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＠駒場東大前 こまばアゴラ劇場（2011/3/3-13 14ステージ）東日本大震災後11日休演
http://www.komaba-agora.com/
全自由(整理番号付) 前売3000円 当日3500円
初日･2日目､平日マチネ割引 前売･当日共ﾆ2500円 トリオ割3人1組6000円 学割1800円
失業者･障害者 入場無料
作・演出：楢原 拓[chari-T] 舞台監督：甲賀 亮 音楽：YODA Kenichi
照明：伊藤 孝（ART CORE design） 音響：島貫 聡 舞台美術：稲田美智子
衣装：太田家世（自由創作師） スチール：鈴木 淳
宣伝美術：BLOCKBUSTER NO DESIGN 当日運営：吉田千尋（ゲキバカ）
カンパニースタッフ：鴫山知広 制作：チャリT企画
出演：チャリT企画＝CT ダブル、トリプルキャスト＝＜＞
南ナツキ(南家の長女南海亭の女将)：ザンヨウコ[危婦人]
南フユコ(南家の次女) ： 小杉美香[CT] ＜吉岡亜沙美、川端さくら[乙女装置]＞
南ハルアキ(南家の長男.極悪同盟)：松本大卒[CT] ＜熊野善啓[CT]＞
トモゾウ(南海亭の従業員) ：竹内健史[東京パチプロデュース] ＜高見靖二[CT]＞
ハジメ(南海亭の従業員) ：吉封公佑[B級遊撃隊]
土屋(南海亭のパート従業員) ：松本寛子
宮本ワカナ(南海亭の新人アルバイト)：長岡初奈[CT] ＜堤千穂＞
富永(近所の主婦おとみさん) ： 内山奈々[CT]
サトル(ハルアキの友人極悪同盟) ：飯塚克之 ＜植田祥平＞
宇田川(週間セブン記者) ： 滝寛式[はえぎわ]
清水(清水ノブオの母親) ：羽鳥名美子[毛皮族]
店の客A ：熊野善啓[CT] ＜松本大卒[CT]＞
店の客BC ：下中裕子[CT]、川端さくら[乙女装置] ＜吉岡亜沙美、小杉美香[CT]＞
隣のおやじ(声の出演) ：楢原拓[CT]
2011/3/10(木）晴 7:11-9:17PM(2'05)後方中央 客席満員（95？人）
客層：20ｰ30才代中心。男女半々。
客入れ：入場時10人ほど。ベンチ5列、椅子2列。中段以降が見易し。折り込みチラシ
それなり。パンフ B5 3ページ。挨拶、配役、予定。別紙で全配役付き。
物販。台本1200円。カーテンコール1回1分。
初見、1998年旗揚げの中堅劇団。早稲田演劇研究会出身とか。
舞台。リアルにつくられた町の蕎麦屋。真っ茶色の土壁、墨書のお品書き。
上手引き戸硝子、民芸風椅子とテーブル２、奥に厨房設定。灰皿が置かれて、きどら
ない店と知られ。下手半分がお座敷4.5畳。鴨居の角にまねきねことか飾り。
南海ってどんなお蕎麦かしらん。中央奥に2階母屋への階段一部、そのまま下手で
トイレ設定。
お話。定評ある町のお蕎麦屋。なんてことない店だが、あれこれ訳あり。先代主人が
巻き込まれた事件。それがもとで相反する長女と次女、関係家族。そんなところに
事件を蒸し返すように週刊誌記者がやってくる。少年犯罪の問題、犯罪者の社会復帰、
遺族のどうしようもない心境など諸事を巡る物語。
敷居は低く、テーマは高く。犯罪を巡る諸事と人権問題を描く、ウェルメイドな
重喜劇。登場人物は市井の人ばかり。正義、救済を前にもう惑うか、偏るかですった
もんだ。ここは多いに楽しませ、重テーマも悪戯にシリアスに落ちず、さじ加減◎。
で、末に事なかれに戻る展開。もやもや心の内に、難題を断ずることのない作家の
正直さ、希望に託さない誤魔化しのなさに好感ねこ。お客にも問題をゆだね。死の償い、
犯罪者の命は軽いなど、付和雷同の単純発言には共感の恐怖と諫めの気持ちを
起こさせ。罪を憎んで人を憎まずと、悪人など誰もいない登場人物に省みることしきり。
蕎麦の味は犯罪どうこうによらないのよと、それが大人な飲み込みよと。
と思うそばで、天井裏から消えないねずみ＝害虫の消えない生理的な嫌悪感を
忘れさせず。うーん、心憎い演出なり。
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