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 新国立劇場「エンジェルス・イン・アメリカ」第一部「ミレニアム迫る」

 @初台 新国立劇場小劇場(2023/04/18-05/28 21ステージ)
 全指定 A席7700円 B席3300円 1部・2部通し券13800円
  @豊橋 穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール 6/3
  @神戸 兵庫県立芸術センター 阪急中ホール 6/10

 作:トニー・クシュナー 翻訳:小田島創志 演出:上村聡史
 美術:乘峯雅寛 照明:阪口美和 音楽:国広和毅 音響:加藤温
 衣裳:前田文子 ヘアメイク:鎌田直樹 演出助手:谷こころ、渡邊千穂
 舞台監督:棚瀬巧 技術監督:小西弘人 アクション指導:渥美博
 振付指導:新海絵理子 ヘブライ語・イディッシュ語指導:鴨志田聡子
 美術助手:酒井佳奈 音響助手:竹田雄 ヘアメイク助手:岩田知世、轟捺葵
 プロンプ:西原やすあき、篠原初実、五十嵐遥佳
 アンダースタディ:西原やすあき、堀元宗一朗、土井真波
 制作助手:林弥生 制作:中柄毅志、茂木令子 芸術監督:小川絵梨子
 出演:
 山西惇 :ロイ・M・コーン(弁護士・政界の黒幕)、プライアー2(先祖)
 坂本慶介[阿佐ヶ谷スパイダース]:ジョゼフ(ジョー)・ポーター・ピット
  (首席書記官)、プライアー1(先祖)、エスキモー

 鈴木杏 :ハーパー・アマティ・ピット(ジョーの妻)、マーティン・ヘラー
 長村航希:ルイス・アイアンソン(ジョーの職場・ワープロ係)
 岩永達也:プライアー・ウォルター(ルイスの恋人)、公園の男
 那須佐代子:ハンナ・ポーター・ピット(ジョーの母親)、
  ラビ・イジドア・ケメルヴィッツ(モルモン教司祭)、ヘンリー(ロイ主治医)、
  エセル・ローゼンバーグ(スパイ罪で死刑)
 浅野雅博[文学座]:ベリーズ(看護師、元ドラァグクイーン)他
 水夏希 :天使、エミリー(プライアーの担当看護師)他

 2023/05/13(土)雨 12:00-3:28PM(60/休15/59/休15/59)最前方 客席9割(300人)
 客層:大人客席、女性7割。
 客入れ:感染対策。検温、手指消毒なし。最前B2〜14列 当日パンフ A4 1枚。
 物販。パンフ B5 1000円。カーテンコール1回。

 舞台。二重の額縁「舞台」 天井も設えたガンメタリックの箱。額縁サイドに
 LEDバー、色彩で場を顕したりして面白い。調度持ち込み式。

 お話。アメリカ レーガン政権時代。政界の黒幕ロイから出世のチャンスをもらいつ
 精神を病んだ妻ハーパーとの大事の生活と板挟みとなる青年ジョー。一方、ジョーと
 同じ職場のゲイのルイスは、恋人プライアーのエイズ闘病生活に疲弊していく。
 やがて、プライヤーは天使や先祖の声を聞き始め。ロイもまたエイズであると
 宣告され、葬った政敵の幻想と対面する。家を出たジョーはルイスと出会い、
 関係を持ち、同棲を始める。

 繊細でいてタフな本、熱量高く出来る役者で魅せ。もはや致命傷な状況にウィットが
 気付け薬と効いて(不謹慎と知りつ)素敵。ぎゅっと、特に前後をコンパクトにした
 舞台面はスズナリ並みの演劇体験をもたらし。幸いの最前方席で喜びいかばかりかと
 言う。つらい現実と夢の顛末を描くのが演劇の一醍醐味。彩り、コントラスト高めに
 した演技演出を、現実のしがらみを想い後ろ髪引かれつつ、楽しむねこ。
 一人多役の演劇ならでわのご趣向の面白さあり。鈴木杏さんの憑かれたような演技に
 痺れ。浅野さんの逞しい優しさにホロリ。あの頼りがいは職場にほしいところ。
 そして、ロイ・コーン山西さんの凄まじさに圧倒され。

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