＠駒場東大前 こまばアゴラ劇場（2010/2/23-24 3ステージ）
http://www.komaba-agora.com/
＠大阪 シアトリカル應典院 11/25-29 6ステージ
作・演出：サリngROCK 舞台監督：今井康平（CQ）
舞台美術：高島奈々（七色夢想） 照明：大塚雅史（DASH COMPANY）
音響：中野千弘（悪い芝居） 衣装：植田昇明 小道具：石川智子
演出助手：伊藤由樹 宣伝美術：小泉しゅん 記録映像：森達行（もみあげフラメンコ）
制作：安部祥子 音楽：もけもけ http://www.kinnngyo.com/
出演
七味まゆ味[柿喰う客]
:スミ子(電気屋の娘 慎ましくも夢見がち)
上田展壽 ：強盗
重田恵[コレクトエリット]：ミドリ
河口仁[シアターシンクタンク万化]：伯爵
一瀬尚代[baghdad cafe]：夫人(ギンコ)
サリngROCK ：モモゾー
片岡百萬両[ミジンコターボ] ：アラタ
蔵本真見 ：シロ美
高島奈々[七色夢想] ：キク
山田将之 ：ホシオ
2010/2/23(火)晴 7:35-9:10PM(1'33) 前方下手 客席超満員(85人)
客層：20-30才代中心、コアな演劇ファン、関係者、知人関係。男女半々。
客入れ：女子プレあり。当日券キャンセル待ち。2日目はチケットありとか。
桟敷1、ベンチ4列 今回はすし詰め。荷物の置き場所がないので預けるのが吉。
折り込みチラシ厚め 手提げ袋入りで親切。パンフ A6 3ページ。配役、挨拶、
スタッフ、予定。次回公演。4/23-25「LINX'S 01」＠in→dependent theatre 2nd。
6月末-7月頭 本公演＠シアトリカル應典院。物販。台本500円、Tシャツ1700円、
DVD1500円、缶バッチ100円、ポストカード100円、トートバック200円。
カーテンコール1回2分。主宰からＰＲなど。
2008年OMS戯曲賞大賞、2009年AAF戯曲賞優秀賞 と、立て続けに戯曲賞をとっている
、関西女流作家・サリngROCK主宰劇団。東京初公演なんだけど、平日公演のみで
ちょっと可哀想扱い。
舞台。赤と黒。三方黒板塀、上端から紅い滴り模様でホラーハウス？。中央と下手に
冷蔵庫サイズの黒い箱(冷蔵庫でした)。左右袖にブッシュ。
お話。ひっそりと暮らしたい女子・スミコはホラー作家志望も夢みるだけ。４組の
奇異な男女＝強盗、貴族、人語を解する謎の生物、アイドルの追っかけと出会い、
年を重ねていく。自らの孤独を噛みしめ、飲み込んで、妄想の世界から歩み出すの
だった。
屈託も素直、異常も正統、ユニークな内省妄想メルヘン。主人公女子が出会う登場
人物はみな真顔で珍妙、ロードムービーと転々とする物語も支離滅裂。とりとめない
行方しれずな展開とも、文字通り夢のようで面白いねこ。
で。主人公女子は面食らいながらも受け入れ通じるけど、結局は門外漢と受け入れ
られず。常に漂う不安と切なさが傷ましくも、そうしながら生きる逞しさがあり。
しゅんとして、ほっこりするねこ。
不可思議な世界、孤独の実感ら、作家がみてるリアルの素直な描き方に感じ入る
ねこ。独特の美意識で過剰に彩られた美術や衣裳が印象。ここにも作家性が色濃く
伺われ。
役者。主人公女子に、関西公演を重ねている七味まゆ味。揺るぎなく揺らぐ、
かっちりした演技。作家への共感と信頼も感じられて、心地良くみるねこ。
ポストパフォーマンストーク 9:14-9:31PM(17) 半数居残り
サリngROCK、杉原邦生
劇団紹介。劇団員は2名（サリngROCK、上田展壽）、客演を呼ぶのはいつも同じ。
立て続けに賞をとった話、今度、渡辺えりさんの一人芝居に書き下ろす話。
杉原 （稽古場？、大阪公演？より）コンパクトでぎゅっとなって、それぞれが
浮きだってみえた。美術が造り込まれていて、虚構度の高い舞台。
サリngROCK デコラティブなのはいつも、抽象的。（前回公演はどんなでしたか）
好きになる余り、監禁してしまう愛情物語（笑）。今回の物語は色々出会いが
あって、ぶっとんだ物語になっている。
杉原 男女を描くときに女性の視点で貫いている。常に女性の視点が置かれている。
作家自身が出演して見せ場を？もっていけるので、もっと毒々しくあってもいい
のにと。作家のポジションが鮮明にみえると、強烈でいいのにと思った。
サリngROCK 主宰でいろいろやってはいても、見せ場とか独占できない。主役で
もっていくとかできず、後ろに引っ込んでしまう。
質問コーナー
Q1 冷蔵庫が閉鎖的に使われていて印象的。なんで冷蔵庫？。
A1 サリngROCK 家電が好きで、量販店によくいく。チラシの絵（冷蔵庫に籠もって
いる人物）のイメージが最初にあった。
Q2 主人公が19才から始まって、29才で終わるのはなぜ。
A2 サリngROCK 自分が今29才で、それ以降は想像がつかない。高校生で引きこもり
の性行が始まったが、それが19才でした。
Q3 ダメな男がカラフルに描かれている。女の子が悲惨なんだけど、そうは描いて
いないのはなぜ。
A3 リアルには描いていない。悲惨な状況はあえて描いている、それでも頼もしく
生きていく姿を描いている。
[月間一覧］