感続き。
　しでかす２人の破天荒ぶりから目と耳が離せないねこ。逍遥・甲田さんは遠隔で
　怨念を送る亡霊のようで、気になるムーディ。シンプルな照明と影の演出もまた
　印象深し。

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