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＠高円寺 座・高円寺1(2023/11/10-12 3ステージ)
全自由 一般4000円 ユース（25歳以下)3000円
＠大阪 扇町ミュージアムキューブ CUBE2 10/24
＠三重 三重県文化会館 小ホール 10/28-29
脚本・演出：田辺剛 舞台監督：平岡希樹 舞台美術：川上明子 照明：葛西健一
演出助手：福井菜月[下鴨車窓] 主催：mogamos合同会社(全公演)／三重県文化会館
[指定管理者：公益財団法人三重県文化振興事業団](三重公演)
提携：NPO法人劇場創造ネットワーク／座・高円寺(東京公演)
助成：芸術文化振興基金(大阪・東京公演) 後援：レディオキューブFM三重(三重公演)
京都芸術センター制作支援事業
出演：
今井美佐穂[第0楽章]：女1
山石未来：女2
岡田菜見[下鴨車窓]：女3
坂井初音：女4
田崎小春[青年団／melomys]：女5
三遊亭はらしょう：夫
大熊ねこ[遊劇体]：妻
富名腰拓哉：青年
森川稔：弁護士
2023/11/10(金)小雨 7:01-8:46PM(1'44)中段中央 客席8割(120人)
客層：ベテラン多い2世代、男性過半数。
客入れ：感染対策。サーモ検温、手指消毒任意。雛壇に6，7列。開場時15人。
整理番号順に呼び出し。中央よりへ誘導。満遍なく埋まり。当日パンフ A4 3ページ。
物販。未確認。 カーテンコール2回。
2006年初演＠アトリエ劇研？、翌年OMS戯曲賞佳作受賞、2008年＠精華小劇場、
2016年＠AI HALL、座･高円寺再演。今回7年ぶりの3演。ねこ初見。
舞台。サーカス小屋の楽屋・バックステージ。茶系幕壁が吊り巡らせ、中央柱に七色
の三角旗列、下のそこここ小道具、日用品。下手よりに奥ステージへの上がり通路。
下手袖よりにテーブル、椅子の休憩所。
お話。両親を亡くし、さらに町を追われた三姉妹。頼りの叔父を訪ねる旅の途中、
芸人とその妻が暮らす家ににわかの居候。招かれざる顔を向けられる中、縁故を
名乗る者達が訪ねてきて。
物語に拘束されないオープンワールド、観客もそれぞれ探す旅に誘われるよな舞台。
気を緩めてると睡魔が隣にきそうな…は、ねこだけか。寓話のようで関係性や背景は
薄ぼんやり／謎めいてるけど、時々の状況や感情は生々しく切実で刺さり。
最後の急展開で現実が一気に押し寄せる感に驚き。ここであってないような、
異邦人の気分にさせる幕壁美術。穏やかな明かりが優しく寂しくて○。
アフタートーク 8:49-9:15PM(26) 6割方居残り
長田育恵[劇作家･脚本家／てがみ座]、田辺剛
長田 初見、すぐ言語化するのが…。最終景の面白さ、畳み掛けが。興味深い
モチーフが一杯。旅行者でまとめられて、目的地まで何者でもない、面白さと
危うさが。最後にはどこへでも行ける明るさがある。２人の夫婦に確からしさか
あるのかどうか。夫は日常のルーチンの確からしさ、妻は誰にも助けられると
いう…。
妹姉と呼ばれると上下関係ができるという面白さ。それがあながち、実はリアル
でもあるという。家族が何をもって家族かの攻防戦が行われている。緑の服の妹は
思い出カードを使うと…、言ったもの勝ち、でも家族の証明ができる訳ではない。
自分と同じだなと共感して、（私は）記憶に留めるのが苦手。オーディションでも
俳優を個別ではなく、属性で見て区別できなくなるという話。選べない、覚えられ
なくなる。目の前のことで必死で過去が覚えてられない。（自分ならば）最終景では
振り落とされて、チケットが貰えない。寓話的だけど感情のパーツが凄くリアル。
（私は）仕事の依頼を受けて、その時々で関係性はできるけど一過性、(人生の）
最後に何が残るのかと思う。
田口 写実的ではない、匿名性がある寓話性の強い物語を編み込むことで、時代や
状況が変わってもやっていけることを探っていて、初演の時はつくった。
旅行者だけど、帰って来られない旅。どうやってつくるか、俳優達と話して…。
長田 どうなるかわからないが、行くと決めた人間の強さ、自意識を希望へ向かう
ことで持って行く。人間はここにいると決めても、次の目的地へ向かって行ける
強さがある。
田口 残ることでやっていくか決める…。
長田 （劇中台詞で）竜巻がいつくるかわからない、時限爆弾だけど、暮らし続けて
いくところがリアル。誰と一緒に暮らすのか、はっきりした理由がないのがリアル。
ルーチンで生きている夫は、相手は誰でもいい。こういう人と一緒にいるのは
楽だという話。束縛のない自由がある。（最後に残った）姉も初めて（姉妹関係で
なく）自分のために生きて行けばいいと解放される。気持ちがいい。最も幸せな
旅行者は姉だと思う。
田口 反転があって、片面だけでもいいと思って書いた。
長田 出て行った人には、なぜこの物語で生きないといけないのか？と思いながら
生きる残酷さがある。自分にとってリアルなパーツを取ってこれる面白さがある。
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